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2021.06.26
06月26日 YBC-67戦 7-11
2021年6月26日(土)10:00~12:00
外濠公園総合グラウンド(ビジター)
フリーマッチ
【YBC-67 vs 南海ハーツ】
H 300 013 7
Y 540 11x 11
投:高松〔負〕-小西-住吉
捕:筒井-住吉-筒井-横井
本塁打:なし
三塁打:小西
二塁打:高松、宮本
1 (中)久原【24】
2 (遊)矢野【32】
3 (一)小西【29】
4 (左) 森 【 0 】
5 (三)住吉【51】
6 (右)西塚※
7 (二)横井【 6 】
8 (指)宮本【19】
9 (捕)筒井【18】
10(投)高松【49】
※は助っ人
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=宮本(右へクリーンヒット、左へ技ありの二塁打。巧みな打ち分け)
敢闘賞=小西(こちらは左へ右へ、三塁打と単打で2打点。好調持続)
技能賞=西塚(初出場、初打席で会心のライナーヒット)
守備賞=小西(4回無死満塁で投ゴロを好捕、本封)
守備賞=森(代わったばかりのセカンドでライナーキャッチ。バックアップでもダイレクト捕球)
守備賞=矢野(3回無死二三塁からショートゴロを判断良くホームへ送球)
山山賞=なし
馴染みのYBC-67さんとの対戦は、天候も心配されたが、無事に試合を行うことができた。
YBCの先発は、昨年Gリーグの助っ人にも来ていただいた松本選手。きれいな球筋が持ち味の好投手だ。
1回表、南海ハーツは2番・矢野が四球を選び二盗後、3番・小西〔左〕がこの日も絶好調、レフト線への三塁打で1点を先制。5番・住吉のショートゴロエラーの間に小西がホームインすると、ここで見せ場が。6番ライトで先発の西塚選手〔中〕は女性プレーヤー。1番・久原の紹介でハーツ野球に初参加。そして初打席である。ファウルで粘ると、松本投手の直球をジャストミート! お手本のようなライナーヒットで、ハーツに3点目をもたらす。素晴らしい打撃にのせられたか、7番・横井〔右〕も右中間へヒット。西塚さん効果でハーツは幸先よく3点を得た。
ハーツの先発は高松〔左〕。1回裏のYBC打線は、安打こそ2番打者の1本のみだったが、四死球をうまく得点に絡め、満塁押し出し時に、後ろに逸れたボールを見た二塁ランナーの好判断で一挙に2人生還〔右〕というシーンもあり、計5点。逆転に成功し、初回から点の取り合いに。
2回表、ハーツは9番・筒井、10番・高松が連続四球。ここで元気印の久原〔左〕が勢いよくバットを振るが、打球はワンバウンドで投手のグラブに。三封され、チャンスは広がらず。矢野〔中〕の打球も三塁ゴロとなり、がっちりベースを踏まれ、一二塁のままでアウトカウントだけ増える状況に。ここで局面打開と、韋駄天・久原が果敢に三盗を試みるが、YBCの強肩捕手〔右〕の前にタッチアウト。堅い守備に阻まれ、ハーツは追加点を奪えない。
流れをつかんだYBCは2回裏に5番打者の2点タイムリーなど計3安打で4点を挙げ、9-3とハーツを突き放す。
3回表のハーツは4番に抜擢された森〔左〕がレフトへクリーンヒットを放つ。住吉の四球で一死一二塁とすると、西塚選手は自らバントを選択〔中〕。惜しくもファウルで成功はしなかったが、初打席のヒットの後にはチームプレー。十分に戦力となるデビューを飾る。YBCの松本投手〔右〕は2、3回を無失点で切り抜け、きっちり試合を作った。
3回裏からハーツは投手を小西〔左〕にスイッチ。四球でランナーは出すものの、無死二三塁からのショートゴロで矢野が判断良くホームへ送球、三塁ランナーをランダウンプレーでタッチアウト〔中〕。10番・大島選手の強烈ライナーを今度はセカンドに入ったばかりの森がナイスキャッチ〔右〕。内野陣が投手を守り立て、小西もそれに応え、この回を無失点。
4回表、この回先頭の8番・宮本〔左〕は投手の代わり端を捉え、ライト前へライナーヒット。一死から、高松〔右〕が左中間を破る二塁打。久原も四球を選び満塁とするが、後続を断たれ、惜しくも得点ならず。
4回裏も続投した小西は1点を失うも、満塁から三者連続で投ゴロに打ち取り、最少失点で切り抜ける。
5回表一死から住吉〔左〕がショートとレフト、センターの間に落ちるヒットで出塁。二死二塁から横井のライナーはセンターへ抜けるかと思われたが、二塁手がベース付近のポジション取りで、セカンドゴロに…と思ったら送球がワンバンになり、ラッキーな1点。ここで宮本が今度は三塁線を抜く、往年の篠塚を思わせるような流し打ち二塁打〔中〕。右へ左への2本で、敢闘賞の活躍を見せる。次打者の筒井は内角球をのけ反って避け〔右〕、背番号が泥だらけになりながらも気合十分で構え直す。永遠の野球少年ともいえるガッツはこの日も健在だ。
5回裏からハーツは住吉〔左〕が登板。エラーで1点は失うが、三振も奪い、久しぶりのマウンドをしっかり務めた。
6回表、ハーツは無死満塁で小西がライトへ技ありのヒット〔中〕で1点を返す。期待の4番・森は抑えられるが、住吉のサードゴロの間に、俊足の久原、矢野が相次いで生還。さらに2点を加え、7-11に。ここで、この日のラッキーガール・西塚選手に回る。最終打席もきっちりしたスイングでボールを捉えるが〔右〕、惜しくも内野ゴロで万事休す。
YBC-67が南海ハーツを4点差で下した。得点だけを見れば乱打戦のようだが、この試合は両チームの守備が堅かった。ランナーを次の塁に進ませない的確な判断で、何度もピンチを乗り越えており、引き締まった試合でもあった。
南海ハーツにはニューフェイスが登場し、この試合に限らず、今シーズン助っ人で参加した選手はチームの雰囲気にも馴染んでくれている。今後の試合が楽しみだ。7月はGリーグが4試合組み込まれ、ハードな戦いが続くが、現メンバーと新顔が入り交じり、また新しいハーツ野球が見えてくることに希望を抱いている。
【文責・背番号6】
2021.06.12
06月12日 中野マシンガンズ戦 15-8
2021年6月12日(土)15:00~18:00
東台B面(ホーム)
Gリーグ第3戦
【南海ハーツ vs 中野マシンガンズ】(1回戦)
M 121 120 1 8
H 452 400 x 15
投:矢野〔勝〕
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:小西(ハ)、下田(マ)、橋口(マ)
二塁打:齋藤2(ハ)
1 (遊)住吉【51】
2 (三)高松【49】
3 (二)小西【29】
4 (捕)筒井【18】
5 (中)横井【 6 】
6 (左)太田【16】
7 (一)齋藤※
8 (右)青木※
9 (投)矢野【32】
※は助っ人
☆Gリーグ表彰☆
最優秀=筒井選手(南海ハーツ)
優秀=矢野選手(南海ハーツ)
優秀=下田選手(中野マシンガンズ)
★ハーツ表彰★
殊勲賞=筒井(これぞ4番、4安打、4打点の活躍!)
