週刊ハーツ

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2019.08.31

08月31日 アメーバ戦 6-9

2019年8月31日 12:00~14:00
豊島区総合体育場A面(ビジター)
フリーマッチ
【アメーバ vs 南海ハーツ】

A 141 003    9
H 001 032x  6

投:宮本〔負〕-兵藤-今泉
捕:綿貫-筒井

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:今泉

 1 (中)久原【24】
 2 (遊)今泉【63】
 3 (一)高松【49】
 4 (二)筒井【18】
 5 (右)横井【 6 】
 6 (捕)綿貫【14】
 7 (三)兵藤【23】
 8 (左)永山【36】
 9 (投)宮本【19】
10(指)藤本【 5 】

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=今泉(満塁から反撃の2点二塁打を放つ)
技能賞=兵藤(2イニングをパーフェクトリリーフ)
技能賞=永山(マルチ安打に、打点1)
守備賞=横井(ゲッツーはならずもピンチでゴロ好捕)
山山賞=筒井(選考理由別掲)

動画はコチラ

 ハーツは後半の追い上げ及ばず、アメーバに黒星を喫した。

 この日のハーツの先発は、久しぶりのマウンドとなる宮本〔中〕。5安打5四球ではあったが、3イニングを投げ、3奪三振は、ブランクの長さを考えれば、十分な結果だったと言えるだろう。ただ、その出来で6失点はいささか取られすぎ、という面も。これには、すべてのイニングで先頭打者に出塁を許したことが大きい。この日の宮本は、初回は2つめ、3つめのアウトを連続で、3回は3つのアウトを連続で取っているので、走者を出してからのマウンドでの修正には成功しているといえ、今後はイニングの入りをいかにうまくできるかが、ゲーム運びの面から見た場合の課題となってきそうだ(もちろん、本人の言うとおり、まずはフォーム固めから、ではあろうが……)。

 次いで4回からマウンドに上がったのは兵藤〔左〕。こちらは制球よく、過去最高と言っていいピッチングを見せた。2イニングをパーフェクトリリーフ、三振も2つ奪い、一本も外野に飛ばさせなかった。今後はこのピッチングをどれだけ安定して再現できるか、になってくるか。3番手の今泉〔右〕は若干準備不足でのマウンドとなり、3点を奪われたが、この日はチームにとって、今後の投手陣に光明が差すゲームとなったといえよう。

 ハーツは打線のほうは、この日は6回で7安打、5回に満塁から今泉がライトに2点二塁打を放つ〔左1〕など6点。永山は若干体調不良に陥りなりながらも打席では集中力を見せ、ともに左前の2安打〔中1〕〔右1〕、高松〔左2〕、筒井〔中2〕、横井〔右2〕の安打はいずれもクリーンヒットだった。そのほか、宮本〔左3〕が内野安打1本、藤本〔右3〕も結果的にはライトゴロとなったがライトがはじく当たりが1本と、多くの選手がそこそこの結果を残した。欲を言えば、もう少し早いイニングの打席からアジャストできれば、というあたりが今後のポイントになってくるか。

 この日は、高松のコンディション不良もあったが、守備のほうでも、筒井のキャッチャー、横井の内野、藤本のセカンドなど、今季多く守ってきたのと違うポジションについた選手が多かった。横井が無死一塁からゴロを素早くさばいたが、藤本が握り替えに手間取りゲッツーを逃すなど、うまくいった部分、そうでない部分はあったと思うが、それぞれに慣らし運転としては意味があったはず。次への糧としていきたいところだ。

今週の山山賞!

 この日は普段あまり守らないセカンドに入った筒井。2回に無死満塁で前進守備のとき、ピッチャー横を抜く当たりが。いつものガッツで打球に猛進、飛び込んだ筒井だったが〔左〕、勢いがよすぎて打球とがっちゃんこ〔中〕、ボールを外野まで弾き飛ばしてしまい〔右〕、2点打に……。

 思わぬところで珍プレーを演じた筒井だったが、打席ではクリーンヒットでチーム初安打を記録、ゲーム後半はキャッチャーで落ち着いたリズムをチームに生み出すなど、なじみの場所ではさすがの動きを見せていた。

