週刊ハーツ
週刊ハーツ一覧
2021.03.27
03月27日 太陽ライジンズ戦 2-9
2021年3月27日(土)15:00~17:00
光が丘公園野球場B面(ビジター)
フリーマッチ
【太陽ライジンズ vs 南海ハーツ】
R 211 113 0 9
H 000 000 2 2
投:住吉〔負〕-小西-高松※
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:高松
1 (遊)小西【29】
2 (三)綿貫【14】
3 (一)高松【49】
4 (捕)筒井【18】
5 (投)住吉【51】
6 (右)山口【31】
7 (指)太田【16】
8 (中)土屋※
9 (左)高松※
10(二)横井【 6 】
※は助っ人
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=山口(今季のチーム初ヒット。開幕戦、最初の一歩)
敢闘賞=小西(マルチ安打&久しぶりの登板で好投)
技能賞=綿貫(右打ちは健在。クリーンヒットにライトゴロは、どちらもらしさ)
技能賞=横井(腰痛治療後の出場、出塁とセカンド守備で貢献)
守備賞=なし
山山賞=なし
緊急事態宣言が明け、2021年の開幕を迎えた試合は、スコアこそ差がついてしまったが、新しい運営体制が早速機能し、出欠確認&助っ人確保の若手3人の尽力で、無事に試合を行うことができた。
南海ハーツの先発投手は住吉〔左〕。対する太陽ライジンズ打線は、この日だけで4試合をこなすというスタミナ集団。11人中左打者が過半数の6人を数え、バットの振りも良い。初回から小刻みに加点し、6回まで毎回得点を重ねた。
ハーツに初ヒットが出たのは2回裏。6番山口〔右〕が相手先発左腕のボールに巧くタイミングを合わせ、レフト前へ運ぶ。やはりチームに今シーズン1本目が出るとベンチも盛り上がる。
3回には二死から上位打線が機能。小西〔左〕、綿貫〔右〕の歳の差1・2番コンビが左へ右へ安打を放ち、塁上を賑わす。しかし技巧派左腕は点を与えない。ハーツにとって厳しい流れが続く。
4回からマウンドに登ったのは、久しぶりの投球となる小西〔左〕。制球に苦労する場面もあったが、指にしっかり引っ掛かったボールはさすがの伸び。小西の投手復活は頼もしいかぎりだ。その球を受けた筒井〔右〕は4回裏、まさに4番の打球で強いライナーを放つが惜しくもセカンドのグラブに収まる。
小西にはもうひとつのファインプレーがあった。心強い助っ人2名の確保である。
彼の大学の後輩で助っ人参加してくれた土屋選手〔左〕は、特に堅実な外野守備で何度もフライを捕球し、センターからのバックホームも力強い。現在、ハーツでは若手から主力へと成長しつつある久原が不動のセンターだが、次週から参加予定の彼にも刺激を与えたであろうプレーだった。
もう1人、小西が所属する別チームのメンバーである高松選手〔右〕(監督と同じ苗字なのは偶然です)は、まず左右打ちという器用さに加え、外野も投手もできるマルチプレーヤー。6回からは小西を継ぎ、登板する。私はセカンドの位置から投球を見ていたが、右打者の外角低目に決まる直球は伸びがあり、コントロールも良い。この回こそライジンズ打線に巧く合わせられ3点を失ったが、7回はこの日初めて無失点のイニングを作るなど、投手としても貢献してくれた。
スロースタートとなったハーツ打線だったが、6回裏は無死から小西〔左〕がチーム唯一のマルチ安打となる会心のレフト前。そして3番高松〔右〕がレフト線へ運ぶ技ありの二塁打を放つ。こちらはチーム唯一の長打となった。それでも点を許さない相手左腕は見事だった。
ハーツがようやく得点を挙げたのは、最終イニングとなった7回裏。四死球3つとエラー2つでラッキーな2得点だったが、貴重な出塁を果たしたのが7番太田〔中〕。この日は椎間板ヘルニアからの復活を目指す横井が守備にも就き、打席にも立ったが、まだ動きは鈍く、戦力としては心許ない。9人ジャストで7回までは厳しかっただろう。太田が試合に駆けつけてくれたからこそ、最後までチームとして戦い抜くことができた。
ライジンズの先発に9-2で完投勝利を許したハーツだったが、今季はまず3月中に野球ができたことが救いだ。この日を待ち望んでいた多くの選手の気持ちが、光が丘公園に集結した。開幕戦に出場できなかった選手も、次こそはと思っているだろう。草野球は“継続”こそ大切ということを、グラウンドの土と咲き誇る桜が教えてくれた春の一日だった。
【文責・背番号6】
2020.12.19
12月19日 アメーバ戦 7-4
2020年12月19日(土)12:00~14:00
豊島区総合体育場B面(ビジター)
フリーマッチ
【アメーバ vs 南海ハーツ】
H 002 50 7
A 002 02 4
投:久原〔勝〕-矢野-住吉
捕:筒井
本塁打:小西
三塁打:なし
二塁打:小西
1(投)久原【24】
2(中) 森 【 0 】
3(右)高松【49】
4(捕)筒井【18】
5(一)小西【29】
6(左)住吉【51】
7(三)横井【 6 】
8(二)藤本【 5 】
9(遊)矢野【32】
★ハーツ表彰★
殊勲賞=小西(エンタイトル二塁打から打ち直しの3ラン本塁打)
敢闘賞=住吉(3打数3安打5盗塁)
敢闘賞=藤本(三遊間&中前へクリーンヒット)
技能賞=久原(先発3回2失点で初勝利をマーク)
技能賞=森(火を噴くようなレフト前。打撃開眼気配?)
技能賞=横井(チャンス広げる左前打)
守備賞=森(スタートよく左中間のいい当たりを好捕)
山山賞=なし
ハーツにとっての年内最終戦は、今季初対戦後に3度中止になり、「4度目の正直」でようやく対戦となったアメーバとのゲーム。助っ人なしで9人がそろったハーツは、久原〔中〕が先発のマウンドに上がった。
久原は四球は時折出すものの、大きく制球を乱すこともなく、低めにボールを集めて2回を無失点と上々の立ち上がり。だがこの日はハーツ打線も相手の軟投派の先発投手にタイミングが合わず、チャンスは作るが決定打が出ない。初回は一死後、森の火を噴くような左前打〔左〕から二死二、三塁とするが小西が投ゴロ。2回は住吉〔中〕と横井〔右〕の連打で無死二、三塁と絶好の先制機をつかみながら後続3人が打ち取られた。
それでもハーツは「もしも点が取れたら初勝利の権利に向けて久原の続投」の方針となった3回表、ようやく得点を奪う。相手が2番手投手に交代したところで、高松の四球と2盗塁で二死三塁とすると、筒井の内野ゴロの間に高松がかえり先制〔左〕。続く小西〔中〕は左中間を真っ二つに割る大きな当たり。グラウンドがフリーであれば文句なしにランニングホームランだったが、これが左中間にあるサッカーゴールに入る不運。エンタイトル二塁打となり、小西はベースを一周した後、二塁に戻されることになったが、捕逸で三進後、住吉〔右〕が俊足で稼いだ三塁内野安打で貴重な追加点を挙げた。
初勝利へ向け3イニング目のマウンドに上がった久原だが、そうやすやすと勝利が手に入らないのが野球の難しいところ。失策と2四球で招いた二死満塁から、右中間への当たり〔左〕で前進守備のライトが追いつけずに2者が生還し同点。それでも3人目の走者は862の中継プレーでホームで刺し〔右〕、逆転は阻止。次の攻撃で勝ち越し点が入れば、久原が勝利投手になる可能性は残した。
その4回表、ハーツはこの回先頭の藤本〔左〕が三遊間突破安打で出ると二盗、矢野の四球と捕逸で無死二、三塁。続く久原〔中〕の三ゴロの間に走者がかえり、勝ち越しに成功。さらに高松〔右〕の三塁内野安打でもう1点。
そして二死二、三塁とした後、とどめを刺したのは小西〔中〕だった。レフトオーバーに見事に打ち直しの一撃。今度は無事に?3ランとなり、勝負は大きくハーツに傾いた。
主導権を奪ったハーツは、4回は矢野〔左〕がつなぎ、先頭に四球を与えたものの、左中間の当たりをダッシュよくつかんだレフト森の好守もあって無失点。5回は、2点は失ったものの、住吉〔右〕が落ち着いて締め、勝利を手にした。
この日のハーツは、さまざまにポジションを回しながらのゲームとなったが、「久原に初勝利を」のテーマの下、チーム一丸となった集中力のあるゲームを展開することができた。長打2本の小西のほかにも、住吉〔左〕は4回にも中前打を放ち3安打、藤本〔右〕も5回に中前打を放ちマルチ安打とするなど、この日もフルマスクの筒井を含め、参加者全員が勝利に貢献した実感を手にして年内を締めくくることができた。来年もそれぞれが持ち味を発揮し、力を合わせて勝利をつかむゲームを、1つでも多く作っていきたいところだ。
【文責・背番号5】
2020.12.12
12月12日 新宿ブンブン戦 1-5
2020年12月12日(土)13:00~15:00
石神井公園A野球場(ビジター)
フリーマッチ
【新宿ブンブン vs 南海ハーツ】
B 500 000 5
H 000 010 1
投:矢野〔負〕-高松
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:森
1(三)横井【 6 】
2(遊)綿貫【14】
3(一)高松【49】
4(左) 森 【 0 】
5(捕)筒井【18】
6(二)太田【16】
7(投)矢野【32】
8(中)滝村※
9(右)土井※
※は助っ人
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=森(4回裏、高松監督の四番抜擢に応えた左中間二塁打!)