敢闘賞=矢野(粘りの完投勝利。打でもマルチ安打)
敢闘賞=小西(センター越え特大三塁打含む2安打)
技能賞=横井(左右へ渋く2安打)
守備賞=なし
山山賞=なし
中野マシンガンズさんとのGリーグ第3戦は、3時間枠で7回終了まで行い、初回から乱打戦の末、南海ハーツが15-8で勝利を収めた。
ハーツの先発は矢野〔左〕。2年目にしてGリーグでの登板も任されるようになった、期待の20代である。1回表、一死三塁からマシンガンズ3番・左打者の橋口選手が放ったゴロは、複雑な回転がかかり、三塁線に転がってから三塁手の右前まで大きく曲がり〔右〕、この間に三塁ランナーが生還。マシンガンズが先制する。
1回裏のハーツは、マシンガンズ先発・菊地投手に対し、打線がつながり反撃する。まず一死二三塁から、4番・筒井〔左〕がフルスイングで三遊間を破り、1-1の同点。5番・横井〔中〕も前進守備のライトの頭上をぎりぎり越えるヒットで、2-1と逆転。二死後、7番・齋藤選手〔右〕が左中間を破り、さらに2点追加。4-1とする。
2回表のマシンガンズはヒットは菊地選手の1本だけだったが、2つの押し出し四球で2点を返し、点差は1に。早くも接戦となる。2回裏、先頭の9番・矢野〔左〕は自らのバットでピッチングを楽にすべく、センター前ヒットで出塁。1番・住吉〔中〕もきっちり四球を選び、無死二三塁から、2番・高松の打球に前進守備のショートは三塁ランナーの補殺を狙うが、ランダウンプレーの間に矢野が本塁を陥れる〔右〕。さらに小西の三塁ゴロ間に1点。横井のサードゴロエラーでもう1点。再び齋藤選手のタイムリーがあり、ラッキーも味方につけ5得点。9-3とリードを広げる。
9-4で迎えた3回裏、二死二塁から、今季絶好調の3番・小西〔左〕が強肩後藤選手の遥か上を越えるセンターオーバーの三塁打で値千金の追加点。筒井も勝負強く、レフト前へのライナーヒット〔中〕でもう1点。横井もしぶとくレフト前。二死二三塁で打席に入った6番・太田は、投球にうまくタイミングを合わせ、レフト線に大きな打球〔右〕。ぎりぎりファウルとなってしまったが、フェアなら確実に2点タイムリーの惜しい一打だった。
4回表、マシンガンズは6番・下田選手〔中〕の左越え特大三塁打で1点を返し、ねばり強くハーツとの点差を縮めていく。
4回裏、一死一塁で打席に入った8番・青木選手〔1左〕は小西の同僚で、人数不足に悩むハーツの9人目の選手として、野球は未経験ながらの参加。サードへのゴロは野選を誘い、ランナーとして生きる。矢野もヒットでつなぎ、一死満塁から2番・高松〔1右〕はレフト線に打球を放つ。左翼手の前でバウンドし、三塁ランナーが生還。小西のセンターへのタイムリー〔2左〕に続き、筒井もセンターへ2点タイムリー〔2右〕。ハーツは攻撃の手を緩めることなく、15-5で優位を保つ。
5回表、マシンガンズは二死二三塁から、元気印の橋口選手がライトへ強烈な打球〔左〕。ランナー2人を迎え入れ、俊足の橋口特急はさらにスピードを増し、一気に本塁へ。しかし青木-横井-小西-筒井とつないだ中継プレーがぴったりで、ホームタッチアウト〔右〕。粘投の矢野を救う守備陣の踏ん張りだった。
マシンガンズは5回裏から石井投手〔左〕にスイッチ。この回先頭の太田〔右〕は前の打席とは逆のライトへ、今度こそ技ありのヒットで出塁。まさにハーツの鉄人である。今年は打撃も好調だ。
6回裏、二死二塁で打席に入った筒井はこの日絶好調で既に猛打賞。ここでも気合十分。往年の長嶋選手がヘルメットを飛ばしながら空振りしたシーンを再現するかのようなフルスイング〔中〕で、ベンチも盛り上がる。最後まで全力プレー、この一球にも草野球の醍醐味が凝縮されていた。
矢野は7回を完投し、15-8でハーツが勝利。両チームともに得点を重ねたが(5回表まで毎回得点)、ハーツの勝因は、矢野が1イニングの失点を2点以内に収めたことだろう。ヒットを集中させることなく、強力マシンガンズ打線にビッグイニングを作らせなかったことが大きい。ハーツ打線は14安打とバットが振れ、前週の雨天中止のブランクを感じさせなかった。
前年の覇者・中野マシンガンズさんに勝利できたのはとても貴重だ。7月に組まれているGリーグ3試合に向けて、弾みをつけていきたい。
【文責・背番号6】
2021.05.29
05月29日 あしたば戦 3-6
2021年5月29日(土)13:00~15:00
世田谷公園野球場B面(ビジター)
Gリーグ第2戦
【あしたば vs 南海ハーツ】(1回戦)
H 001 200 0 3
A 031 020 x 6
投:矢野〔負〕
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:矢野(ハ)
二塁打:安藤(あ)
1 (中)松尾【17】
2 (一)高松【49】
3 (遊)小西【29】
4 (捕)筒井【18】
5 (三)横井【 6 】
6 (左)福田【 9 】
7 (右)古川※
8 (指)宮本【19】
9 (二)土井※
10(投)矢野【32】
※は助っ人
☆Gリーグ表彰☆
最優秀=安藤選手(あしたば)
優秀=長堂選手(あしたば)
優秀=小西選手(南海ハーツ)
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=小西(マルチ安打で攻撃を牽引)