【文責・背番号5】

2019.08.24

08月24日 土曜会戦 16-3

2019年8月24日 13:00~15:00
井の頭恩賜公園野球場(ビジター)
フリーマッチ
【土曜会 vs 南海ハーツ】

H 660 40  16
D 102 00   3

投:今泉〔勝〕-兵藤
捕:横井-筒井

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし

 1 (遊)久原【24】
 2 (中) 森  【 0 】
 3 (一)高松【49】
 4 (左)筒井【18】
 5 (捕)横井【 6 】
 6 (三)兵藤【23】
 7 (二)藤本【 5 】
 8 (指)永山【36】
 9 (右)宮本【19】
10(投)今泉【63】

★ハーツ表彰★
殊勲賞=今泉(テンポの良い投球は健在で勝利投手に)
敢闘賞=藤本(1回、相手の打球処理の隙を逃さず、二塁から激走しホームイン。積極走塁で流れを呼ぶ)
敢闘賞=兵藤(無失点の好投、適時打に加え安定の三塁守備と投攻守に輝き)
技能賞=宮本(インコース低めの難しい球を巧みにさばき適時打)
技能賞=藤本(得意の流し打ちを披露し技あり右前ヒット)
技能賞=森(1イニング2アウトとなってしまったが左翼へ勝利打点となる犠飛)
守備賞=永山(3回一死一、三塁の窮地で右翼線の鋭い打球を軽やかにランニングキャッチ)
山山賞=なし

動画はコチラ

 デート中のカップルや家族連れの笑顔があふれる土曜日の井の頭公園。そんなにぎわいをよそに、近隣の井の頭恩賜公園野球場でハーツ打線が大爆発。
 打っては9安打16得点。走っても15盗塁と猛暑関係なしに躍動。攻守で集中力を切らさぬプレーを見せ勝利。長かった連敗街道も『6』で脱出した。

「皆さん、明日こそ、連敗を止めましょう!」

 前日の高松監督の檄に応えるようにハーツ打線は初回から畳みかけた。
 一番・久原が冷静に四球を選ぶと、すかさず二盗、三盗を成功。続く森の左犠飛〔左〕で幸先よく先制。さらに三番・高松が左安打で出塁〔中〕。続く筒井、横井も四球を選ぶと、兵藤〔右〕がキッチリ左前へ適時打を放ち2対0。

 ハーツの攻撃はまだ終わらない。七番・藤本が四球後、続く永山が中前へタイムリー〔左〕。二死満塁とし、十番・今泉が一塁へ内野安打〔中〕。三走・兵藤が生還、そして相手守備陣の打球処理にもたついた隙を逃さず藤本が二塁から激走〔右〕。捕手のタッチをかいくぐる巧みなスライディングでホームインし追加点。この回一気に6点を挙げた。

 1点を返された後の2回表も怒涛の攻めを展開。九番・宮本〔中〕が右翼へ運ぶ適時打を放つなどこの回も一気6点。5四死球で得たチャンスを生かし、7盗塁を絡ませてのビッグイニングだった。

 2回を終了しスコアは12対1。しかし草野球にセーフティーリードはないと痛いほど知らされているハーツナイン。相手打線の振りも鋭く、いつ大量点を失ってもおかしくない。
 ただ、その心配をよそに先発・今泉〔中〕はテンポの良い投球を披露。センター以外に打球処理機会があるなど万遍なく打たせて取る。さらに3回裏には相手強打の一番打者に対し、内角を続けて攻め、意識させたところで決め球に外角球を使い三振を奪取。巧みな投球術も見せた。

 だが、そんな今泉も先述の三振を含め簡単に2死を取ったが、不運な当たりも含め3連打を浴びてしまうなど2点を失う。そしてなお一、三塁の窮地。迎えるは相手左の七番打者。高めへの釣り球、これを巧くはじき返され、打球は角度よく右翼線へ。
「やべっ」
 そんな今泉の声が球場に響いた数秒後、この回から右翼に入っていた永山が軽快に走り好捕〔中〕。
 それは「伝説のプレーが出た」と筒井が驚愕するほどの美守。2014年MVPに輝いた抜群の守備力をここぞで見せつけた。

 これで流れは再びハーツへ。4回表も高松〔左1〕、横井〔右1〕の適時打もあり4得点を奪取。
 その裏からは兵藤〔左2〕、筒井〔右2〕の急造バッテリーが力を発揮。5回裏二死となり試合は時間切れで終了したが兵藤のコントロールの良さと、筒井の走られても動じない貫禄がマッチし見事、無失点で逃げ切った。