技能賞=筒井(6回裏の最終打席できっちりセンター前ヒット。さすが「本家四番」)
守備賞=矢野(守備賞2回分に相当? ショートでは広い守備範囲、やわらかな捕球。中継では超強肩のダイレクト本塁送球)
守備賞=太田(気づくとちゃんとセカンドベースカバーに入っている。3度も二封できた蔭には、堅実な太田関守の貢献あり)
山山賞=なし
Gリーグ終了後、初のフリーマッチとなった12月12日。ハーツは石神井公園A野球場で新宿ブンブンと対戦。結果は1対5で無念の敗戦となった。ハーツ打線は相手・木津投手の術中に完全にはまった形で、2安打と沈黙。ブンブンの巧みな試合運びに屈する結末を迎えた。それでも守備で随所に好プレーが見られるなど収穫もあった。
ハーツは、たびたび助っ人で参戦してくれる滝村、そして矢野の大学時代の友人である土井を加え、9人の布陣で臨んだ。
その中で、先発マウンドを任されたのは前回(11月28日)、Gリーグ最終戦となったTEAMシゲル戦で初先発ながら好投を披露した矢野〔左〕。勢いそののままに相手一番を三振、続く二番打者のショートゴロを綿貫がキッチリさばき簡単に2アウトを取る。しかしここから相手クリーンナップにまさかの3連続四球で満塁の窮地。ここで迎えた六番打者に左中間へ二塁打〔右〕を浴び2点を献上。さらにポテンヒットやレフト前打とブンブンのベテラン打者勢に、速球を巧く合わせられ、この回計5失点。太田が二塁の守りについた2回から4回の3イニングは立ち直り、無得点に抑えただけに、悔いの残る初回となった。
反撃したいハーツ打線だったが、この日は前述のブンブン・木津投手〔中〕を攻略できず。18アウトのうちサードゴロが7個、ピッチャーゴロが5個に外野フライが4個。完全に打たされてしまった。
例えば、この日、前述のシゲル戦で「疑惑の準MVP?」と味方に言われながら、高松監督から四番に指名された森。4回裏の打席で今季、初長打となる二塁打〔左〕〔中〕〔右〕を左中間へ運ぶも、それを見てか第3打席の6回裏、ブンブンの守備陣は完全に左中間を閉めるポジショニング。がら空きの右中間に運ぶ技術もなく、失策で出塁はできたとはいえ、レフト正面のフライに打ち取られた。
唯一の得点シーンは5回裏、矢野の友人・土井が放ったライトへの犠牲フライ〔左〕。これは先頭打者の矢野が四球で出塁すると、すかさず二盗、三盗成功。1死となり、打席には土井。1打席目は三振だったが、筒井のアドバイスも奏功したのか、キッチリ修正してのライトへ運ぶ一打。土井に打点をつけたいと矢野も好スタートを切りホームインした〔右〕。しかし三塁へ走者を進めたのが、この一度だけ。「打てないときこそ機動力で打開する」。その重要性を痛感させられる場面だった。
また、この試合、好材料だったのが守備。なんとノーエラー(失礼承知で…)。ケガを抱えたショート・綿貫からセカンド・太田〔中〕への封殺が2度。これを含め太田は3度のフォースプレーでアウトを奪うなど、常にチーム最年長記録を更新していく機敏な動きは健在だった。
そして何といっても矢野のショート守備。高松〔左〕にマウンドを託した5回表。ショートに就いてすぐに2つのゴロをやわらかなグラブさばきで処理。極めつきは2死一塁で、当たっている相手六番にセンターオーバーの大飛球を打たれた直後の中継プレー。クッションボールに対応した滝村からの返球を受けとるとセンター定位置前目の距離からまさに“矢野ような送球”を発動。捕手・筒井の構えるミットにダイレクトで収まる「奇跡のバックホーム」〔右〕で見事、得点を阻止したのだ。横井が「ハーツの根尾か新庄か」と表現するのも、うなずける輝きを放った(※ちなみに1996年夏の甲子園決勝で「奇跡のバックホーム」を決めたのも松山商の“矢野”選手)。
随所に好プレーを見せることはできたが、完敗。Gリーグで2勝できた相手だからといって草野球の世界で「必ず勝てる」はないことを改めて思い知らされた。こうした教訓を得たのが公式戦でなかったことが不幸中の幸いか。相手チームの完璧な試合運びをしっかり学び、来季のGリーグ優勝奪還への糧としたいところだ。
【文責・背番号0】
2020.11.28
11月28日 TEAMシゲル戦 5-3
2020年11月28日(土)13:00~15:00
舎人公園野球場1面(ビジター扱い)
Gリーグ第8戦
【TEAMシゲル vs 南海ハーツ】(2回戦)
H 011 03 5
S 021 00 3
投:矢野-住吉〔勝〕
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし
1 (中)久原【24】
2 (左)小西【29】
3 (一)高松【49】
4 (捕)筒井【18】
5 (遊)住吉【51】
6 (二)綿貫【14】
7 (三)横井【 6 】
8 (右) 森 【 0 】
9 (投)矢野【32】
☆Gリーグ表彰☆
最優秀=矢野選手(南海ハーツ)
優秀=森選手(南海ハーツ)
優秀=外山選手(TEAMシゲル)
★ハーツ表彰★
殊勲賞=久原(値千金の同点タイムリー。俊足を活かし2得点)
敢闘賞=矢野(Gリーグ初先発で3イニング、勝利に貢献)
敢闘賞=住吉(ここを抑えれば3位の場面で、気合の投球)
技能賞=筒井(ショート左への強いゴロでチーム初ヒット。勝利打点も)
技能賞=森(最終回に反撃の口火を切るレフト前安打)
技能賞=綿貫(右指のケガを感じさせない、安定の送球かつ冷静な判断で失点を防ぐ)
守備賞=なし
山山賞=筒井(時間切れだと負けの場面で、果敢に三盗。ナイス走塁だが、ベンチはドキドキハラハラ…)
今シーズンの優勝は逃した両チームだが、Gリーグ全日程の最終戦となるこの試合、互いの力を存分に発揮したい。
南海ハーツは1、2番が久原&小西の仲良しコンビ。3、4番は不動の高松、筒井。住吉はクリーンアップに名を連ね、ポイントゲッターの綿貫が続く。横井を挟み、久しぶりに参加の森、そして新人・矢野がGリーグ初先発。
1回表のハーツの攻撃は三者凡退に終わり、先発の矢野〔中〕がマウンドへ。先頭の山口選手にデッドボールを与えるが、3番高橋選手からは三振を奪うなど、危なげなく初回を無失点。
TEAMシゲルの先発は小松投手〔左〕。2回表、4番筒井〔中〕がショート左へのグラブをかすめるヒットで出塁。二死三塁で、6番綿貫はタイミングを外されながらも、セカンドへ緩いゴロを打ち〔右〕、筒井がホームインしやすいようにアシスト。ハーツが渋く1点を先制する。
2回裏、シゲルは4つの四球を選び、エラーと押し出しで2点。2-1と逆転する。この日の矢野は制球がいつもより悪く、ランナーを溜めてしまったため、ここまで被安打0ながら、惜しい失点となった。
3回表、ハーツは二死から1番久原〔左〕が四球を選ぶ。盗塁後、2番小西〔中〕も四球。ここで若き1、2番は果敢にダブルスチール。チャンスを広げ、高松、筒井、住吉のクリーンアップに託す。その後パスボールがあり、俊足の平がホームイン〔右〕。足で稼いだ貴重な同点シーンとなった。
なおも3番高松が低目の誘い球をさすがの選球眼で見極め、二死一三塁。勝ち越し打のことしか頭になかった筒井はおもむろにバッターズボックスへ〔中〕。ここで綿貫から「筒井さん、レガース!」。なんと筒井はレガースを着けたまま打席に立つところだった。そのピンチを救った綿貫が、試合では守備で技能賞を獲得したわけだが、本当の選出理由はこの場面だったのかもしれない。ヒット以外で拡大写真で取り上げられるのは、なかなかいないだろう。なんだか山山賞の匂いが漂い始めた筒井は、いつもと変わらずフルスイングするも、打球は高く上がりセンターフライ。勝ち越しとはならなかった。
3回裏、シゲルは先頭の4番佐々木選手が四球。二盗を決めると、一気呵成で三盗も試みる。ここで6番松平選手の打球はサードゴロとなり、ヒットエンドランのかたちに。サード横井は打者走者のアウトを優先し、ファーストへ送球するが、この間にスピードを緩めることなくホームを目指した佐々木選手は好走塁〔中〕。横井の一塁送球が高くなってしまったこともあり、本塁は間に合わず。シゲルもハーツに負けず、足で勝ち越し点をゲットした。
矢野は初先発を3回3失点で終えたが、実は1本もヒットを打たれなかった。四球は惜しまれるが、力のある球がシゲル打線を苦しめたことになる。ひとつずつ経験を積んでいる今、矢野の成長にはさらに期待したい。
4回表のハーツは三者凡退。その裏から住吉投手〔左〕にスイッチ。一死満塁のピンチを背負うも、ここでセカンドの綿貫〔中〕が普通のプレーに見せかけたファインプレー。前進守備でセカンドゴロを捌くと、ゆったりめの送球体勢で、安全策の一塁送球かと思いきや、作戦通りの本塁送球。これがまたゆっくりストライクで捕手・筒井のミットに収まり、ホームでホースアウト〔右〕。ここを無失点で切り抜けたことが最終回につながっていく。
5回表、先頭の8番森〔左〕はボールを巧く捉え、レフトへのヒットで出塁。盗塁後、9番矢野も四球で続き、打席に入るのは元気印の久原。なんとしても同点に追いつきたい場面。ここで久原はコンパクトにバットを振り切り〔右〕、打球は三塁線へのライナー。三塁手がグラブに当てるも弾かれ、ボールはファウルグラウンドに転がる。この間に森がホームイン。ハーツは同点に。