敢闘賞=矢野(完投は見事。8奪三振)
技能賞=古川(追撃の一打は流石)
技能賞=土井(初補殺。明るいキャラはチームの宝)
守備賞=なし
山山賞=なし
Gリーグ第2戦は、両先発投手がともに完投で踏ん張る中、効率的に得点を重ねたあしたばが南海ハーツを6-3で下した。
あしたば先発は豪腕の長堂投手〔1左〕。ハーツの先頭バッターは、今季初参加の松尾〔1右〕。同世代の横井とともに年齢からくるのかもしれない怪我に泣かされながらも回復を果たし、切り込み隊長としての期待がかかる。捉えたかと思われた打球はレフトフライとなり、一死。2番高松〔2左〕はきっちり四球を選び、チャンスメイク。惜しくも盗塁は成功しなかったが、3番小西〔2中〕がレフトへ会心のヒット。ワイルドピッチと三盗後に、4番筒井〔2右〕は四球。パスボールで二死二三塁とチャンスを広げるも、先制ならず。
ハーツ先発の矢野〔左〕は、前回のGリーグ第1戦で勝利投手となり、この日も大事なマウンドを任された。先頭打者から三振を奪う〔右〕など、初回は三者凡退で上々の滑り出し。しかし2回裏に制球が乱れる。この回のアウトはすべて三振だったが、四球も5つ与えてしまい、3つの押し出し四球で、あしたばに3点の先制を許す。
3回表、今度は矢野がバットで見せ場を作る。助っ人参加してくれた、大学時代の友人・9番土井選手〔左〕は三振に倒れるが、10番矢野はコンパクトなスイングで右中間に打球を運び〔中〕、俊足を活かして三塁打。松尾のファーストゴロ〔右〕で、矢野がホームを踏み、ハーツは反撃を開始する。
3回裏、あしたばは一死二三塁から4番三好選手〔中〕がサード左へ強烈なゴロ。横井のグラブは打球に弾かれ、ボールは三塁後方まで転がる。強襲ヒットとなり、貴重な1点が追加された。防げたかもしれない失点であり、気合で負けたのか、技術不足なのか、悔やまれるプレーだった。
点差を縮めていきたいハーツは、4回先頭の小西が三遊間に鋭いゴロを放つ〔1左〕。レフト前と思われた打球にショートの福本選手が追いつき、素早く送球。ぎりぎりのタイミングとなるが、セーフで内野安打。一死後、5番横井がライト右へヒットを放ち〔1右〕、この間に小西は三塁へ。ここで小西はバッテリーの一瞬の隙を突き、果敢なホームスチールで生還〔2左〕。そしてもう一人の助っ人、7番古川〔2右〕はきれいにセンター前へ運び、さらに1点追加。3-4とし、試合は接戦に。
5回裏のあしたばは、一死三塁から1番福本選手がライナーのレフト前ヒット〔左〕でまず1点。二死後、3番安藤選手はフルスイングで打球は左中間へ〔右〕。打ったほうも見事だったが、脚力でそのフライに追いついたセンター松尾の守備も見せ場だった。しかしグラブに当てるも捕球はできず二塁打となり、あしたばはダメ押しの6点目。
6回裏、先頭バッターの打球はセカンド左へ。うまくバウンドを合わせた土井選手〔左〕は、そのまま送球も無難にこなし〔右〕、自身初のアウトを取る。本人も体すべてで喜びを表現し、ナインも「ナイスプレー」と声をかけ、大いに盛り上がる。この日いちばん笑顔が咲いたシーンだったかもしれない。
最終回となる7回表、先頭の横井はレフトへ打球を放つ〔左〕。ともに追いつくかと思われたショートとレフトの間にバウンドし、ヒットに。最後の反撃で貴重なランナーだったが、盗塁を試みるも刺されてしまう。前の塁を狙うことは大事だが、状況判断はさらに大切。この走塁は痛かった。松尾と同じく今季初出場の6番福田〔中〕は四球を選び、チームとしての粘りを見せるが、8番宮本〔右〕がサードゴロに打ち取られ、万事休す。6-3であしたばが南海ハーツに完勝した。
この日は若手の両投手が完投したわけだが、四死球の数では長堂投手に分があるものの、奪三振数は長堂の7に対し矢野は8。しかも毎回奪三振のおまけ付きである。被安打数も長堂の6に対し矢野は4。今後、あと少しだけコントロールが安定すれば、Gリーグ屈指の好投手にも近づいていけるポテンシャルを感じさせる。勝ちを目指しつつも、若手選手の成長を見られるのはうれしいことだ。6月の試合に向けて、良い流れを作っていきたい。
【文責・背番号6】
2021.04.24
04月24日 新宿ブンブン戦 11-9
2021年4月24日(土)13:00~15:00
東台野球場B面(ビジター)
Gリーグ第1戦
【新宿ブンブン vs 南海ハーツ】(1回戦)
H 405 2 11
B 701 1 9
投:住吉-矢野〔勝〕
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:住吉
二塁打:なし
1 (捕)筒井【18】
2 (一)高松【49】
3 (左)小西【29】
4 (三)横井【 6 】
5 (投)住吉【51】
6 (右)山口【31】
7 (中)藤本【 5 】
8 (二)太田【16】
9 (遊)矢野【32】
☆Gリーグ表彰☆
最優秀=小西選手(南海ハーツ)
優秀=矢野選手(南海ハーツ)
優秀=藤井選手(新宿ブンブン)
★ハーツ表彰★
殊勲賞=太田(ダメ押しタイムリーに、勝利を決めた好守)
敢闘賞=小西(この日は小技が光るライトへの2安打)
敢闘賞=矢野(おめでとう、ハーツ入団後初勝利!)