 スコア上は大勝かもしれないが、「何とか連敗を脱出した」というのがチーム内の本音か。特に高松監督は投げられない中で勝利への執念を燃やし、3安打5盗塁と気を吐いた。加えて、守りでは、永山の美技だけでなく、二塁・藤本が2つのフライを確実にキャッチ。久原は慣れない遊撃でも果敢なチャレンジを見せた。
 そして、極めつけは積極走塁。大量得点を奪った後でも緩めることなく計15盗塁を成功。攻守にそれぞれが役割を果たしての会心の勝利だった。
 持ち味である「全員野球」を発揮したハーツ。この勢いを次戦以降もつなげたいところだ。

【文責・背番号0】

2019.08.17

08月17日 レッドオーシャンズ戦 2-20

2019年8月17日 13:00~17:00(試合時間13:30~16:00)
世田谷公園野球場A面(ホーム)
フリーマッチ
【南海ハーツ vs レッドオーシャンズ】

H  2  00 00   2
A 13 22 3x  20

投:高松〔負〕-今泉-小西
捕:横井-今泉

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:小西

 1 (左)小西【29】
 2 (中)久原【24】
 3 (遊)今泉【63】
 4 (捕)横井【 6 】
 5 (一)岩本【 1 】
 6 (三)兵藤【23】
 7 (指)永山【36】
 8 (右)宮本【19】
 9 (二)太田【16】
10(投)高松【49】

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=小西(先頭打者として痛烈な二塁打ヒットで出塁)
技能賞=久原(小西に負けじと左翼に痛烈な安打を放つ)
技能賞=今泉(猛暑の中、投手に、捕手にと大活躍)
技能賞=太田(猛暑に負けず、鉄人スーパーシニア)
守備賞=なし
山山賞=なし

動画はコチラ

 圧倒的な実力差。50代以上が半数を占めたこの日のハーツには、猛暑以上の手強い相手は荷が重かった。放った安打は、20代コンビの小西〔左〕、久原〔右〕の2本のみ。出塁もこのほかに、久原、岩本、今泉の四球があるのみ。2回、4回、5回は三者凡退に斬って取られた。

 先発は高松〔左〕だったが、この日の相手には、ふだんの投球がまったく通用せず、1イニングで10安打を奪われ、13失点。高松得意の“緩”速球にも、誰一人として、スイングを乱さず、腰の据わった見事な打撃で、ハーツの守備陣は、内外野を抜けていく打球をただただ見送るほかはなかった。いったん火のついた打線の前には、救援の今泉〔中〕、小西〔右〕の力投も、なすすべはなかった。

 それでも初回のハーツの攻撃を見る限り、何とか食いついて行ける、そういう期待は十分にあった。先頭の小西が左翼線を破る二塁打を放って出塁。続く久原も四球を選び、さらにこの一二番の足攻めで2点を先制したからだ。しかし、その裏、相手の攻撃は、ハーツの戦意を奪うのにあまりあるものだった。

 ハーツにとって痛かったのは、甲子園大会の雨による日程変更だ。本来、四番にどーんと座るはずの筒井が甲子園から戻って来ることができなかった。
 一方、チームの救いは、酷暑のなか、時折、笑顔を見せながら、最後までプレーしていたチーム最高齢、太田〔中〕の元気な姿だった。

【文責・背番号23】

2019.08.10

08月10日 あしたば戦 1-22

2019年8月10日 13:00~15:00
二子玉川緑地運動場B面(ビジター)
Gリーグ 第7戦
【あしたば vs 南海ハーツ】(2試合目)

H 100 0  0    1
A 020 6 14  22

投:岩本〔負〕-高松-小西-柴川
捕:横井

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:筒井(ハ)、五十嵐(あ)

 1 (捕)横井【 6 】
 2 (中)久原【24】
 3 (三)高松【49】
 4 (一)筒井【18】
 5 (投)岩本【 1 】
 6 (左)福田【 9 】
 7 (右)小西【29】
 8 (二)兵藤【23】
 9 (指)永山【36】
10(遊)柴川【 4 】

☆Gリーグ表彰☆
最優秀=尾崎選手(あしたば)
 優秀=安藤選手(あしたば)
 優秀=筒井選手(南海ハーツ)