一死二三塁で高松〔左〕も貫録の四球を選び、満塁。筒井〔中〕も打ちたい気持ちがあるなか、きっちり見極め押し出し四球。ここでハーツがついに勝ち越す。この後、ワイルドピッチでさらに1点を追加。ハーツにとっては願ってもない展開だが、この日はビジター。つまり裏のシゲル打線を抑えないかぎり、勝ちとはならないのである。時間切れとなれば、この回の得点も記録されない。そんな二死二塁の場面で、筒井は隙を突き、まさかのスチールを敢行〔右〕。しかも完璧なスライディングで三塁を陥れる。本来なら、好走塁でベンチからも拍手となるのだが、首脳陣は時計を見ながらハラハラ…。時間など気にしない、そこに空いた塁があるなら、前へ前へ。筒井の野球本能は実に潔く美しい。
5-3と2点リードで迎えた5回裏、住吉は勝ち投手兼クローザーの役割も担う。ここでしっかりフライ2つとゴロで三者凡退。
南海ハーツが5-3でTEAMシゲルに勝利した。
これでGリーグ5チームが無事に全日程終了。南海ハーツの最終成績は4勝4敗の3位。最終戦を、しかも最終回で逆転し、勝てたのは大きい。今シーズンは惜しい試合を落とすこともあり、この日まで優勝の可能性を残すことは叶わなかったが、5割ということは来シーズンはゼロからのスタートと捉えることもできる。チャレンジャーとして、4年ぶりの優勝を目指していこう。
【文責・背番号6】
2020.11.21
11月21日 ゴールデンアームボンバーズ戦 12-4
2020年11月21日(土)12:00~14:00
多摩川緑地野球場14号面(ビジター)
フリーマッチ
【ゴールデンアームボンバーズ vs 南海ハーツ】
G 001 21 4
H 342 21 12
投:高松〔勝〕-矢野-住吉
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:矢野
二塁打:宮本、青木
1 (中)成岡【11】
2 (右)宮本【19】
3 (左)住吉【51】
4 (三)横井【 6 】
5 (投)高松【49】
6 (捕)筒井【18】
7 (指)太田【16】
8 (遊)矢野【32】
9 (一)青木※
10(二)村瀬※
※は助っ人
★ハーツ表彰★
殊勲賞=成岡(今季初参加でハッスルプレー! いきなりマルチ安打に2盗塁。攻守走に存在感)
敢闘賞=筒井(貫録の2安打、今日もフルマスク、チームの要)
技能賞=宮本(篠塚の流し打ちを彷彿させるレフト線の2点タイムリー二塁打)
技能賞=矢野(ライト線へ放った三塁打に、セットアッパーとしても活躍)
守備賞=成岡(センターでの好捕に、二塁牽制でも巧みな仕掛け)
山山賞=なし
この日は、風・風・風……多摩川緑地はとにかく強風で、バッターボックスに立っても体が揺れてしまうほど。
投手も追い風なら球速が増し、向かい風なら変化球が切れる。
普段なかなか体感できない環境のなか、ゴールデンアームボンバーズ(GAB)戦はどんな展開が待っていたのか。
1回表、ハーツの先発は高松〔左〕。先頭バッターこそ風の影響で出塁させるも、その後は奪三振〔右〕もあり、被安打ゼロのまま無失点スタート。風を味方につけ、さすがの安定感である。
1回裏、トップバッターは今季初参加の成岡。右腕の怪我からの復帰戦だが、ガッツはいつものシーズンと変わらず、いきなり会心のレフト前ヒット〔左〕。その後、エラーと四球で無死満塁となり、4番横井は先制打をイメージし打席に入るも、初球で見事な押し出しデッドボール〔中〕。先制したハーツは5番高松が四球を選び、2点目。そして6番筒井はきれいなセンター前タイムリー〔右〕。打撃は完璧だったが、なんとここで風の影響か、ビデオのピントがずれてモザイク状態に。これは悪い予感か。7番太田の打球はピッチャー前に飛び、まさかの本塁ゲッツー。ハーツは3得点で初回を終える。
高松は2回表に死球を2つ与えるが、この回もノーヒットで無失点。
2回裏、打球はやはり風の影響を受け、あっという間に無死満塁。ここで2番宮本〔左〕がレフト線にお手本のような巧打で2者を迎え入れるツーベース。3番住吉のショートゴロで、俊足成岡が好走塁でホームイン〔中〕。高松の三塁への内野安打〔右〕でもう1点追加。ハーツは7-0とリードを広げる。
3回表、一死三塁で2番打者が打席に入る。投手高松と背番号49対決だ〔左〕。放たれた打球は最初はセンターの少し右かと思われたが、ぐんぐん風に流され、右中間へ。あっという間に三塁打となり、内外野で風の影響が顕著に。しかし高松は落ち着いて後続を打ち取り、最少失点で3イニングを投げ切る。
3回裏からGABは長身投手に交代。ハーツは先頭の8番青木選手〔中〕がセンターへの二塁打で出塁すると、一死後に成岡〔右〕が今度も芯で捉えたレフト前安打。この後、住吉が放ったライナーはレフトのエラーを誘い、2点を追加する。
4回から高松の後を継いだのは、投手として頭角を現してきた矢野〔左〕。先頭打者を投ゴロに仕留めるが6番打者には右中間に運ばれ、次打者も四球で一死一二塁。ここでセンターから成岡が忍び足で二塁ベースカバーへ。タイミングを見計らい矢野は牽制球を投げるが、ここは風も関係なく成岡のグラブのはるか上をボールが通過〔右〕。それを見た二塁ランナーが一気に生還。3度目の登板にして、これが矢野の初失点となる。しかし矢野は次打者を三振に。二死後、9番打者の打球はまたもセンターから右へ右へと流される。ヒットとなり、2点目を失うが、この回は不運も多かった。
9-3で迎えた4回裏、ハーツは追加点をきっちり取っておきたい。サードゴロエラーで二塁に達した高松が盗塁で無死三塁。続く筒井のライナー〔左〕はサードのグラブを弾く。しかし三塁ランナーの高松が挟まれ、タッチアウト。この打席もなぜか筒井にはピントが合っていない。他の選手は合っているのに、なぜなのか。風のせいか、筒井の気迫にカメラがビビったのか、この試合で最も重労働だったのはビデオくんだったのかもしれない。
二死三塁となり、打席には8番矢野。前の打席で完璧な右打ちが風に押し戻されファウルに。悔しい思いをしただけに、この場面では気合が入る。今度こその打球はむしろ先ほどより勢いはなかったが、それが功を奏し、いい具合にライト線を抜けていき、矢野の俊足なら軽々三塁打〔右〕。前々週に初ヒットを放ってから、早くも3本目に到達だ。そして初長打になる。あれ、この打席もピント合わず。筒井マジックでなかったことは判明したが、風の悪戯はこんなところにも。ハーツはこの回にも2点を追加し、11-3に。
既にここまででかなりの時間を費やした試合。高松監督はクローザーとして5回に住吉〔左〕を投入。先頭をエラーで生かすも、次打者の投ゴロで判断よく三塁ランナーを挟殺する。一死三塁から2番打者の(通常なら)セカンドフライはまたも風に流され、一塁後方でフェアゾーンに。三塁ランナーが生還。そして一塁ランナーが走った時に、3番打者の打球はショートへ。ここで矢野が柔らかい身のこなしで、セカンドへトス〔中〕、村瀬二塁手も素早く一塁へ送球。ダブルプレー成立かと思われたが、惜しくも一塁の判定はセーフ。しかし非常にきれいな連係プレーだった。住吉は4番打者から三振を奪い、最少失点。
5回裏、一死から住吉〔右〕がレフトへクリーンヒット(またもやピンボケですみません)。盗塁後に三進。横井のサードゴロエラーの間に住吉がホームイン。これでハーツは毎回得点を決める。5回を終えたところで時間切れ。
南海ハーツが12-4でゴールデンアームボンバーズに勝利した。
最初から最後まで風に翻弄される試合ではあったが、清々しい快晴のもと、気温も11月とは思えないほど暖かで、久しぶりに参加のメンバーも含め、楽しく野球ができた。
フルマスクでこの試合も頑張ってくれた筒井捕手からは「今日は3投手ともボールが来ていた」。追い風で速球投手となった高松投手や、変化球を試した矢野投手、直球・スライダーともにキレが増した住吉投手。彼らのリズムの良い力投が、ハーツ打線のつながりにも好影響を及ぼしたようだ。
【文責・背番号6】
2020.11.14
11月14日 中野マシンガンズ戦 6-8
2020年11月14日(土)12:00~14:00
哲学堂公園野球場B面(ビジター)
Gリーグ第7戦
【中野マシンガンズ vs 南海ハーツ】(2回戦)
H 410 01|3x 6(9)
M 221 12| 8
投:住吉-今泉〔負〕-住吉
捕:筒井
本塁打:橋口(マ)
三塁打:筒井(ハ)
二塁打:横井(ハ)
1 (遊)今泉【63】
2 (中)綿貫【14】
3 (一)高松【49】
4 (捕)筒井【18】
5 (右)小西【29】
6 (投)住吉【51】
7 (三)横井【 6 】
8 (指)山口【31】
9 (二)松本※
10(左)大島※
※は助っ人
☆Gリーグ表彰☆
最優秀=橋口選手(中野マシンガンズ)
優秀=菊地選手(中野マシンガンズ)
優秀=横井選手(南海ハーツ)
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=横井(久しぶりの猛打賞。3安打目で南海ハーツ通算200安打達成!)