技能賞=住吉(初回のタイムリー三塁打)
技能賞=横井(え、四番?からの先制2点タイムリー)
守備賞=横井(ぎこちなくもアウトだけはきっちりの三塁手)
山山賞=なし
南海ハーツのGリーグ開幕戦は新宿ブンブンとの対戦。初回から点を取り合い、逆転の応酬となったが、ハーツが僅差で勝利し、白星スタートを切った。
1回表、ハーツは2番高松〔1左〕が巧みなバットコントロールでセンター前ヒット。3番小西〔1中〕も巧く合わせてライト前。一死二三塁とし、4番横井〔1右〕が得意のセンター返しで2点タイムリー。5番住吉〔2左〕もジャストミートのレフト越え三塁打で続き、3点目。6番山口〔2右〕の内野ゴロの間にさらに1点追加し、初回に4点を先制。
Gリーグの開幕投手は住吉〔左〕。初回から大量援護をもらい、リズムに乗っていきたいところだが、ブンブン打線は手強い。クリーンアップの3連打で、あっという間に3点を返すと、9番藤井選手〔右〕がなんと満塁ホームラン。センターのグラブの先を越えるライナー性の当たりで、一挙に4点を加え逆転。この先どんな試合展開が待っているのかと思わせる初回の攻防だった。
Gリーグは投手リレーも重要になってくる。高松監督は思いきって2回から矢野〔中〕を投入。期待に応えるように矢野は三者凡退で2回を乗りきった。ここでブンブン打線のつながりを断ったことが、次の攻撃に生きてくる。
3回表、ハーツは先頭の小西が渋くライト前に落とすヒット〔1左〕で出塁。一死満塁とし、7番藤本〔1右〕の打球は投手のエラーを誘い、まず1点。8番太田〔2左〕、1番筒井〔2中〕もきっちり選んで連続押し出し四球。同点から高松がレフト線にボールを運び〔2右〕、二者を迎え入れる逆転のタイムリーヒット。9-7と試合をひっくり返す。
3回裏の矢野は、満塁のピンチを招くも、サード、ショートの本塁封殺もあり1失点で凌ぎ、リードを保つ。
続く4回表、矢野の師匠にあたる最年長太田がいぶし銀のプレーを見せる。二死二三塁で打席に入った太田は、投球にタイミングを合わせ、ライト前へのクリーンヒット〔左〕。二人の走者を迎え入れる、本当に貴重な追加点。11-8とし、矢野の背中を押す。打順も並ぶ矢野は、しぶとくショート内野安打〔右〕。何度ヒットを打っても「初ヒットおめでとう!」とメンバーからいじられる矢野だが、2年目にしてそれだけチームに馴染んでいる証拠。いい流れで、裏のマウンドへ向かう。
最終回となった4回裏、ブンブンは1点を返し、11-9と2点差まで迫り、なおも二死満塁。ここで榊原選手の打球はセカンドの左へ。そこにいたのは太田だ〔中〕。少しファンブルするものの、ここからの処理が速かった。なおかつ好判断で二塁ベースカバーのショートへ送球しホースアウト。この瞬間、南海ハーツがGリーグ開幕勝利を手にするとともに、ロングリリーフの矢野がハーツ入団後初勝利。記念すべき試合となった。
チームの人数が足りなければ、9人目の男として球場に姿を現し、弟子の登板時には、バットとグラブで涼しい顔をしながらアシスト、新宿ゴールデン街では野球以上の存在感を示す。この日の活躍を高松監督がしっかり査定し、太田は殊勲賞を獲得。Gリーグの最優秀は小西、優秀は矢野だっただけに、ハーツならではの選考基準がまた味わい深い。
緊急事態宣言の一日前で、ぎりぎり試合を敢行でき、価値ある一勝を手にしたハーツ。また次に野球を行える週に向けて、健康を維持しながら、焦らず待とう。
【文責・背番号6】
2021.04.10
04月10日 コマンドZ戦 10-6
2021年4月10日(土)15:00~17:00
調布市民西町野球場(ビジター)
フリーマッチ
【コマンドZ vs 南海ハーツ】
H 111 070 10
Z 400 011 6
投:住吉-高松〔勝〕-小西
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:小西
1 (捕)筒井【18】
2 (一)高松【49】
3 (投)住吉【51】
4 (遊)小西【29】
5 (右)山口【31】
6 (中)藤本【 5 】
7 (三)横井【 6 】
8 (左)高松※
9 (二)太田【16】
※は助っ人
★ハーツ表彰★
殊勲賞=筒井(2回に反撃の左前適時打)
敢闘賞=小西(先制の左中間二塁打など2安打)
技能賞=住吉(2安打などで3度出塁し2盗塁、2得点)
守備賞=なし
山山賞=なし
今季の第3戦は、かつてのGリーグの仲間でもあるコマンドZさんとの対戦。ハーツは立ち上がりの失点にも粘り強く反撃し、逆転で今季3試合目にして初勝利を挙げた。
ハーツは1回表、高松〔左〕の内野安打と住吉〔中〕の右前打で一死一、二塁とすると、小西〔右〕が左中間に二塁打。幸先よく1点を先制した。
しかし、ハーツの先発・住吉〔中〕はこの日は立ち上がり制球が定まらず、中前に落ちるヒットを挟んで3死球、そこに失策や暴投も絡んで4点を失った。それでも2回、3回は立ち直って無失点。ハーツはこの間にじりじりと反撃を開始する。
ハーツは2回表に横井〔左〕の中前打を足掛かりに二死一、三塁とすると、筒井〔中〕が左前に適時打して2点差。さらに3回に住吉〔右〕が内野安打で出塁すると、二盗、三盗を決め、暴投で生還。足で稼いで1点差と迫った。
そして5回裏、ハーツは小西〔左〕の右前打から足で揺さぶってチャンスをつくると、じわじわと相手投手にプレッシャーをかけ、2投手から6連続四球を選んで逆転、さらに満塁から高松〔右〕の左前適時打と敵失もあり、この回一挙に7点を挙げて勝負を決めた。
ハーツは4回から高松〔左〕-小西〔右〕とつなぎ、2点返されたものの危なげなく逃げ切り。ライト線の三塁打を打たれて1点は失ったが、2イニングをリズムよく抑えた高松の安定した投球が光った。
この日のハーツは、相手の制球難によって点をもらった部分もあったとはいえ、助っ人の高松選手〔中〕を含め8安打とレギュラー陣の調子はまずまず。初回の4失点にもズルズルと行かず、しっかりとリズムを立て直して逆転につなげたところは評価できる点と言えるだろう。
ただ、太田〔左〕、山口〔中〕、藤本〔右〕のベテラン勢はこの日は音無し。Gリーグのスタートもすぐそこまで来ているだけに、人数が厳しい際のゲームを勝負に持ち込むためには、このあたりの早い目覚めも待たれるところだ。
【文責・背番号5】
2021.04.03
04月03日 シルバーフォックス戦 6-24
2021年4月3日(土)13:00~15:00
光が丘公園野球場C面(ビジター)
フリーマッチ
【シルバーフォックス vs 南海ハーツ】
H 050 1 6
S 472 11x 24
投:矢野〔負〕-高松-小西
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:小西
二塁打:久原
1 (中)久原【24】
2 (遊)小西【29】
3 (一)高松【49】
4 (捕)筒井【18】
5 (三)住吉【51】
6 (左)山口【31】
7 (右)宮本【19】
8 (二)横井【 6 】
9 (投)矢野【32】
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=小西(一時は逆転となる、満塁走者一掃の三塁打)
技能賞=久原(あと50センチで土手越えのタイムリー二塁打)
守備賞=筒井(ファイト一発、果敢に攻めたキャッチャーフライがっちり捕球)
山山賞=久原(センターゴロ献上と、帰塁ミスで堂々の受賞?)