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=岩本(先制タイムリー&唯一の打点)
技能賞=筒井(見事なレフトオーバー)
技能賞=横井(猛暑の中でのフルマスク)
守備賞=なし
山山賞=なし

動画はコチラ

 3勝3敗で迎えたGリーグ第7戦。対するあしたばは、ここまで4勝1敗1分の好成績。優勝に一番近いチームだ。
 開幕3連勝と、これ以上ないスタートを切った南海ハーツだが、そこからまさかの大失速。各チームといい試合はするものの、終盤に決勝点を奪われたり、突き放されたりする展開で、3連敗。優勝争いどころか、勝率5割にまで落ち込んでしまった。ここ最近はGリーグチームとのフリーマッチでもなかなか勝つことができず、苦手意識も出てきてしまっている。
 何とかこの試合に勝って4勝3敗とし、わずかな望みでも優勝の2文字に触れておきたいところだ。

 1回表の南海ハーツは、四球で出た久原を三塁に置き、5番岩本が見事なバットコントロールでセンター前へ〔左〕。久原がホームインし〔右〕、幸先よく1点を先制。しかし終わってみれば、ハーツがこの日に挙げたのはこの1点のみだった。

 ハーツ先発の岩本〔中〕は好調な滑り出し。先頭の福本選手、4番の安藤選手から三振を奪うなど、試合への意気込みが伝わる投球で初回を無失点に抑えた。

 2回表、ハーツは先頭バッターの大型新人・小西が恵まれた体格を生かしたパワー漲るフォームで、速い打球のセンター前ヒット〔左〕。続く8番兵藤もきっちり四球を選び〔中〕、無死一二塁。これを起点に畳みかけたかったが、あしたばの先発安藤投手〔右〕は落ち着いた投球で踏ん張り、追加点を許さない。この粘りが、裏の攻撃につながっていく。

 2回裏のあしたばは、一死から6番恵美選手が俊足を生かし、ショートへの内野安打〔左1〕。その後、一死満塁とし、9番五十嵐選手〔右1〕のショートゴロで三塁ランナーが生還、1-1の同点とする。次打者の2球目、投球がホームベースの前でバウンドし、この間に加島選手がホームイン〔左2〕。あしたばが2-1と勝ち越しに成功する。ここで、肩の痛みを抱えながらも先発投手として奮闘した岩本が自ら申し出て降板。高松監督自らがマウンドに上がる〔右2〕。高松は後続を断ち、ハーツの次の回の攻撃に望みを託す。


 3回表二死から、ハーツは4番筒井が豪快な一打をレフトへ放つ〔左〕。ここ、二子玉川緑地運動場は、外野の垣根を越えたらホームラン。審判のジャッジでエンタイトルツーベースになったが、植え込みの根のあたりにボールはダイレクトで到達していた。本塁打と紙一重の二塁打であり、追い上げムードとしては最高の当たりだった。そして久しぶりに参加の6番福田〔右〕が放った打球はまたもレフトへ。しかしハーツベンチの願いを乗せたボールはグラブの上を抜けることはなく、得点ならず。

 今シーズンも安定したコントロールでチームを救ってきた高松投手は、3回も奮闘。初回の岩本と同じく、1、4番から三振を奪う。タイミングを外し、的を絞らせない投球術で無失点。接戦に持ち込み逆転を狙う態勢が整ったが、ロングリリーフの4回、ついにつかまる。あしたば打線は四死球やエラーで溜めたランナーを、11番尾崎選手〔左〕、1番福本選手〔右〕のヒットなどで効率よく返し、一挙6得点。リードを大きく広げ、勝利に近づいていく。

 少しでも追い上げたいハーツは、5回表一死から1番横井が初球を会心の当たりでセンター前ヒット〔中〕。この日の暑さを物語るのか、この一瞬にビデオカメラのピントがぼやけ、キャプチャー画像もこの通り…。2番久原も四球で続き、一死一二塁。そして3番高松の打席時、ワイルドピッチで普通ならランナー二三塁となるところが、二塁ランナー横井はスタートを切ったものの長堂捕手の強肩を恐れてか戻ってしまう。この判断ミスが痛かった。高松の放ったセンターフライ、横井が三塁まで進んでいれば犠牲フライとして十分だった。結果として、ちぐはぐな攻撃となり、無得点。この流れはその裏の守備へと続いてしまう。