技能賞=筒井(初回大量得点の原動力となるタイムリー三塁打)
技能賞=今泉(センスあふれる走塁で、5盗塁、3得点)
守備賞=住吉(俊足を活かし、登板後のセンターでも好守備)
守備賞=綿貫(ショートゴロで突き指を負いながらも、慌てない一塁送球で回を終わらせる)
山山賞=なし
ハーツにとっては微かに可能性が残るGリーグ優勝に向けて、残り2試合、ひとつも負けられない状況で臨んだ中野マシンガンズ戦。一方のマシンガンズさんはこの試合に勝てば悲願の初優勝となる。
1回表、先頭の今泉が死球で出塁し、2番綿貫は四球。ダブルスチールで無死二三塁とすると、3番高松のサードゴロで、今泉が相手の僅かな隙を突き、好走塁でホームイン〔左〕。1点を先制後、4番筒井〔中〕が勝負強くタイムリー三塁打。さらに二死二三塁から、7番横井〔右〕がセンターへの2点タイムリー二塁打を放ち、ハーツは幸先よく4点を先制。
ハーツが優位に試合を進めるかと思われたが、この日のマシンガンズ打線は初回からハーツ先発の住吉〔左〕に食らいつく。1番橋口選手が左中間へのヒットで出ると、盗塁後、2番赤木選手も左中間安打ですぐに1点を返す。ランナーを三塁に置き、4番後藤選手は一塁線に強烈な打球。これをファーストの高松がよく止めて一塁ゴロとするが、その間にランナーが生還し、初回のマシンガンズは2点。
2回表のハーツは二死から今泉が四球出塁すると、盗塁後に、ミスター右打ちの綿貫〔右〕が巧みなバット捌きでライト前タイムリー。実は哲学堂のB面は球場設置のバットしか使えず、なかなか経験できない試合。綿貫いわく「自分のバットでない時に、オレはめっぽう強い」。その言葉通りの見事な適時打だった。
5-2とハーツのリードで迎えた2回裏、監督兼選手としてチーム運営の大部分を担うマシンガンズの6番下田選手がセンター前ヒット〔左〕。続く菊地選手が右中間タイムリーで、またもや反撃開始。橋口選手の強烈なライト前ヒットなどで一死満塁とすると、赤木選手のショートゴロの間にさらに1点。5-4となり、マシンガンズ打線の粘りにハーツは焦りを感じ始める。
3回表、5番小西は最大の長所である長打力を封印し、まさかのセーフティーバント〔右〕。ハーツベンチも驚いたが、それはマシンガンズ守備陣も同じで、一塁はセーフ。小西の勝利に向けての執念を感じさせる一場面だ。しかし小西の猪突猛進ぶりは一塁ベースを駆け抜けるにとどまらず、牽制後の一塁手の偽投にはまってしまい、タッチアウト。追加点はならず。
3回裏、先頭の後藤選手の当たりはまたもや強烈なゴロ。ここでも一塁手高松がよく止めるが、ベースカバー住吉へのトスがタイミング合わず、ランナーが残る。一死二三塁の場面で、菊地選手はピッチャーゴロ。飛び出した三塁ランナーに対し、ランダウンプレーとなるが、住吉からの送球を横井が捕ることができず〔左〕、生還させてしまう。マシンガンズ、ついに同点に追いつく。このプレーが終盤の点差に響いてくることに。
4回表、先頭の横井はこの日2本目となるセンター前ヒット〔右〕で出塁。三塁まで進み、一死で打席には助っ人の松本選手。マシンガンズは勝負に出る前進守備。セカンドゴロとなるが、三塁ランナー横井は一瞬ためらい、本塁に突入できず。この判断ミスが痛かった。試合前から、高松監督より走塁への意識が徹底されていたなかで、勇気を持ったゴロゴーができなかったことは、勝ち越しのチャンスという試合展開から考えても、悔やんでも悔やみきれない。このあたりから、流れはハーツからマシンガンズに。
ハーツは4回裏から今泉〔左〕が登板。対するは、この日絶好調の元気印・橋口選手。思い切りよく振り抜いた打球〔右〕は、長身のライト小西のグラブの先を抜け、右中間を転々…。俊足のハッシーは走る、走る。あっという間に本塁も駆け抜け、値千金のランニングホームラン。マシンガンズがついに6-5と勝ち越す。
なんとしても追いつきたいハーツは、5回表に今泉と高松がともに死球で一死二三塁。筒井の三塁ゴロで、今泉が初回に続き、炎の走塁を見せる。気迫のヘッドスライディング〔左〕で、同点のホームイン。これこそが優勝を諦めない選手の姿だ。なおも二死三塁で小西が放った打球は右中間への強い当たり〔右〕。しかしライトが好捕し、勝ち越しならず。
一進一退の攻防が続くこの試合。5回裏、マシンガンズは一死三塁から、8番嶋田選手〔左〕がファウルで粘り、右中間へフライを放つ。センター住吉、ライト小西ともに懸命に追うが、打球はそのちょうど間に落ちる。マシンガンズはこの回まで毎回得点となるタイムリーで7-6と再び勝ち越し。ここで高松監督は住吉の再登板を選択し〔右〕、執念の采配を見せる。マシンガンズはその後も1点を追加し、5回終了時点でマシンガンズが8-6とハーツをリード。
試合も終盤、ここからは時間との戦いも始まる。6回表、ハーツは四球出塁の住吉が連続盗塁で無死三塁。ここで横井〔左〕がライトへタイムリー。この日猛打賞となった一打は、ハーツ通算200安打のメモリアルヒットに。これで1点差。そして一死三塁から松本選手の放ったゴロがショートのエラーを誘い、ハーツは同点。助っ人の大島選手もエラーで生き、一死一三塁。ここで、最後のバッターの宣告をされた今泉の打球はライトへ〔右〕。惜しくもライトが捕球できず、三塁ランナーが生還。この瞬間にハーツは9-8と勝ち越すが、リーグの規定でカウントされるのは5回裏までのスコア。
手に汗握るシーソーゲームは、8-6で中野マシンガンズが南海ハーツに勝利。
そしてマシンガンズはリーグ終盤驚異の追い上げで、逆転初優勝を決めた。
中野マシンガンズさん、おめでとうございます。一時はあしたばさんが独走かと思われた2020年度のGリーグ。その名の通り、連打のマシンガンズ打線が力を発揮し、優勝を手にしました。南海ハーツが対戦したGリーグ2試合を振り返ると、1回戦は特に若き左打者のフルスイングが印象的で、得点力の高さを感じました。守っていても怖かったです。そしてこの日の2回戦。先制したハーツは有利なはずなのに、じわりじわりと追い上げられ、ついには勝ち越されてしまう。数人の優れた打者ではなく、チーム全体で打線につながりがあったからこその得点だったと思います。
南海ハーツが6連覇を達成したあと、優勝はTEAMシゲルさん、あしたばさん、中野マシンガンズさんと毎年変わり、5チームに力の差がないことが、Gリーグの面白さ、楽しさにつながっています。
高松監督の優勝に向けた熱い想いを共有したハーツの各選手も全力プレーで各チームに挑みましたが、今年は力及ばずでした。現在の南海ハーツは、健在のベテラン選手に交じり、入団から数年の若手選手も力をつけてきて、チームとしての戦力バランスは整ってきているように感じます。来シーズンこそは優勝トロフィーを再び手にできるよう、チーム一丸で頑張ります!