前週と同じ光が丘公園、今度はC面での野球となったシルバーフォックス戦。
活発な相手打線に押され、点差は開いてしまったが、ハーツらしい話題満載の試合が待っていた。
まず幸先よくセンター前に打球を運んだのは、先頭バッターの久原〔中〕。今シーズン初打席でいきなりヒット!とベンチメンバー全員が思った瞬間、強肩のセンターがなんと一塁へ送球。ライトゴロ名人(やるほうも、やられるほうも)の綿貫なら驚かないところだが、ハーツ一の俊足・平である。アウトにはならないだろう、しかもセンターだよ、と思う間もなく、まさかのセンターゴロ。この一打が、ハーツにどんな流れを呼び込むことになるのか…。結果として、初回はあっさり三者凡退に。
ハーツの先発は、昨年頭角を現した矢野〔左〕。しかしこの日は彼にとって今シーズン最初の野球ということもあり、制球に苦しむ。そんな32番を救ったのは、女房役の筒井だ。4点を先制され、苦しいピッチングの矢野を鼓舞する、キャッチャーファウルフライのダイビングキャッチ〔右〕。味方だけでなく相手からも拍手が湧き起こるほど、ガッツあふれるプレーであり、なおかつ球際も強かった。筒井に力をもらった矢野は次打者を投ゴロに打ち取り、1回を終える。
反撃を開始したいハーツは、2回表一死一三塁から、今季初参加の7番宮本〔左〕がセカンドゴロでサードランナーを迎え入れ、1点を返す。さらに1番久原の押し出し四球で2-4。ここで2番小西〔右〕が値千金の満塁走者一掃の右中間三塁打! 一気に5-4と逆転する。親友1・2番コンビの活躍で、試合は面白い展開に。
打線の援護で立ち直りたい矢野だったが、シルバーフォックスは再反撃を開始する。3四球と2本の単打、そしてセカンドのフィルダースチョイスなどで3点を奪ったあと、7番打者がバット一閃。風にも乗った打球はレフトの土手を越え、なんと満塁ホームラン〔中〕。効率の良い攻撃でこの回7点を奪い、シルバーフォックスが11-5と再逆転。
3回表は三者凡退に終わったハーツは、その裏から高松〔中〕が登板。最初の2打者をともにサードゴロに打ち取り、その後2点は失ったものの、制球力を含め、さすがの安定感だ。
4回表、この回先頭の9番矢野〔左〕がジャストミートでセンター前。昨年後半に開眼した打撃は今年も期待できそうだ。そして元気印・久原が打席に。いい角度でレフトに放たれた打球はぐんぐん伸び、土手に直撃する大きな二塁打〔中〕。盗塁で二進していた矢野を悠々と迎え入れ、新撰組一番隊の剣士は長打力にも磨きをかけてきた。そしてハーツ一のパワーを誇る小西に打順が回る。開幕から機能している人数確保係の若手3人組が並んだ打順、この場面でも3人そろい踏みとなるか。小西は2回の三塁打に勝るとも劣らない打球を左中間に放つ〔右〕。しかしセンターが好捕、ここで俊足久原がまさかのアウトカウント確認ミス、三塁に達するほど進んでおり戻れず、ダブルプレーに。久原は初回のセンターゴロとこのプレーの合わせ技で、見事に?山山賞を受賞。まさにセンターの守備に泣かされた格好だ。
4回裏、マウンドに登ったのは小西〔中〕。前週同様に低目いっぱいに決まる見事な直球と、コントロールに苦しむワンバウンド投球が混在し、三振かと思われた球がボール判定で四球となるなどの不運もあったが、6つの押し出し四死球と、7番打者のこの日2発目となる満塁ホームランなどで計11失点。ピッチングでは悔しい結果となったが、彼なら引きずることなく次の試合でも成長を見せてくれるだろう。
終わってみれば、6-24の大敗となってしまったが、若手が躍動した試合と言える。ハーツ打線は計3安打に抑えられたが、その3本は先述の若手3人組。今後の打線のつながりにも期待が持てるのではないだろうか。今シーズンは彼らの人数集めの努力によって南海ハーツは試合ができている。感謝とともに、3人の負担を少しでも軽減できるよう、チーム全員で9人そろえる意識を今後も継続していきたい。
【文責・背番号6】
2021.03.27
03月27日 太陽ライジンズ戦 2-9
2021年3月27日(土)15:00~17:00
光が丘公園野球場B面(ビジター)
フリーマッチ
【太陽ライジンズ vs 南海ハーツ】
R 211 113 0 9
H 000 000 2 2
投:住吉〔負〕-小西-高松※
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:高松
1 (遊)小西【29】
2 (三)綿貫【14】
3 (一)高松【49】
4 (捕)筒井【18】
5 (投)住吉【51】
6 (右)山口【31】
7 (指)太田【16】
8 (中)土屋※
9 (左)高松※
10(二)横井【 6 】
※は助っ人
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=山口(今季のチーム初ヒット。開幕戦、最初の一歩)
敢闘賞=小西(マルチ安打&久しぶりの登板で好投)
技能賞=綿貫(右打ちは健在。クリーンヒットにライトゴロは、どちらもらしさ)
技能賞=横井(腰痛治療後の出場、出塁とセカンド守備で貢献)
守備賞=なし
山山賞=なし
緊急事態宣言が明け、2021年の開幕を迎えた試合は、スコアこそ差がついてしまったが、新しい運営体制が早速機能し、出欠確認&助っ人確保の若手3人の尽力で、無事に試合を行うことができた。
南海ハーツの先発投手は住吉〔左〕。対する太陽ライジンズ打線は、この日だけで4試合をこなすというスタミナ集団。11人中左打者が過半数の6人を数え、バットの振りも良い。初回から小刻みに加点し、6回まで毎回得点を重ねた。
ハーツに初ヒットが出たのは2回裏。6番山口〔右〕が相手先発左腕のボールに巧くタイミングを合わせ、レフト前へ運ぶ。やはりチームに今シーズン1本目が出るとベンチも盛り上がる。
3回には二死から上位打線が機能。小西〔左〕、綿貫〔右〕の歳の差1・2番コンビが左へ右へ安打を放ち、塁上を賑わす。しかし技巧派左腕は点を与えない。ハーツにとって厳しい流れが続く。
4回からマウンドに登ったのは、久しぶりの投球となる小西〔左〕。制球に苦労する場面もあったが、指にしっかり引っ掛かったボールはさすがの伸び。小西の投手復活は頼もしいかぎりだ。その球を受けた筒井〔右〕は4回裏、まさに4番の打球で強いライナーを放つが惜しくもセカンドのグラブに収まる。
小西にはもうひとつのファインプレーがあった。心強い助っ人2名の確保である。
彼の大学の後輩で助っ人参加してくれた土屋選手〔左〕は、特に堅実な外野守備で何度もフライを捕球し、センターからのバックホームも力強い。現在、ハーツでは若手から主力へと成長しつつある久原が不動のセンターだが、次週から参加予定の彼にも刺激を与えたであろうプレーだった。