 5回裏、マウンドに登ったのは新人・小西〔左〕。チーム一の快速球の持ち主だが、この日は制球が定まらず3連続四球。残念ながらここで降板となった。無死満塁でバトンを受けた柴川〔右〕にとっては、厳しい条件。最近、磨きがかかってきたスライダーで抑えたいところだが、次打者、その次の打者も四球で連続押し出し。ここからは、あしたばに一気に流れが傾いていった。この回だけで計10四球、ランナーが溜まると効果的なタイムリーが出る。そして柴川が打ち取ったいくつかのフライも、風の影響なのか、外野手は追いつくのだが、グラブに当てるも捕球できず。あらゆるリズムが崩れ、大量14失点。柴川にとっては酷なイニングになってしまった。捕手の横井も炎天下で30分続いたあしたばの攻撃で、しだいに体力が消耗し、最後は投球を受け続けるだけで精一杯。しかし柴川はかなりの球数を投じながらも何とか最後まで投げ切り、ようやく5回が終了。このタイミングが試合終了時間となった。

 22-1で、あしたばが南海ハーツに圧勝。限りなく優勝に近づいた、力強い勝者だった。
 本来、両チームの力の差はここまで大きくはないはずだ。ともにライバルと思っているチーム同士である。しかしこの点差が現時点での本当の差だと思う。
 どちらのチームも各選手はもちろん試合に全力で臨み、ワンプレーを大切にし、必死に戦っている。それは序盤の接戦が証明している。しかし最終的な結果は、記憶にないほどの大差。久しぶりの優勝に向けてチーム一丸で1勝を掴みとったあしたばと、Gリーグ3連勝から4連敗と逆V字飛行をしてしまった南海ハーツ。
 まずは試合前の準備から各選手の意識を共有し、整えていく必要があるだろう。7月のGリーグ第6戦、新宿ブンブンの集合の早さ、整然と8列に並んだキャッチボール風景、そして総勢16人のトスバッティング。この日は序盤から劣勢を強いられたハーツだったが、最終的な点差は2。あと一歩で逆転できなかった要因は、心構えを含めた、準備の差だと感じる。

 いろいろと考えさせられるこの夏。
 南海ハーツの選手には、甲子園好きも多い。チームのLINEグループでは、毎日のように高校野球の話題に花が咲いている。そこにあるのは、ひたむきなプレーの美しさ。目標に向かい、努力する姿。チームの結束で、ひとつになる心。だから観衆は、毎夏、感動する。
 十代の彼らから見たら、ハーツの選手はその何倍もの人生を既に生きている。若い時代に戻ることはできないが、年を経てもなお、飽きることなく何十年も白球を追い続ける姿が、草野球のグラウンドにはある。たとえ不格好でも、試合後の飲みが大切でも、毎週2時間の野球の楽しみのために球場に集まるオジサンたちの姿は、高校球児とはまた違った意味で美しいのだと思う。野球は3年だけではない。学生を卒業してからでも、「甲子園への夢」から「楽しみ」へと目標をシフトすれば、その何倍もの時間、野球に親しむことができる。
 草野球という、たったひとつの共通テーマのもとで、年齢も職業も違った選手たちが出会い、同じ時間を共有する。こんな素敵な趣味ってないんじゃないか、そんなことを思う。チームメイトへのリスペクト、対戦チームや審判への感謝の気持ち、一つひとつの大切なことを積み重ねていけば、きっと素晴らしい野球チームが形作られていく。
 南海ハーツは20年以上の伝統あるチームだ。これだけ長い間、続けてこられたのは、チーム運営への各選手の協力、気遣い、思いやり、優しさ、そして寛大さがあったからだと思う。ハーツは、毎試合、笑顔があふれる魅力的な野球チームだ。せっかく出会った仲間たち。その和を、今までも、これからも継続していくことへの、チーム一人ひとりの意識と努力、これがいま何よりも大切だと思う。

