週刊ハーツ

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2020.10.31

10月31日 あしたば戦 6-7

2020年10月31日(土)15:00~17:00
野毛町公園野球場(ビジター)
フリーマッチ
【あしたば vs 南海ハーツ】

H 120 12  6
A 070 00  7

投:今泉〔負〕-高松-久原-矢野
捕:横井-今泉

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし

 1 (指)住吉【51】
 2 (捕)横井【 6 】
 3 (二)矢野【32】
 4 (投)今泉【63】
 5 (三)藤本【 5 】
 6 (右)綿貫【14】
 7 (中)久原【24】
 8 (左)福田【 9 】
 9 (指)高松【49】
10(一)筒井【18】
11(遊)小西【29】
12(指)太田【16】

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=矢野(打撃は大器晩成も、それをプラマイゼロにする守備力に加え、大幅プラスと期待させる圧巻の投手デビュー!)
敢闘賞=久原(飄々と投げ、不思議と無失点に抑えてしまう投手デビュー。監督のご指名通り、高松投手の後釜を担えるか!?)
技能賞=藤本(最近のお家芸、左手片手払いは鬼滅の刃の影響か? 粘りの打撃に、サードも久しぶり)
技能賞=今泉(豪腕長堂投手からチーム唯一の2安打。若手投手の無失点デビューに捕手としても貢献)
技能賞=小西(長打力だけじゃない。フルスイングを貫きながら、安定してヒットを放つ技術力の高さ)
技能賞=横井(プレーでは名前が挙がらずも、淑やかな応援団をベンチに呼ぶ集客力で)
守備賞=なし
山山賞=なし

動画はコチラ

 ダブルヘッダーの2試合目、あしたばさんとのフリーマッチは、ハーツの投手陣にフレッシュなメンバーが加わり、11月以降に希望を感じさせる一戦となった。

 1試合目に続き、先攻はハーツ。あしたばのマウンドには長堂投手〔左〕。1回表二死二塁から、4番今泉〔中〕がサード強襲安打でチャンスメイクすると、5番藤本〔右〕がセンターへきれいに弾き返し、ハーツが1点を先制。

 ハーツ先発の今泉〔左〕は、先頭バッターから三振を奪うと、危なげなく初回を無失点スタート。レフト福田が激走でファウルフライを好捕するなど、守備陣も盛り立てる。ハーツは2回にも、1試合目からの好調さを維持する11番小西のレフト前タイムリー〔中〕などで2点を追加。3-0とし、リードを広げる。
 しかし、あしたば打線も黙っていない。2回裏は内野の3つのエラーも絡んだが、5選手がコンパクトに単打を連ね、もう少しで打者一巡となる攻撃を見せ一挙7得点。7-3と試合をひっくり返す。
 ハーツは3回から高松〔右〕がリリーフし、ランナーこそ出すものの要所を締め、無失点で踏ん張る。

 4回表、先頭バッターの7番久原はショート左へのゴロで、気迫の一塁ヘッドスライディング!〔左〕 このファイトが奏功し、判定はセーフ。その後、1点を加えたハーツは4-7とし、じわりとあしたばに迫る。
 表で脚力を見せた久原は、裏にはなんとセンターではなくマウンドに足を運ぶ〔中〕。初登板となった投手・平(たいら)は、先頭バッターをサードゴロに打ち取ると、初奪三振も記録し〔右〕、1イニングを無失点デビュー。以前、YBC-67さんとの合同練習時に、バッティング投手として、きちんとストライクを取れた久原。その時の経験を試合でも実践できるのは大したもので、ハーツベンチに第一弾の驚きを与えた。

 5回表に相手のエラーなどで2点を加えたハーツとあしたばの点差は気がつけば1に。6-7と勝負はわからなくなってきた。
 4回が久原劇場だとしたら、5回は矢野〔左〕の独壇場。こちらもハーツ入団後、初登板。しかもいきなり最終回を任された。まず投球練習の段階で、両軍ベンチがどよめく。ゆったりしたフォームから放たれた球には力があり、ポテンシャルの高さがうかがえる。最初の打者に対し、快速球を投げ込むと、このストライクをライトへジャストミートした佐藤選手〔中〕も見事だったが、機敏な動きと、まさかの強肩でライトゴロを成立させた綿貫右翼手の守備〔右〕がまた素晴らしかった。一球で三度おいしい場面だったが、矢野の投じた渾身のストレートがその起点になったのは間違いない。味方の好守に力をもらった矢野は、こちらも初奪三振を記録し、しかも三者凡退。いきなりのパーフェクトリリーフとなった。第二弾の衝撃が2イニング連続で訪れたことになる。