もう1人、小西が所属する別チームのメンバーである高松選手〔右〕(監督と同じ苗字なのは偶然です)は、まず左右打ちという器用さに加え、外野も投手もできるマルチプレーヤー。6回からは小西を継ぎ、登板する。私はセカンドの位置から投球を見ていたが、右打者の外角低目に決まる直球は伸びがあり、コントロールも良い。この回こそライジンズ打線に巧く合わせられ3点を失ったが、7回はこの日初めて無失点のイニングを作るなど、投手としても貢献してくれた。
スロースタートとなったハーツ打線だったが、6回裏は無死から小西〔左〕がチーム唯一のマルチ安打となる会心のレフト前。そして3番高松〔右〕がレフト線へ運ぶ技ありの二塁打を放つ。こちらはチーム唯一の長打となった。それでも点を許さない相手左腕は見事だった。
ハーツがようやく得点を挙げたのは、最終イニングとなった7回裏。四死球3つとエラー2つでラッキーな2得点だったが、貴重な出塁を果たしたのが7番太田〔中〕。この日は椎間板ヘルニアからの復活を目指す横井が守備にも就き、打席にも立ったが、まだ動きは鈍く、戦力としては心許ない。9人ジャストで7回までは厳しかっただろう。太田が試合に駆けつけてくれたからこそ、最後までチームとして戦い抜くことができた。
ライジンズの先発に9-2で完投勝利を許したハーツだったが、今季はまず3月中に野球ができたことが救いだ。この日を待ち望んでいた多くの選手の気持ちが、光が丘公園に集結した。開幕戦に出場できなかった選手も、次こそはと思っているだろう。草野球は“継続”こそ大切ということを、グラウンドの土と咲き誇る桜が教えてくれた春の一日だった。
【文責・背番号6】
2020.12.19
12月19日 アメーバ戦 7-4
2020年12月19日(土)12:00~14:00
豊島区総合体育場B面(ビジター)
フリーマッチ
【アメーバ vs 南海ハーツ】
H 002 50 7
A 002 02 4
投:久原〔勝〕-矢野-住吉
捕:筒井
本塁打:小西
三塁打:なし
二塁打:小西
1(投)久原【24】
2(中) 森 【 0 】
3(右)高松【49】
4(捕)筒井【18】
5(一)小西【29】
6(左)住吉【51】
7(三)横井【 6 】
8(二)藤本【 5 】
9(遊)矢野【32】
★ハーツ表彰★
殊勲賞=小西(エンタイトル二塁打から打ち直しの3ラン本塁打)
敢闘賞=住吉(3打数3安打5盗塁)
敢闘賞=藤本(三遊間&中前へクリーンヒット)
技能賞=久原(先発3回2失点で初勝利をマーク)
技能賞=森(火を噴くようなレフト前。打撃開眼気配?)
技能賞=横井(チャンス広げる左前打)
守備賞=森(スタートよく左中間のいい当たりを好捕)
山山賞=なし
ハーツにとっての年内最終戦は、今季初対戦後に3度中止になり、「4度目の正直」でようやく対戦となったアメーバとのゲーム。助っ人なしで9人がそろったハーツは、久原〔中〕が先発のマウンドに上がった。
久原は四球は時折出すものの、大きく制球を乱すこともなく、低めにボールを集めて2回を無失点と上々の立ち上がり。だがこの日はハーツ打線も相手の軟投派の先発投手にタイミングが合わず、チャンスは作るが決定打が出ない。初回は一死後、森の火を噴くような左前打〔左〕から二死二、三塁とするが小西が投ゴロ。2回は住吉〔中〕と横井〔右〕の連打で無死二、三塁と絶好の先制機をつかみながら後続3人が打ち取られた。
それでもハーツは「もしも点が取れたら初勝利の権利に向けて久原の続投」の方針となった3回表、ようやく得点を奪う。相手が2番手投手に交代したところで、高松の四球と2盗塁で二死三塁とすると、筒井の内野ゴロの間に高松がかえり先制〔左〕。続く小西〔中〕は左中間を真っ二つに割る大きな当たり。グラウンドがフリーであれば文句なしにランニングホームランだったが、これが左中間にあるサッカーゴールに入る不運。エンタイトル二塁打となり、小西はベースを一周した後、二塁に戻されることになったが、捕逸で三進後、住吉〔右〕が俊足で稼いだ三塁内野安打で貴重な追加点を挙げた。
初勝利へ向け3イニング目のマウンドに上がった久原だが、そうやすやすと勝利が手に入らないのが野球の難しいところ。失策と2四球で招いた二死満塁から、右中間への当たり〔左〕で前進守備のライトが追いつけずに2者が生還し同点。それでも3人目の走者は862の中継プレーでホームで刺し〔右〕、逆転は阻止。次の攻撃で勝ち越し点が入れば、久原が勝利投手になる可能性は残した。
その4回表、ハーツはこの回先頭の藤本〔左〕が三遊間突破安打で出ると二盗、矢野の四球と捕逸で無死二、三塁。続く久原〔中〕の三ゴロの間に走者がかえり、勝ち越しに成功。さらに高松〔右〕の三塁内野安打でもう1点。
そして二死二、三塁とした後、とどめを刺したのは小西〔中〕だった。レフトオーバーに見事に打ち直しの一撃。今度は無事に?3ランとなり、勝負は大きくハーツに傾いた。
主導権を奪ったハーツは、4回は矢野〔左〕がつなぎ、先頭に四球を与えたものの、左中間の当たりをダッシュよくつかんだレフト森の好守もあって無失点。5回は、2点は失ったものの、住吉〔右〕が落ち着いて締め、勝利を手にした。
この日のハーツは、さまざまにポジションを回しながらのゲームとなったが、「久原に初勝利を」のテーマの下、チーム一丸となった集中力のあるゲームを展開することができた。長打2本の小西のほかにも、住吉〔左〕は4回にも中前打を放ち3安打、藤本〔右〕も5回に中前打を放ちマルチ安打とするなど、この日もフルマスクの筒井を含め、参加者全員が勝利に貢献した実感を手にして年内を締めくくることができた。来年もそれぞれが持ち味を発揮し、力を合わせて勝利をつかむゲームを、1つでも多く作っていきたいところだ。
【文責・背番号5】
2020.12.12
12月12日 新宿ブンブン戦 1-5
2020年12月12日(土)13:00~15:00
石神井公園A野球場(ビジター)
フリーマッチ
【新宿ブンブン vs 南海ハーツ】
B 500 000 5
H 000 010 1
投:矢野〔負〕-高松
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:森
1(三)横井【 6 】
2(遊)綿貫【14】
3(一)高松【49】
4(左) 森 【 0 】
5(捕)筒井【18】
6(二)太田【16】
7(投)矢野【32】
8(中)滝村※
9(右)土井※
※は助っ人
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=森(4回裏、高松監督の四番抜擢に応えた左中間二塁打!)