【文責・背番号6】
2020.11.07
11月07日 東京ジャンクス戦 7-8
2020年11月7日(土)13:00~16:00
篠崎公園B地区鹿骨野球場1面(ホーム)
フリーマッチ
【南海ハーツ vs 東京ジャンクス】
H 411 000 100 7
J 003 000 023x 8
投:今泉-久原-矢野-高松-住吉〔負〕
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし
1 (中)久原【24】
2 (二)矢野【32】
3 (投)今泉【63】
4 (三)横井【 6 】
5 (遊)住吉【51】
6 (捕)筒井【18】
7 (左)古川
8 (右)山崎※
9 (指)太田【16】
10(一)高松【49】
※は助っ人
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=矢野(待望のハーツ入団初ヒット! おまけに初タイムリー、マルチ安打。投球も圧巻)
技能賞=筒井(声良し、9イニングスの鉄人フルマスク。適時打に、気迫の捕邪飛キャッチ)
技能賞=太田(横井、矢野、古川を従え、ハーツ最大派閥の長に。太田幹事長誕生か)
守備賞=住吉(ピッチャー、ショートだけじゃない。センター、サードでも発揮する守備力)
守備賞=古川(レフトへの大飛球を背走キャッチ。ハーツの歴代左翼手に並ぶ実力)
山山賞=なし
3時間枠、9イニングス制で行われた東京ジャンクス戦。さまざまなトピックスがありましたが、この試合は矢野選手でしょう!
1回表、先頭の久原が四球を選び出塁すると、打席に入るのは矢野。高松監督が期待を込め、2番に抜擢した。二十代コンビの1、2番誕生だ。
今年の6月、南海ハーツに正式入団した矢野は、安定したセカンド守備で内野を引き締め、既にチームに貢献しているが、打撃に関しては何とここまでノーヒット。毎試合、各選手からは「早く1本を」と声をかけられていた。もちろん、一番その気持ちが強かったのは本人に他ならない。
この打席の矢野は、ひと味違った。久原の二盗、三盗をサポートしながら投球をしっかり目に焼きつけると、スリーツーからバット一閃! きれいなライナーはセンターの左で跳ね、待望のハーツ入団初ヒット〔中〕を記録。しかも初タイムリーのおまけ付き。同年代の久原が手を叩いてホームインする。当然、ベンチも盛り上がる。ハーツにとっては最高のスタートだ。
気分を良くした矢野は二盗を決め、バッテリーエラーの間に三進。3番今泉は死球後に盗塁。4番横井の打球は力のないキャッチャー前への小フライになったが、ワンバンでキャッチした捕手の送球が一塁に間に合わず、その間に矢野がホームイン。続いて一塁への牽制エラーもあり、今泉も生還。そして5番住吉〔左〕は強烈なライナーをサードへ。強襲ヒットとなり、4点目。住吉も二盗、三盗を決め、6番筒井も四球で出塁。
ここで打席に入るのは、3年ぶりにハーツ野球に参加となる古川選手。太田、横井、矢野が所属する校正会社のメンバーで、もしこれが政治の世界なら、この試合には太田派が勢ぞろいだ。高校野球経験があり、体格もいい右投げ左打ち。長打力が魅力の選手だ。この打席でもいきなりライトへ特大ファウル〔右〕。潜在能力の高さを感じさせた。
ハーツの先発は今泉〔左〕。先頭打者から三振を奪うと、ファーストフライ2つで三者凡退。このまま2回までパーフェクトピッチング。上々のスタートを切る。
2回のハーツは高松〔中〕の四球を起点に、内野ゴロで1点追加。3回には筒井〔右〕のセンターへのヒットでさらに1点。6-0と順調にリードを広げた。
ジャンクスもこのまま押され続けるわけにはいかない。3回裏に打線が奮起し、2本の二塁打などで3点を奪い、盛り返す。
3点差となり力を得たジャンクスの先発投手〔左〕は、制球が定まり始め、直球に力もあり、4回からは完全に立ち直る。このイニングを無失点に抑え、流れがジャンクスに傾きかける。高松監督はここで思い切った継投に出る。前週で投手デビューを飾った久原、矢野に中盤を託したのだ。
4回に登板した久原〔中〕はストライクを取るコントロールがある一方、粗削りな分、荒れ球もあり、これが打者から見ると的を絞ることができず、なかなか対応しづらい。ヒットと四死球で二死満塁のピンチを招くが、最後はセカンドフライで点を与えない。ランナーを背負っても慌てない強心臓ぶりはピッチャー向きで、何よりデビュー試合から連続無失点は十分に褒めてよい。
5回からマウンドに登った矢野〔右〕は、やはり球速が魅力だ。この回は久原がセンターの守備で矢野を助け、2つのフライを確実にキャッチするとともに、飛び出した二塁ランナーを刺してダブルプレーを完成させる。1、2番でコンビを組んだ感触が良かったのか、ディフェンスでも連係を深めた格好だ。矢野は未知なる領域へ。前週は久原とともに1イニングずつの登板だったが、矢野は2イニング目も任された。ここでいきなり無死二三塁のピンチを背負うも、サードゴロ2つに三振と、落ち着きはらったマウンド捌き。5回、6回をこちらも無失点で抑え、2人で見事なセットアッパーとなった。
追加点が欲しいハーツだったが、5回は横井〔左〕のレフトへの安打のみで無得点。6回にはラストイニングとなった背番号0の先発投手がエンジン全開で2奪三振を含む三者凡退のピッチング。7回表、2番手投手から、矢野がしぶとく一二塁間を抜き出塁〔右〕。5カ月間苦労してきたのがウソのように、マルチヒット達成だ。やはり、この日は持っている。盗塁、三進後、ワイルドピッチでホームイン。貴重な追加点を1人で生み出した。
7回裏は高松〔左〕が登板。簡単に二死を取ると、その後は2つの四球を与えるが、9番打者の大きなレフトフライを古川選手がバックしてナイスキャッチ〔右〕。守備賞にも選ばれる好守でチームに貢献。
久原、矢野、高松が無失点リレーでつなぎ、8回からはクローザーの住吉〔左〕がマウンドへ。5投手の豪華リレーはなかなか見ることができないが、9イニングス制ならではと言えるだろう。ハーツとしては最も投手実績のある住吉に託したことで盤石の態勢に。
しかしここからジャンクスが驚異の粘りを見せる。この回先頭の10番打者がきれいにセンター前へ弾き返すと、次の打者は死球。無死一二塁から、12番が放った打球はサード前への緩いゴロ。横井は間に合うと思い一塁送球するが、若干左に逸れてしまい、ファーストが一塁を踏めずセーフに。無死満塁とピンチを広げてしまう。ここで住吉は渾身のストレートを投げ、この試合フルマスクの捕手・筒井〔右〕がキャッチャーファウルフライを好捕。立ち直ったかに見えた住吉だったが、2番には惜しくも押し出し四球。3番は投ゴロで本封し、1失点で凌ぐかと思われたが、4番はまさかの打撃妨害。もう1点を失うことになり、7-5と2点差に。最終回を前にどちらが勝ってもおかしくない接戦となった。
ジャンクスのリリーフ投手の前に7回の1点しか奪えなかったハーツは苦しい展開。
そして9回裏にはあっけない幕切れが待っていた。2連続四球とワイルドピッチ、振り逃げで無死満塁となり、迎えるのは背番号6の9番打者。7回に特大飛球を放った、長打力のある選手だ。ここで彼の思い切りの良さが素晴らしかった。初球をフルスイング〔左〕した打球はライナーでセンターの右を襲う。ボールはフェンスまで転々…。塁上の走者は全員が全力疾走。あっという間に走者一掃〔右〕のサヨナラ二塁打となった。
ハーツサイドからは常に優位に試合を進めているように見えた。しかし、ジャンクスの戦いぶりは見事としか言いようがない。先発投手は序盤こそ制球の乱れもあったが、中盤以降は球威も増し、投球が安定して6回を5奪三振で追加点を与えない。リリーバーも3回を3奪三振で最少失点。打線は数少ないチャンスで確実に得点し、終盤の集中力は特筆される。4点差を逆転する力強い攻撃で、東京ジャンクスが南海ハーツを8-7で下した。
敗れたハーツだったが、内容的には収穫の多い試合である。矢野の初ヒット、5人の投手リレー、筒井、住吉の勝負強い打撃、古川選手の久しぶりの野球復帰などなど、今後の試合には大きな期待を持てる。何より、若手投手の台頭で、住吉投手のハートに火がついたのも大きいのではないだろうか。野球に悔しさは付きものだ。だが、この悔しさが選手を成長させてくれる。気持ちを切り替え、次の試合にまた万全の準備をして臨む。これができれば、チーム全体がもうひとつ上の階段をのぼっていけるだろう。
次週のGリーグ第7戦は、独走態勢に入っていたあしたばを勝率では上回った中野マシンガンズ戦。そこに挑むかたちで、まだ優勝の可能性が消えていない南海ハーツは全力で向かっていく。優勝への細く強い糸を、第8戦まで保ち続けていこう。
【文責・背番号6】
2020.10.31
10月31日 あしたば戦 6-7
2020年10月31日(土)15:00~17:00
野毛町公園野球場(ビジター)
フリーマッチ
【あしたば vs 南海ハーツ】
H 120 12 6
A 070 00 7
投:今泉〔負〕-高松-久原-矢野
捕:横井-今泉
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし
1 (指)住吉【51】
2 (捕)横井【 6 】
3 (二)矢野【32】
4 (投)今泉【63】
5 (三)藤本【 5 】
6 (右)綿貫【14】
7 (中)久原【24】
8 (左)福田【 9 】
9 (指)高松【49】
10(一)筒井【18】
11(遊)小西【29】
12(指)太田【16】
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=矢野(打撃は大器晩成も、それをプラマイゼロにする守備力に加え、大幅プラスと期待させる圧巻の投手デビュー!)