 矢野の投手の適性を見抜いていたのは今泉だ。10月3日のTEAMシゲル戦の試合前、矢野とキャッチボールをした今泉は「ピッチャーいけるよ」と太鼓判を押していた。奇しくも初登板の久原と矢野のボールを受けたのは、捕手・今泉。彼の好リードが二人の若手投手の可能性を引き出したのかもしれない。

 そして矢野が初めてアウトを取ったライトゴロ時、綿貫の前に名アシストをしたのは、矢野の師匠・太田だった。この時、セカンドに就いていた太田は、絶妙なタイミングで打球をスルー。もし少しでもグラブで触れていたら、ボールの勢いが緩み、ライトゴロは達成できなかっただろう。
 試合終盤で見せ場を作った太田と綿貫は2試合目からの参戦。実はGリーグも含めたこの日、ハーツのメンバーは当日の朝まで人数がぎりぎりの状態だった。ハーツのピンチになると、太田は出席簿に「出」を入力してくれ、綿貫に至ってはこの日が怪我のため通院だったにもかかわらず、球場に顔を出し、打撃がダメなら守備で、と確かな存在感を示してくれる。思えば、この二人こそが現在も現役で残る南海ハーツの創設メンバーだ。

 1点差のまま、日没コールドで試合に敗れはしたが、ベテランと若手がともに助け合い、ひとつの試合をかたち作っていくハーツ野球の心地よさを感じた、野毛町公園での4時間だった。

【文責・背番号6】

2020.10.31

10月31日 あしたば戦 9-3

2020年10月31日(土)13:00~15:00
野毛町公園野球場(ビジター扱い)
Gリーグ第6戦
【あしたば vs 南海ハーツ】(2回戦)

H 211 500 0  9
A 010 200 0  3

投:住吉〔勝〕
捕:筒井

本塁打:安藤(あ)
三塁打:なし
二塁打:小西(ハ)、友廣(あ)

 1 (中)久原【24】
 2 (左)福田【 9 】
 3 (一)高松【49】
 4 (捕)筒井【18】
 5 (遊)小西【29】
 6 (投)住吉【51】
 7 (三)横井【 6 】
 8 (指)山口【31】
 9 (二)矢野【32】
10(右)今泉【63】
11(指)藤本【 5 】

☆Gリーグ表彰☆
最優秀=小西選手(南海ハーツ)
 優秀=住吉選手(南海ハーツ)
 優秀=安藤選手(あしたば)

★ハーツ表彰★
殊勲賞=住吉(圧巻のピッチングは見事!)
敢闘賞=小西(長距離砲の実力を遺憾無く発揮!)
技能賞=久原(安定的な脚と守備で不動の1番センター)
守備賞=なし
山山賞=なし

動画はコチラ

 ハーツにとってのGリーグ第6戦の相手は、このゲームに勝てば優勝同点以上が確定するあしたば。ハーツはかすかに残っている優勝の目を残すには勝つ以外にない状況での対戦となった。この日はダブルヘッダーということもあったが、ハーツは一部DL入り選手もいる状況の中、11人がエントリー、この一戦にかける気持ちがうかがわれた。

 先制したのはハーツ。あしたば先発の安藤投手〔左〕が不安定な立ち上がりとなり、4連続四死球で先制〔中〕。さらに小西〔右〕の中犠飛で1点を追加した。後続が倒れ、大きなチャンスをもらった割には得点は少なかったが、とにかく主導権は握った。

 ハーツはさらに2回に敵失と死球で作った一死満塁のチャンスに、このところ好調な久原〔左〕が中前にはじき返して1点、3回に小西のフェンス直撃の二塁打〔右〕で作った無死二、三塁から内野ゴロの間に1点と加点した。