技能賞=筒井(6回裏の最終打席できっちりセンター前ヒット。さすが「本家四番」)
守備賞=矢野(守備賞2回分に相当? ショートでは広い守備範囲、やわらかな捕球。中継では超強肩のダイレクト本塁送球)
守備賞=太田(気づくとちゃんとセカンドベースカバーに入っている。3度も二封できた蔭には、堅実な太田関守の貢献あり)
山山賞=なし
Gリーグ終了後、初のフリーマッチとなった12月12日。ハーツは石神井公園A野球場で新宿ブンブンと対戦。結果は1対5で無念の敗戦となった。ハーツ打線は相手・木津投手の術中に完全にはまった形で、2安打と沈黙。ブンブンの巧みな試合運びに屈する結末を迎えた。それでも守備で随所に好プレーが見られるなど収穫もあった。
ハーツは、たびたび助っ人で参戦してくれる滝村、そして矢野の大学時代の友人である土井を加え、9人の布陣で臨んだ。
その中で、先発マウンドを任されたのは前回(11月28日)、Gリーグ最終戦となったTEAMシゲル戦で初先発ながら好投を披露した矢野〔左〕。勢いそののままに相手一番を三振、続く二番打者のショートゴロを綿貫がキッチリさばき簡単に2アウトを取る。しかしここから相手クリーンナップにまさかの3連続四球で満塁の窮地。ここで迎えた六番打者に左中間へ二塁打〔右〕を浴び2点を献上。さらにポテンヒットやレフト前打とブンブンのベテラン打者勢に、速球を巧く合わせられ、この回計5失点。太田が二塁の守りについた2回から4回の3イニングは立ち直り、無得点に抑えただけに、悔いの残る初回となった。
反撃したいハーツ打線だったが、この日は前述のブンブン・木津投手〔中〕を攻略できず。18アウトのうちサードゴロが7個、ピッチャーゴロが5個に外野フライが4個。完全に打たされてしまった。
例えば、この日、前述のシゲル戦で「疑惑の準MVP?」と味方に言われながら、高松監督から四番に指名された森。4回裏の打席で今季、初長打となる二塁打〔左〕〔中〕〔右〕を左中間へ運ぶも、それを見てか第3打席の6回裏、ブンブンの守備陣は完全に左中間を閉めるポジショニング。がら空きの右中間に運ぶ技術もなく、失策で出塁はできたとはいえ、レフト正面のフライに打ち取られた。
唯一の得点シーンは5回裏、矢野の友人・土井が放ったライトへの犠牲フライ〔左〕。これは先頭打者の矢野が四球で出塁すると、すかさず二盗、三盗成功。1死となり、打席には土井。1打席目は三振だったが、筒井のアドバイスも奏功したのか、キッチリ修正してのライトへ運ぶ一打。土井に打点をつけたいと矢野も好スタートを切りホームインした〔右〕。しかし三塁へ走者を進めたのが、この一度だけ。「打てないときこそ機動力で打開する」。その重要性を痛感させられる場面だった。
また、この試合、好材料だったのが守備。なんとノーエラー(失礼承知で…)。ケガを抱えたショート・綿貫からセカンド・太田〔中〕への封殺が2度。これを含め太田は3度のフォースプレーでアウトを奪うなど、常にチーム最年長記録を更新していく機敏な動きは健在だった。
そして何といっても矢野のショート守備。高松〔左〕にマウンドを託した5回表。ショートに就いてすぐに2つのゴロをやわらかなグラブさばきで処理。極めつきは2死一塁で、当たっている相手六番にセンターオーバーの大飛球を打たれた直後の中継プレー。クッションボールに対応した滝村からの返球を受けとるとセンター定位置前目の距離からまさに“矢野ような送球”を発動。捕手・筒井の構えるミットにダイレクトで収まる「奇跡のバックホーム」〔右〕で見事、得点を阻止したのだ。横井が「ハーツの根尾か新庄か」と表現するのも、うなずける輝きを放った(※ちなみに1996年夏の甲子園決勝で「奇跡のバックホーム」を決めたのも松山商の“矢野”選手)。
随所に好プレーを見せることはできたが、完敗。Gリーグで2勝できた相手だからといって草野球の世界で「必ず勝てる」はないことを改めて思い知らされた。こうした教訓を得たのが公式戦でなかったことが不幸中の幸いか。相手チームの完璧な試合運びをしっかり学び、来季のGリーグ優勝奪還への糧としたいところだ。
【文責・背番号0】
2020.11.28
11月28日 TEAMシゲル戦 5-3
2020年11月28日(土)13:00~15:00
舎人公園野球場1面(ビジター扱い)
Gリーグ第8戦
【TEAMシゲル vs 南海ハーツ】(2回戦)
H 011 03 5
S 021 00 3
投:矢野-住吉〔勝〕
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし
1 (中)久原【24】
2 (左)小西【29】
3 (一)高松【49】
4 (捕)筒井【18】
5 (遊)住吉【51】
6 (二)綿貫【14】
7 (三)横井【 6 】
8 (右) 森 【 0 】
9 (投)矢野【32】
☆Gリーグ表彰☆
最優秀=矢野選手(南海ハーツ)
優秀=森選手(南海ハーツ)
優秀=外山選手(TEAMシゲル)
★ハーツ表彰★
殊勲賞=久原(値千金の同点タイムリー。俊足を活かし2得点)
敢闘賞=矢野(Gリーグ初先発で3イニング、勝利に貢献)
敢闘賞=住吉(ここを抑えれば3位の場面で、気合の投球)
技能賞=筒井(ショート左への強いゴロでチーム初ヒット。勝利打点も)
技能賞=森(最終回に反撃の口火を切るレフト前安打)
技能賞=綿貫(右指のケガを感じさせない、安定の送球かつ冷静な判断で失点を防ぐ)
守備賞=なし
山山賞=筒井(時間切れだと負けの場面で、果敢に三盗。ナイス走塁だが、ベンチはドキドキハラハラ…)
今シーズンの優勝は逃した両チームだが、Gリーグ全日程の最終戦となるこの試合、互いの力を存分に発揮したい。
南海ハーツは1、2番が久原&小西の仲良しコンビ。3、4番は不動の高松、筒井。住吉はクリーンアップに名を連ね、ポイントゲッターの綿貫が続く。横井を挟み、久しぶりに参加の森、そして新人・矢野がGリーグ初先発。
1回表のハーツの攻撃は三者凡退に終わり、先発の矢野〔中〕がマウンドへ。先頭の山口選手にデッドボールを与えるが、3番高橋選手からは三振を奪うなど、危なげなく初回を無失点。
TEAMシゲルの先発は小松投手〔左〕。2回表、4番筒井〔中〕がショート左へのグラブをかすめるヒットで出塁。二死三塁で、6番綿貫はタイミングを外されながらも、セカンドへ緩いゴロを打ち〔右〕、筒井がホームインしやすいようにアシスト。ハーツが渋く1点を先制する。
2回裏、シゲルは4つの四球を選び、エラーと押し出しで2点。2-1と逆転する。この日の矢野は制球がいつもより悪く、ランナーを溜めてしまったため、ここまで被安打0ながら、惜しい失点となった。