【文責・背番号6】

2019.08.03

08月03日 中野マシンガンズ戦 4-7

2019年8月3日 15:00~17:00
下高井戸運動場A面(ホーム)
フリーマッチ
【南海ハーツ vs 中野マシンガンズ】

M 112 021 0  7
H 000 030 1  4

投:柴川〔負〕-高松
捕:綿貫-横井

本塁打:なし
三塁打:永山
二塁打:綿貫

 1 (遊)横井【 6 】
 2 (捕)綿貫【14】
 3 (指)高松【49】
 4 (二)岩本【 1 】
 5 (投)柴川【 4 】
 6 (中)久原【24】
 7 (左) 森  【 0 】
 8 (三)兵藤【23】
 9 (指)永山【36】
10(一)藤本【 5 】
11(右)宮本【19】
12(指)山口【31】

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=永山(5回、適時三塁打。激走も光る)
技能賞=綿貫(鮮やか流し打ち2安打)
技能賞=藤本(センター、ライトへ確実性ある打撃で2安打)
守備賞=なし
山山賞=なし

動画はコチラ

 夏の甲子園の組み合わせ抽選が行われた8月3日。グラウンドの気温39度の下高井戸でハーツは中野マシンガンズと対戦。先発・柴川が5回までに5奪三振と奮投も0対6と大量リードを許す展開。だが、5回裏、永山の適時三塁打などで3点を返す粘りを発揮。しかし反撃も及ばず4対7で屈し4連敗となった。

 この日は先述のようにグラウンドの気温は39度の猛暑。下高井戸のマウンドはなかなか合わないと試合前、不安をのぞかせた柴川〔左〕だったが、打たれても粘りの投球を披露。三塁手・兵藤〔右〕がゴロを3つさばくなど安定した守備もあり1、2回で2失点に抑えた。

 だが、3回表、マシンガンズ打線が火を噴く。四番打者が右翼フェンスへ弾丸ライナー。ここで右翼手のベテラン・宮本がなんとフェンスの目の前にいるというドンピシャのポジショニングを見せたが、打球も伸び惜しくも捕れず。さらに大振りしない攻撃も徹底され、センター返しの3連打を含む4連打を浴びた。それでも、柴川もこの後2連続三振と踏ん張り、大量失点は免れた。

 一方で攻撃は制球のよい相手軟投派投手から4回までゼロ行進。1、2、4回とスコアリングポジションにランナーを進めるも、あと一本がなかなか出ない。加えて左打者の宮本の1打席を除く15打席のうち右打者の三ゴロ凡退が6と完全に相手の術中にはまってしまった。それでも5回裏、ようやくハーツ打線がつながる。四球で出塁した五番・柴川が二盗三盗を決め〔左1〕、無死三塁とすると続く久原がキッチリ左翼へ犠飛〔右1〕。さらに一死一塁で九番・永山〔左2〕が左翼へ鋭い打球を放つと、打球のバウンドも変化。左翼手が後ろに逸らす間に一塁から森が生還〔中2〕。永山も三塁を陥れる激走〔右2〕。チームのムードも最高潮に達した。


 そして続く藤本も中前へ適時打〔左1〕。この回、3点を返した。藤本は7回裏にも1死満塁の場面で右へ適時打〔右1〕。二走・森がファウルと勘違いのチョンボもあり打点は1にとどまったが中堅から逆方向への意識が功を奏した。さらに引っ張っても強い打球が打てる綿貫も1打席目遊ゴロで凡退となると、その後の2打席は得意の流し打ちに修正。二塁打〔左2〕、安打〔右2〕と巧みな打撃技術を披露した。


 この日は永山、藤本、綿貫だけでなく横井〔左1〕、高松〔中1〕、岩本〔右1〕、久原〔左2〕、誕生日だった森〔中2〕とチームは計10安打を記録。山口〔右2〕も鋭い三直を放ち決して打てないわけでもない。

 守りでも6回は高松が投飛からの一塁転送で併殺〔左〕、7回はリズムよく三者凡退に抑えた〔右〕。兵藤、柴川の三遊間に久原の中堅守備も安定感が増してきた。それでも勝てない歯がゆさが残る。

 今回は四球をもらった5、7回には得点できたが、それ以外は奪えず。あと一本という課題も浮き彫りとなった。一方の中野マシンガンズは大きなミスのない守り、さらには基本に忠実なセンター返し中心の打撃を徹底。こういったライバルチームの試合運びからも、手本になる要素はたくさんある。しっかり相手の野球からも学び、連敗街道を脱出したいところだ。

【文責・背番号0】

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