 あしたばも2回裏に失策がらみで1点を返すが、なお続いた一死満塁のピンチで、二ゴロを捕った矢野〔中〕が素早く体を一回転させ463の併殺を成立させてピンチを脱出。この時点までに何とか3点のリードを奪い、中間守備でもOKの状況を作っていたことが、相手に行きそうな流れを断ち切るビッグプレーに結びついた。

 そして4回表、ハーツは打者9人のつなぎの攻撃で勝負を決定づける。この回先頭の矢野が敵失と四球で無死一、二塁とし、藤本〔1左〕が追い込まれながらも粘り、進塁打狙いの打撃で内野安打を稼いでつなぎ満塁。久原の押し出し四球と敵失でまず2点を挙げると、なお一死二、三塁から高松〔1右〕がセンター左へ適時打してこの回3点目、さらに一、三塁から重盗〔2左〕で1点、二死三塁から小西のサード強襲〔2右〕の適時打で1点と、この回計5点を挙げて勝負を決定づけた。下位打線で走者をためて上位打線に戻す、理想的な攻撃が大量点につながった。


 ハーツ先発の住吉〔左〕は、4回裏に安藤選手に豪快な2ランホーマー〔右〕を許したものの、大量リードにも守られ力投。後半に入っても球威はさほど衰えることなく120球を投げ切り完投勝利を記録した。また、この日はサード、ショートからの送球が太陽と重なり、ファーストからは相当見づらいコンディションだったが、ハーツは大きな破綻をきたすことなく守り切った。このあたりは、多くのメンバーがそろった効果であろう。

 この日の勝利は、ハーツにとって、若手を中心に多くのメンバーがそろえば、Gリーグのトップを走るあしたばにも大勝できることを証明した点で、大いに自信になるものだと言える。優勝への望みも、かなり奇跡的な状況が要求されるようだが、ほんのわずかに残ったようだ。
 チーム状況が上げ潮となり、全体のムードもよくなってきたことは間違いない。あとは打撃の調子が今ひとつ上がっていない選手が上がってくればというところ。Gリーグも残り2試合。執念と集中力をもって、戦い抜きたいものだ。

【文責・背番号5】

2020.10.24

10月24日 エースハンターズ戦 5-4

2020年10月24日(土)11:00~13:00
大井埠頭中央海浜公園野球場A面(ビジター)
フリーマッチ
【エースハンターズ vs 南海ハーツ】

H 021 200 (2)  5(7)
A 010 300  x    4

投:住吉〔勝〕-今泉
捕:筒井

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:久原、住吉、松島

 1 (中)久原【24】
 2 (遊)今泉【63】
 3 (一)高松【49】
 4 (捕)筒井【18】
 5 (三)横井【 6 】
 6 (投)住吉【51】
 7 (二)藤本【 5 】
 8 (左)松島※
 9 (右)松原※
※は助っ人

★ハーツ表彰★
殊勲賞=久原(先頭打者ヒットに、特大二塁打。功走でチームを牽引し、守備も安定感)
敢闘賞=藤本(先制打とダメ押しタイムリー。3打点の活躍に、2盗塁も)
敢闘賞=住吉(先発勝利と、二塁打含むマルチ安打、2盗塁)
技能賞=なし
守備賞=藤本(セカンド左の打球を逆シングルで捌き、送球もきっちり)
山山賞=なし

動画はコチラ

 この日は正規メンバーで9人に達せず、助っ人2人の力を借りながらの試合となったが、2週連続雨天中止から久しぶりの野球、天候にも恵まれ、グラウンド入りした選手には笑顔の華が咲いた。対戦相手のエースハンターズさんはマナーが良く、ハーツの各選手からは「また対戦したい」という声が多く聞かれた。

 1回表、1番久原〔左〕が積極的なスイングで、低い弾道のセンター前ライナーヒット。彼の参加時には、おそらく高松監督も真っ先に「1番センター」と脳裏のメンバー表に書き入れるであろう、若手の成長株。とにかく、野球をやりたい、野球が楽しいという気持ちが各プレーから伝わってきて、先頭バッターに相応しい元気溌剌ボーイだ。エースハンターズの先発投手は、ピッチングに巧さがあり、ランナーが出ても落ち着いたマウンド捌き。結果的に3人でこの回の攻撃を終わらせる。
 ハーツの先発は住吉〔右〕。彼も中止続きで野球に飢えていたに違いない。その想いを白球に込め、初回を無失点スタート。