敢闘賞=久原(飄々と投げ、不思議と無失点に抑えてしまう投手デビュー。監督のご指名通り、高松投手の後釜を担えるか!?)
技能賞=藤本(最近のお家芸、左手片手払いは鬼滅の刃の影響か? 粘りの打撃に、サードも久しぶり)
技能賞=今泉(豪腕長堂投手からチーム唯一の2安打。若手投手の無失点デビューに捕手としても貢献)
技能賞=小西(長打力だけじゃない。フルスイングを貫きながら、安定してヒットを放つ技術力の高さ)
技能賞=横井(プレーでは名前が挙がらずも、淑やかな応援団をベンチに呼ぶ集客力で)
守備賞=なし
山山賞=なし
ダブルヘッダーの2試合目、あしたばさんとのフリーマッチは、ハーツの投手陣にフレッシュなメンバーが加わり、11月以降に希望を感じさせる一戦となった。
1試合目に続き、先攻はハーツ。あしたばのマウンドには長堂投手〔左〕。1回表二死二塁から、4番今泉〔中〕がサード強襲安打でチャンスメイクすると、5番藤本〔右〕がセンターへきれいに弾き返し、ハーツが1点を先制。
ハーツ先発の今泉〔左〕は、先頭バッターから三振を奪うと、危なげなく初回を無失点スタート。レフト福田が激走でファウルフライを好捕するなど、守備陣も盛り立てる。ハーツは2回にも、1試合目からの好調さを維持する11番小西のレフト前タイムリー〔中〕などで2点を追加。3-0とし、リードを広げる。
しかし、あしたば打線も黙っていない。2回裏は内野の3つのエラーも絡んだが、5選手がコンパクトに単打を連ね、もう少しで打者一巡となる攻撃を見せ一挙7得点。7-3と試合をひっくり返す。
ハーツは3回から高松〔右〕がリリーフし、ランナーこそ出すものの要所を締め、無失点で踏ん張る。
4回表、先頭バッターの7番久原はショート左へのゴロで、気迫の一塁ヘッドスライディング!〔左〕 このファイトが奏功し、判定はセーフ。その後、1点を加えたハーツは4-7とし、じわりとあしたばに迫る。
表で脚力を見せた久原は、裏にはなんとセンターではなくマウンドに足を運ぶ〔中〕。初登板となった投手・平(たいら)は、先頭バッターをサードゴロに打ち取ると、初奪三振も記録し〔右〕、1イニングを無失点デビュー。以前、YBC-67さんとの合同練習時に、バッティング投手として、きちんとストライクを取れた久原。その時の経験を試合でも実践できるのは大したもので、ハーツベンチに第一弾の驚きを与えた。
5回表に相手のエラーなどで2点を加えたハーツとあしたばの点差は気がつけば1に。6-7と勝負はわからなくなってきた。
4回が久原劇場だとしたら、5回は矢野〔左〕の独壇場。こちらもハーツ入団後、初登板。しかもいきなり最終回を任された。まず投球練習の段階で、両軍ベンチがどよめく。ゆったりしたフォームから放たれた球には力があり、ポテンシャルの高さがうかがえる。最初の打者に対し、快速球を投げ込むと、このストライクをライトへジャストミートした佐藤選手〔中〕も見事だったが、機敏な動きと、まさかの強肩でライトゴロを成立させた綿貫右翼手の守備〔右〕がまた素晴らしかった。一球で三度おいしい場面だったが、矢野の投じた渾身のストレートがその起点になったのは間違いない。味方の好守に力をもらった矢野は、こちらも初奪三振を記録し、しかも三者凡退。いきなりのパーフェクトリリーフとなった。第二弾の衝撃が2イニング連続で訪れたことになる。
矢野の投手の適性を見抜いていたのは今泉だ。10月3日のTEAMシゲル戦の試合前、矢野とキャッチボールをした今泉は「ピッチャーいけるよ」と太鼓判を押していた。奇しくも初登板の久原と矢野のボールを受けたのは、捕手・今泉。彼の好リードが二人の若手投手の可能性を引き出したのかもしれない。
そして矢野が初めてアウトを取ったライトゴロ時、綿貫の前に名アシストをしたのは、矢野の師匠・太田だった。この時、セカンドに就いていた太田は、絶妙なタイミングで打球をスルー。もし少しでもグラブで触れていたら、ボールの勢いが緩み、ライトゴロは達成できなかっただろう。
試合終盤で見せ場を作った太田と綿貫は2試合目からの参戦。実はGリーグも含めたこの日、ハーツのメンバーは当日の朝まで人数がぎりぎりの状態だった。ハーツのピンチになると、太田は出席簿に「出」を入力してくれ、綿貫に至ってはこの日が怪我のため通院だったにもかかわらず、球場に顔を出し、打撃がダメなら守備で、と確かな存在感を示してくれる。思えば、この二人こそが現在も現役で残る南海ハーツの創設メンバーだ。
1点差のまま、日没コールドで試合に敗れはしたが、ベテランと若手がともに助け合い、ひとつの試合をかたち作っていくハーツ野球の心地よさを感じた、野毛町公園での4時間だった。
【文責・背番号6】
2020.10.31
10月31日 あしたば戦 9-3
2020年10月31日(土)13:00~15:00
野毛町公園野球場(ビジター扱い)
Gリーグ第6戦
【あしたば vs 南海ハーツ】(2回戦)
H 211 500 0 9
A 010 200 0 3
投:住吉〔勝〕
捕:筒井
本塁打:安藤(あ)
三塁打:なし
二塁打:小西(ハ)、友廣(あ)
1 (中)久原【24】
2 (左)福田【 9 】
3 (一)高松【49】
4 (捕)筒井【18】
5 (遊)小西【29】
6 (投)住吉【51】
7 (三)横井【 6 】
8 (指)山口【31】
9 (二)矢野【32】
10(右)今泉【63】
11(指)藤本【 5 】
☆Gリーグ表彰☆
最優秀=小西選手(南海ハーツ)
優秀=住吉選手(南海ハーツ)
優秀=安藤選手(あしたば)
★ハーツ表彰★
殊勲賞=住吉(圧巻のピッチングは見事!)
敢闘賞=小西(長距離砲の実力を遺憾無く発揮!)