 

 試合が動き出したのは2回表。エラー2つで一死二三塁、ここで7番藤本〔左〕が左手一本で巧みにバットを操り、ライト前に運ぶ技ありヒット。2人のランナーを迎え入れる貴重な先制タイムリーとなる。
 2-1で迎えた3回表、二死から5番横井〔右〕がセンターへのヒット。ここを起点にエラーで1得点。ハーツは3-1とリードを広げた。住吉は3回裏を三者凡退とし、先発投手の責任を果たす。

 4回表、ハーツは一死一塁から久原がレフト線に大きな当たりの二塁打〔左〕。俊足と安定感あふれる守備はお墨付きだが、この打席では力強さも見せてくれた。二死二三塁となり、このチャンスで3番高松〔右〕が勝負強くレフトへ2点タイムリー。5-1とし、ハーツは優位に試合を進める。

 4回裏からマウンドに上がったのは今泉〔左〕。この回こそエラーも絡み3点を奪われるが、5回裏は三者凡退。テンポの良い投球スタイルは健在で、試合づくりに今泉の右腕は欠かせない。
 そして注目すべきはセカンド藤本の守備。5回3人目の打者の打球は二塁手左へのゴロ。抜けてもおかしくなかったが、藤本は逆シングルでキャッチ〔中〕、体勢を立て直すと、すかさず一塁へ送球し、ファインプレー。ここ最近、新人・矢野の台頭で、セカンドにレギュラー誕生の声もチーム内で囁かれ始めたが、「わしも負けへんで!」という藤本の京都弁が聞こえてくるような華麗な守りだった。
 さらに6回にはもう一つの好プレーが。ファーストのファウルフライで、一塁手高松は塁間の半分に達するかというほど一直線に打球を追い、地面すれすれでキャッチ〔右〕。球際の強さで、この回無失点につなげ、1点差を死守。

 試合は7回表まで進み、二死から6番住吉〔左〕がレフトへの二塁打で出塁。ここで藤本が2回に続き、またもやライトへのクリーンヒット〔右〕で3打点目。得点圏での勝負強さが際立ち、存在感を発揮した。そして2本のタイムリー後にはともに盗塁も決めており、文字通り“功・守・走”すべてにおいて素晴らしい活躍だった。

 時間切れのため、ハーツが2点を加えた7回表はカウントされず、正式スコアは5-4で南海ハーツがエースハンターズに勝利。先発の住吉に勝ちがつき、リリーフの今泉もナイスピッチングを見せてくれた。

 この日のハーツで印象的だったのは声だ。キャッチャーの筒井は、アウトカウントの確認だけでなく、「声出していけよー!」という守備陣への声掛けも頻繁にあり、それに呼応するように、内野では高松、外野からは久原の声がグラウンドによく通る。やはり各選手から声が出ているチームには活気があり、試合も必然的に締まっていく。人数こそ9人に達しなかったものの、次戦以降につながっていく雰囲気の良さを感じた一試合だった。

【文責・背番号6】

2020.10.03

10月03日 TEAMシゲル戦 4-5

2020年10月3日(土)15:00~17:00
武蔵野公園野球場(ホーム)
Gリーグ第5戦
【南海ハーツ vs TEAMシゲル】(1回戦)

S 050 00(2)    5(7)
H 300 01(2x)  4(6)

投:今泉〔負〕
捕:筒井

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし

 1 (投)今泉【63】
 2 (遊)綿貫【14】
 3 (一)高松【49】
 4 (捕)筒井【18】
 5 (左)小西【29】
 6 (三)横井【 6 】
 7 (中)兵藤【23】
 8 (指)藤本【 5 】
 9 (右)山口【31】
10(二)矢野【32】

☆Gリーグ表彰☆
最優秀=佐々木選手(TEAMシゲル)
 優秀=河井選手(TEAMシゲル)
 優秀=山口選手(南海ハーツ)

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=山口(最終回二死一、二塁の土壇場で中前適時打)
技能賞=綿貫(狙いすました右前打など2安打2打点)
守備賞=矢野(セカンドで併殺にライナー好捕、さらにゴロも6本さばく)
山山賞=なし

動画はコチラ

 ハーツにとってのGリーグ第5戦。ここまで2勝2敗の五分だけに、優勝争いに残っていくためには落とせない一戦となったが、ハーツは終盤の粘りも及ばず惜敗、Gリーグ3敗目を喫した。

 先制したのはハーツ。初回にTEAMシゲルの先発・小松投手の立ち上がりをとらえ、先頭の今泉〔1左〕が投横内野安打で出て二盗と暴投で三進、綿貫〔1右〕が右前に落として先制点を挙げる。綿貫二盗の後、高松〔2左〕が三塁線を破るヒット、盗塁も決めて二、三塁とすると、内野ゴロの間に1点、捕逸で1点〔2右〕と加点し、幸先よく3点を挙げた。


 しかし、2回にハーツ先発の今泉〔中〕が珍しく制球を乱し、連続四球に失策も絡み満塁。一死後、連続適時打を浴び1点差。失策で同点となった後、三ゴロのとき本封を狙った送球が悪送球となり、逆転を許した。

 ハーツ打線は2回以降、リズムをつかんだ小松投手の前に、筒井〔中〕の左前打1本で4回まで無得点。今泉も3回以降は立ち直り、味方の反撃を待つ。

 今泉の踏ん張りに応えたいハーツ打線は5回裏、矢野の四球と盗塁などで一死三塁とすると、綿貫〔中〕が狙いすましたように右前に打ち返し、1点差と迫った。しかしシゲルも6回表、負けじと3安打を集中し2点、7対4と突き放す。

 それでもこの日のハーツは、最後まであきらめずに執念を見せた。6回裏、先頭の小西〔1左〕が中前打で出ると、盗塁と暴投で三進、二死後、藤本〔1右〕が四球を選び、盗塁で二、三塁となる。ここで打席に入ったのが、ここまで2三振と抑えられていた山口〔2左〕。鮮やかにセンター返しの適時打を放ち2点差に。さらに矢野の振り逃げで満塁となり、最後の打者を告げられた今泉〔2右〕に一本出れば同点の場面を作るが、四球で1点差となったところで時間切れ。引き分けに持ち込むことはできなかった。


 この日、守備のほうで特筆すべきはセカンドに入った矢野。初回にピボットマンとして1-4-3のゲッツーを成立させると、右に左にゴロを6本さばき、さらには強烈なライナーも好捕〔中〕と、アウトをいくつも稼いだ。2回には少し乱れが重なったハーツ守備陣だが、矢野が入ってセカンドが固まったことは、チームにとっては今後に向けて大きな好材料だと言えるだろう。

 2回の守備の乱れは惜しまれるものの、今泉が完投、攻撃陣の終盤の粘りで緊迫した展開となり、いいゲームではあった。ただ冷静に考えれば、内容的にはやはりちょっと力負けしたと言えるか。これで今季Gリーグは2勝3敗と借金生活に入った。ハーツは全体的に年齢層が高いこともあり、漫然と戦って優位に立てる相手はだんだんなくなってきたと言えるだろう。この日のように「いい試合だったが及ばず」というケースも増えてくるはずで、それでよしとするならそれでもいいが、もしもこれまでのように優勝争いに参入してゆくことを望むのであれば、攻守走、すべてにもう一歩突き詰めていかなければいけないことも確かだろう。

 2回に守備で乱れを見せたメンバー、四球で相手に得点のきっかけを与えてしまった今泉、また、最後に山口が打ったので印象が変わってはいるが、実は六番以下でいい当たりはこの1本のみ。2回にあっさりと3者凡退して相手投手にリズムを取り戻させてしまった下位打線にも、それぞれ思うところはあろう。さらに、上位打線なら、ここ一番でいかに力まず自分の打撃ができるか。また走塁面でも、この日は強肩捕手を相手によく走ったともいえるが、本当に競り合ったところでの走塁にはまだまだ詰められていない部分が多いようにも思う。もう、残りのGリーグはとにかく目の前の1試合1試合に集中して戦っていくしかない状況にはなったが、それぞれのメンバーが、前のゲームより自分を一歩前進させるという意識をしっかりと持ちながら、今後につながる戦いを重ねていきたいところだ。

【文責・背番号5】

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