技能賞=久原(安定的な脚と守備で不動の1番センター)
守備賞=なし
山山賞=なし
ハーツにとってのGリーグ第6戦の相手は、このゲームに勝てば優勝同点以上が確定するあしたば。ハーツはかすかに残っている優勝の目を残すには勝つ以外にない状況での対戦となった。この日はダブルヘッダーということもあったが、ハーツは一部DL入り選手もいる状況の中、11人がエントリー、この一戦にかける気持ちがうかがわれた。
先制したのはハーツ。あしたば先発の安藤投手〔左〕が不安定な立ち上がりとなり、4連続四死球で先制〔中〕。さらに小西〔右〕の中犠飛で1点を追加した。後続が倒れ、大きなチャンスをもらった割には得点は少なかったが、とにかく主導権は握った。
ハーツはさらに2回に敵失と死球で作った一死満塁のチャンスに、このところ好調な久原〔左〕が中前にはじき返して1点、3回に小西のフェンス直撃の二塁打〔右〕で作った無死二、三塁から内野ゴロの間に1点と加点した。
あしたばも2回裏に失策がらみで1点を返すが、なお続いた一死満塁のピンチで、二ゴロを捕った矢野〔中〕が素早く体を一回転させ463の併殺を成立させてピンチを脱出。この時点までに何とか3点のリードを奪い、中間守備でもOKの状況を作っていたことが、相手に行きそうな流れを断ち切るビッグプレーに結びついた。
そして4回表、ハーツは打者9人のつなぎの攻撃で勝負を決定づける。この回先頭の矢野が敵失と四球で無死一、二塁とし、藤本〔1左〕が追い込まれながらも粘り、進塁打狙いの打撃で内野安打を稼いでつなぎ満塁。久原の押し出し四球と敵失でまず2点を挙げると、なお一死二、三塁から高松〔1右〕がセンター左へ適時打してこの回3点目、さらに一、三塁から重盗〔2左〕で1点、二死三塁から小西のサード強襲〔2右〕の適時打で1点と、この回計5点を挙げて勝負を決定づけた。下位打線で走者をためて上位打線に戻す、理想的な攻撃が大量点につながった。
ハーツ先発の住吉〔左〕は、4回裏に安藤選手に豪快な2ランホーマー〔右〕を許したものの、大量リードにも守られ力投。後半に入っても球威はさほど衰えることなく120球を投げ切り完投勝利を記録した。また、この日はサード、ショートからの送球が太陽と重なり、ファーストからは相当見づらいコンディションだったが、ハーツは大きな破綻をきたすことなく守り切った。このあたりは、多くのメンバーがそろった効果であろう。
この日の勝利は、ハーツにとって、若手を中心に多くのメンバーがそろえば、Gリーグのトップを走るあしたばにも大勝できることを証明した点で、大いに自信になるものだと言える。優勝への望みも、かなり奇跡的な状況が要求されるようだが、ほんのわずかに残ったようだ。
チーム状況が上げ潮となり、全体のムードもよくなってきたことは間違いない。あとは打撃の調子が今ひとつ上がっていない選手が上がってくればというところ。Gリーグも残り2試合。執念と集中力をもって、戦い抜きたいものだ。
【文責・背番号5】
2020.10.24
10月24日 エースハンターズ戦 5-4
2020年10月24日(土)11:00~13:00
大井埠頭中央海浜公園野球場A面(ビジター)
フリーマッチ
【エースハンターズ vs 南海ハーツ】
H 021 200 (2) 5(7)
A 010 300 x 4
投:住吉〔勝〕-今泉
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:久原、住吉、松島
1 (中)久原【24】
2 (遊)今泉【63】
3 (一)高松【49】
4 (捕)筒井【18】
5 (三)横井【 6 】
6 (投)住吉【51】
7 (二)藤本【 5 】
8 (左)松島※
9 (右)松原※
※は助っ人
★ハーツ表彰★
殊勲賞=久原(先頭打者ヒットに、特大二塁打。功走でチームを牽引し、守備も安定感)
敢闘賞=藤本(先制打とダメ押しタイムリー。3打点の活躍に、2盗塁も)
敢闘賞=住吉(先発勝利と、二塁打含むマルチ安打、2盗塁)
技能賞=なし
守備賞=藤本(セカンド左の打球を逆シングルで捌き、送球もきっちり)
山山賞=なし
この日は正規メンバーで9人に達せず、助っ人2人の力を借りながらの試合となったが、2週連続雨天中止から久しぶりの野球、天候にも恵まれ、グラウンド入りした選手には笑顔の華が咲いた。対戦相手のエースハンターズさんはマナーが良く、ハーツの各選手からは「また対戦したい」という声が多く聞かれた。
1回表、1番久原〔左〕が積極的なスイングで、低い弾道のセンター前ライナーヒット。彼の参加時には、おそらく高松監督も真っ先に「1番センター」と脳裏のメンバー表に書き入れるであろう、若手の成長株。とにかく、野球をやりたい、野球が楽しいという気持ちが各プレーから伝わってきて、先頭バッターに相応しい元気溌剌ボーイだ。エースハンターズの先発投手は、ピッチングに巧さがあり、ランナーが出ても落ち着いたマウンド捌き。結果的に3人でこの回の攻撃を終わらせる。
ハーツの先発は住吉〔右〕。彼も中止続きで野球に飢えていたに違いない。その想いを白球に込め、初回を無失点スタート。
試合が動き出したのは2回表。エラー2つで一死二三塁、ここで7番藤本〔左〕が左手一本で巧みにバットを操り、ライト前に運ぶ技ありヒット。2人のランナーを迎え入れる貴重な先制タイムリーとなる。
2-1で迎えた3回表、二死から5番横井〔右〕がセンターへのヒット。ここを起点にエラーで1得点。ハーツは3-1とリードを広げた。住吉は3回裏を三者凡退とし、先発投手の責任を果たす。
4回表、ハーツは一死一塁から久原がレフト線に大きな当たりの二塁打〔左〕。俊足と安定感あふれる守備はお墨付きだが、この打席では力強さも見せてくれた。二死二三塁となり、このチャンスで3番高松〔右〕が勝負強くレフトへ2点タイムリー。5-1とし、ハーツは優位に試合を進める。
4回裏からマウンドに上がったのは今泉〔左〕。この回こそエラーも絡み3点を奪われるが、5回裏は三者凡退。テンポの良い投球スタイルは健在で、試合づくりに今泉の右腕は欠かせない。
そして注目すべきはセカンド藤本の守備。5回3人目の打者の打球は二塁手左へのゴロ。抜けてもおかしくなかったが、藤本は逆シングルでキャッチ〔中〕、体勢を立て直すと、すかさず一塁へ送球し、ファインプレー。ここ最近、新人・矢野の台頭で、セカンドにレギュラー誕生の声もチーム内で囁かれ始めたが、「わしも負けへんで!」という藤本の京都弁が聞こえてくるような華麗な守りだった。
さらに6回にはもう一つの好プレーが。ファーストのファウルフライで、一塁手高松は塁間の半分に達するかというほど一直線に打球を追い、地面すれすれでキャッチ〔右〕。球際の強さで、この回無失点につなげ、1点差を死守。
試合は7回表まで進み、二死から6番住吉〔左〕がレフトへの二塁打で出塁。ここで藤本が2回に続き、またもやライトへのクリーンヒット〔右〕で3打点目。得点圏での勝負強さが際立ち、存在感を発揮した。そして2本のタイムリー後にはともに盗塁も決めており、文字通り“功・守・走”すべてにおいて素晴らしい活躍だった。
時間切れのため、ハーツが2点を加えた7回表はカウントされず、正式スコアは5-4で南海ハーツがエースハンターズに勝利。先発の住吉に勝ちがつき、リリーフの今泉もナイスピッチングを見せてくれた。
この日のハーツで印象的だったのは声だ。キャッチャーの筒井は、アウトカウントの確認だけでなく、「声出していけよー!」という守備陣への声掛けも頻繁にあり、それに呼応するように、内野では高松、外野からは久原の声がグラウンドによく通る。やはり各選手から声が出ているチームには活気があり、試合も必然的に締まっていく。人数こそ9人に達しなかったものの、次戦以降につながっていく雰囲気の良さを感じた一試合だった。
【文責・背番号6】
2020.10.03
10月03日 TEAMシゲル戦 4-5
2020年10月3日(土)15:00~17:00
武蔵野公園野球場(ホーム)
Gリーグ第5戦
【南海ハーツ vs TEAMシゲル】(1回戦)
S 050 00(2) 5(7)
H 300 01(2x) 4(6)
投:今泉〔負〕
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし
1 (投)今泉【63】
2 (遊)綿貫【14】
3 (一)高松【49】
4 (捕)筒井【18】
5 (左)小西【29】
6 (三)横井【 6 】
7 (中)兵藤【23】
8 (指)藤本【 5 】
9 (右)山口【31】
10(二)矢野【32】
☆Gリーグ表彰☆
最優秀=佐々木選手(TEAMシゲル)
優秀=河井選手(TEAMシゲル)
優秀=山口選手(南海ハーツ)
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=山口(最終回二死一、二塁の土壇場で中前適時打)
技能賞=綿貫(狙いすました右前打など2安打2打点)
守備賞=矢野(セカンドで併殺にライナー好捕、さらにゴロも6本さばく)
山山賞=なし
ハーツにとってのGリーグ第5戦。ここまで2勝2敗の五分だけに、優勝争いに残っていくためには落とせない一戦となったが、ハーツは終盤の粘りも及ばず惜敗、Gリーグ3敗目を喫した。
先制したのはハーツ。初回にTEAMシゲルの先発・小松投手の立ち上がりをとらえ、先頭の今泉〔1左〕が投横内野安打で出て二盗と暴投で三進、綿貫〔1右〕が右前に落として先制点を挙げる。綿貫二盗の後、高松〔2左〕が三塁線を破るヒット、盗塁も決めて二、三塁とすると、内野ゴロの間に1点、捕逸で1点〔2右〕と加点し、幸先よく3点を挙げた。
しかし、2回にハーツ先発の今泉〔中〕が珍しく制球を乱し、連続四球に失策も絡み満塁。一死後、連続適時打を浴び1点差。失策で同点となった後、三ゴロのとき本封を狙った送球が悪送球となり、逆転を許した。
ハーツ打線は2回以降、リズムをつかんだ小松投手の前に、筒井〔中〕の左前打1本で4回まで無得点。今泉も3回以降は立ち直り、味方の反撃を待つ。
今泉の踏ん張りに応えたいハーツ打線は5回裏、矢野の四球と盗塁などで一死三塁とすると、綿貫〔中〕が狙いすましたように右前に打ち返し、1点差と迫った。しかしシゲルも6回表、負けじと3安打を集中し2点、7対4と突き放す。
それでもこの日のハーツは、最後まであきらめずに執念を見せた。6回裏、先頭の小西〔1左〕が中前打で出ると、盗塁と暴投で三進、二死後、藤本〔1右〕が四球を選び、盗塁で二、三塁となる。ここで打席に入ったのが、ここまで2三振と抑えられていた山口〔2左〕。鮮やかにセンター返しの適時打を放ち2点差に。さらに矢野の振り逃げで満塁となり、最後の打者を告げられた今泉〔2右〕に一本出れば同点の場面を作るが、四球で1点差となったところで時間切れ。引き分けに持ち込むことはできなかった。
この日、守備のほうで特筆すべきはセカンドに入った矢野。初回にピボットマンとして1-4-3のゲッツーを成立させると、右に左にゴロを6本さばき、さらには強烈なライナーも好捕〔中〕と、アウトをいくつも稼いだ。2回には少し乱れが重なったハーツ守備陣だが、矢野が入ってセカンドが固まったことは、チームにとっては今後に向けて大きな好材料だと言えるだろう。
2回の守備の乱れは惜しまれるものの、今泉が完投、攻撃陣の終盤の粘りで緊迫した展開となり、いいゲームではあった。ただ冷静に考えれば、内容的にはやはりちょっと力負けしたと言えるか。これで今季Gリーグは2勝3敗と借金生活に入った。ハーツは全体的に年齢層が高いこともあり、漫然と戦って優位に立てる相手はだんだんなくなってきたと言えるだろう。この日のように「いい試合だったが及ばず」というケースも増えてくるはずで、それでよしとするならそれでもいいが、もしもこれまでのように優勝争いに参入してゆくことを望むのであれば、攻守走、すべてにもう一歩突き詰めていかなければいけないことも確かだろう。
2回に守備で乱れを見せたメンバー、四球で相手に得点のきっかけを与えてしまった今泉、また、最後に山口が打ったので印象が変わってはいるが、実は六番以下でいい当たりはこの1本のみ。2回にあっさりと3者凡退して相手投手にリズムを取り戻させてしまった下位打線にも、それぞれ思うところはあろう。さらに、上位打線なら、ここ一番でいかに力まず自分の打撃ができるか。また走塁面でも、この日は強肩捕手を相手によく走ったともいえるが、本当に競り合ったところでの走塁にはまだまだ詰められていない部分が多いようにも思う。もう、残りのGリーグはとにかく目の前の1試合1試合に集中して戦っていくしかない状況にはなったが、それぞれのメンバーが、前のゲームより自分を一歩前進させるという意識をしっかりと持ちながら、今後につながる戦いを重ねていきたいところだ。
【文責・背番号5】
2020.09.19
09月19日 YBC-67戦 8-9
2020年9月19日(土)12:00~14:00
外濠公園総合グラウンド(ビジター)
フリーマッチ
【YBC-67 vs 南海ハーツ】
H 321 02(6) 8(14)
Y 414 00 9
投:高松〔負〕-住吉
捕:綿貫-筒井
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:筒井2、高松
1 (遊)今泉【63】
2 (捕)綿貫【14】
3 (投)高松【49】
4 (一)筒井【18】
5 (左)住吉【51】
6 (三)横井【 6 】
7 (二)矢野【32】
8 (中)宮本【19】
※守備を1名、YBC-67さんにお借りしました。ありがとうございます。
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=筒井(ポテンは一つもなし、すべて会心の3安打!)
技能賞=横井(打撃好調で2安打。ついに復活か!?…すでに何度も言われてる?)
守備賞=横井(サードで安定的な守備。本人も自信に)
山山賞=なし
いつも対戦だけでなく、有志の練習にも誘ってくださるYBC-67さんとの試合。
この週は人数集め、天候など、いろいろ不安な要素があったが、YBCさんのご協力もあり、無事に開催できた。
試合は初回から点の取り合いで、どちらに勝利の女神が微笑んでもおかしくなかったが、ランナーを溜めたところで鋭いスイングからのタイムリーを重ねたYBC-67が紙一重の1点差で勝ちを収めた。YBCは南海ハーツ戦、初勝利。試合後の美酒で、宴も遅くまで続いたのではないだろうか。
ジャンケン王子・綿貫がブルドラ戦に続き、先攻を勝ち取ると、ハーツは初回無死満塁で、4番筒井〔左〕がいきなりセンターへ2点タイムリー! 6番横井〔右〕もセンターへのライナーヒットで1点追加。3点を先制する。
ハーツの先発は高松〔中〕。自信のある制球力で試合もコントロールしたいところだが、この日は普段に比べて調子がよくなく、四死球のランナーをタイムリーで返される苦しい展開。1回裏に4点を挙げられ、序盤から試合は荒れ模様。
しかしハーツも負けていない。2回表、代わった若手の速球派サウスポーから、2番綿貫〔左〕が二塁手グラブの右横を絶妙に抜いていくヒットで、二塁ランナー今泉を迎え入れると、またしても筒井が左中間に大きな当たりのタイムリー二塁打〔右〕。泥臭くも真っ直ぐなプレーを信条とする筒井だが、この日の打球はまさに華やか。スラッガーとして誰もが憧れる打球を連発する。
5-4と再びリードを奪ったハーツだったが、2回裏のYBCはノーヒットでしぶとく同点に追いつく。振り出しに戻った3回表、ハーツもノーヒットながら、7番矢野が四球から2盗塁で三塁に達すると、1番今泉〔左〕のセカンドゴロで生還。再度6-5とリードする。
ここで打ち負けないのがYBCの強さ。3回裏、先頭から5番、6番が連続でライトにヒットを放つと、タイムリーと押し出しで7-6と再逆転。監督の高松は住吉〔中〕の救援を選択。押せ押せムードのYBCは、2番佐藤選手〔右〕がきれいなレフトへのヒットで2点を追加。9-6と主導権を握る。
ここからは両投手が落ち着いたピッチングで、4回は初めて両チームとも無得点。
そして5回表、またもや矢野が足を活かす。四球で出塁し二進後、牽制エラーの間に一気にホームへ〔左〕。今泉も積極的な走塁。なんと5回にも2つの盗塁を決め、計5盗塁。いずれも得点に絡み、各選手が自分の持ち味を発揮した。そしてここまで我慢の打席を続けてきた3番高松〔右〕が、しぶとく三塁への内野安打で打点を挙げ、8-9の1点差に。粘りの大切さを体現した。
住吉は5回裏も無失点で、逆転へ望みをつなぐ。
6回表、ハーツ打線が諦めない打撃を披露する。四球と野選で満塁とすると、8番宮本〔左〕がきっちり見極め、押し出し四球で同点。今泉の一塁ゴロもホームでの野選となり、住吉が生還し10-9と逆転。さらに1点追加すると、ここで不動の3、4番が意地を見せる。高松〔中〕がレフトへの2点タイムリー二塁打。時間のためラストバッターを宣告された筒井〔右〕は1球で仕留め、猛打賞となるセンターフェンス直撃のタイムリー二塁打。試合終盤で見せたクリーンアップの集中力は、自チームながら見事だった。
この瞬間に14-9までリードを広げるが、6回表の得点はカウントされないため、記録上はYBC-67が9-8で南海ハーツに勝利。点を取り合いながらも接戦という、草野球の醍醐味に満ちた試合と言えよう。
乱打戦とはなったものの、守備陣は随所で良いプレーを見せた。
セカンドの矢野が後方への高いフライを諦めずにあと一歩まで追うなど、前後左右の動きに内野手らしい安定感がある。ショートの今泉には初回から強い打球が襲ったが、常に足を動かし、広い守備範囲でゴロもフライも処理をする。バックアップへの意識も素晴らしい。センターの宮本は2回のピンチに確実にフライを捕球し、YBCの反撃を止める。捕手を二人体制で務める綿貫と筒井は蒸し暑いなか、ショートバウンドを体で受け止め、巧みなハンドリングでなかなか後ろに逸らさない。
そして、この日はとにかくサードへ打球が飛んだ。横井は数試合前の反省を胸に、前への打球に積極的に挑み、アウトを重ねていく。3回にはYBCの3番萩原選手が三塁線に放った二塁打コースの強烈な打球に飛びつき、グラブで叩き落とすと、一塁送球も間に合い、ピンチを切り抜ける。前週の日曜日にYBC-67の大島さんにお誘いいただき、住吉とともに同じ外濠公園での合同練習に参加したことが実ったようだ。そして投手住吉と、遊撃手今泉のアイコンタクトによる牽制タッチアウトのプレーも連係が際立った。
点の取り合いのなかで、守備を堅実にこなしていく各選手の意識は、今後の試合に必ず役立っていくものと思う。秋にもグラウンド上で、多くの稔りを見つけていこう。
【文責・背番号6】