3回表、ハーツは二死から1番久原〔左〕が四球を選ぶ。盗塁後、2番小西〔中〕も四球。ここで若き1、2番は果敢にダブルスチール。チャンスを広げ、高松、筒井、住吉のクリーンアップに託す。その後パスボールがあり、俊足の平がホームイン〔右〕。足で稼いだ貴重な同点シーンとなった。
なおも3番高松が低目の誘い球をさすがの選球眼で見極め、二死一三塁。勝ち越し打のことしか頭になかった筒井はおもむろにバッターズボックスへ〔中〕。ここで綿貫から「筒井さん、レガース!」。なんと筒井はレガースを着けたまま打席に立つところだった。そのピンチを救った綿貫が、試合では守備で技能賞を獲得したわけだが、本当の選出理由はこの場面だったのかもしれない。ヒット以外で拡大写真で取り上げられるのは、なかなかいないだろう。なんだか山山賞の匂いが漂い始めた筒井は、いつもと変わらずフルスイングするも、打球は高く上がりセンターフライ。勝ち越しとはならなかった。
3回裏、シゲルは先頭の4番佐々木選手が四球。二盗を決めると、一気呵成で三盗も試みる。ここで6番松平選手の打球はサードゴロとなり、ヒットエンドランのかたちに。サード横井は打者走者のアウトを優先し、ファーストへ送球するが、この間にスピードを緩めることなくホームを目指した佐々木選手は好走塁〔中〕。横井の一塁送球が高くなってしまったこともあり、本塁は間に合わず。シゲルもハーツに負けず、足で勝ち越し点をゲットした。
矢野は初先発を3回3失点で終えたが、実は1本もヒットを打たれなかった。四球は惜しまれるが、力のある球がシゲル打線を苦しめたことになる。ひとつずつ経験を積んでいる今、矢野の成長にはさらに期待したい。
4回表のハーツは三者凡退。その裏から住吉投手〔左〕にスイッチ。一死満塁のピンチを背負うも、ここでセカンドの綿貫〔中〕が普通のプレーに見せかけたファインプレー。前進守備でセカンドゴロを捌くと、ゆったりめの送球体勢で、安全策の一塁送球かと思いきや、作戦通りの本塁送球。これがまたゆっくりストライクで捕手・筒井のミットに収まり、ホームでホースアウト〔右〕。ここを無失点で切り抜けたことが最終回につながっていく。
5回表、先頭の8番森〔左〕はボールを巧く捉え、レフトへのヒットで出塁。盗塁後、9番矢野も四球で続き、打席に入るのは元気印の久原。なんとしても同点に追いつきたい場面。ここで久原はコンパクトにバットを振り切り〔右〕、打球は三塁線へのライナー。三塁手がグラブに当てるも弾かれ、ボールはファウルグラウンドに転がる。この間に森がホームイン。ハーツは同点に。
一死二三塁で高松〔左〕も貫録の四球を選び、満塁。筒井〔中〕も打ちたい気持ちがあるなか、きっちり見極め押し出し四球。ここでハーツがついに勝ち越す。この後、ワイルドピッチでさらに1点を追加。ハーツにとっては願ってもない展開だが、この日はビジター。つまり裏のシゲル打線を抑えないかぎり、勝ちとはならないのである。時間切れとなれば、この回の得点も記録されない。そんな二死二塁の場面で、筒井は隙を突き、まさかのスチールを敢行〔右〕。しかも完璧なスライディングで三塁を陥れる。本来なら、好走塁でベンチからも拍手となるのだが、首脳陣は時計を見ながらハラハラ…。時間など気にしない、そこに空いた塁があるなら、前へ前へ。筒井の野球本能は実に潔く美しい。
5-3と2点リードで迎えた5回裏、住吉は勝ち投手兼クローザーの役割も担う。ここでしっかりフライ2つとゴロで三者凡退。
南海ハーツが5-3でTEAMシゲルに勝利した。
これでGリーグ5チームが無事に全日程終了。南海ハーツの最終成績は4勝4敗の3位。最終戦を、しかも最終回で逆転し、勝てたのは大きい。今シーズンは惜しい試合を落とすこともあり、この日まで優勝の可能性を残すことは叶わなかったが、5割ということは来シーズンはゼロからのスタートと捉えることもできる。チャレンジャーとして、4年ぶりの優勝を目指していこう。
【文責・背番号6】
2020.11.21
11月21日 ゴールデンアームボンバーズ戦 12-4
2020年11月21日(土)12:00~14:00
多摩川緑地野球場14号面(ビジター)
フリーマッチ
【ゴールデンアームボンバーズ vs 南海ハーツ】
G 001 21 4
H 342 21 12
投:高松〔勝〕-矢野-住吉
捕:筒井
本塁打:なし
三塁打:矢野
二塁打:宮本、青木
1 (中)成岡【11】
2 (右)宮本【19】
3 (左)住吉【51】
4 (三)横井【 6 】
5 (投)高松【49】
6 (捕)筒井【18】
7 (指)太田【16】
8 (遊)矢野【32】
9 (一)青木※
10(二)村瀬※
※は助っ人
★ハーツ表彰★
殊勲賞=成岡(今季初参加でハッスルプレー! いきなりマルチ安打に2盗塁。攻守走に存在感)
敢闘賞=筒井(貫録の2安打、今日もフルマスク、チームの要)
技能賞=宮本(篠塚の流し打ちを彷彿させるレフト線の2点タイムリー二塁打)
技能賞=矢野(ライト線へ放った三塁打に、セットアッパーとしても活躍)
守備賞=成岡(センターでの好捕に、二塁牽制でも巧みな仕掛け)
山山賞=なし
この日は、風・風・風……多摩川緑地はとにかく強風で、バッターボックスに立っても体が揺れてしまうほど。
投手も追い風なら球速が増し、向かい風なら変化球が切れる。
普段なかなか体感できない環境のなか、ゴールデンアームボンバーズ(GAB)戦はどんな展開が待っていたのか。
1回表、ハーツの先発は高松〔左〕。先頭バッターこそ風の影響で出塁させるも、その後は奪三振〔右〕もあり、被安打ゼロのまま無失点スタート。風を味方につけ、さすがの安定感である。
1回裏、トップバッターは今季初参加の成岡。右腕の怪我からの復帰戦だが、ガッツはいつものシーズンと変わらず、いきなり会心のレフト前ヒット〔左〕。その後、エラーと四球で無死満塁となり、4番横井は先制打をイメージし打席に入るも、初球で見事な押し出しデッドボール〔中〕。先制したハーツは5番高松が四球を選び、2点目。そして6番筒井はきれいなセンター前タイムリー〔右〕。打撃は完璧だったが、なんとここで風の影響か、ビデオのピントがずれてモザイク状態に。これは悪い予感か。7番太田の打球はピッチャー前に飛び、まさかの本塁ゲッツー。ハーツは3得点で初回を終える。
高松は2回表に死球を2つ与えるが、この回もノーヒットで無失点。
2回裏、打球はやはり風の影響を受け、あっという間に無死満塁。ここで2番宮本〔左〕がレフト線にお手本のような巧打で2者を迎え入れるツーベース。3番住吉のショートゴロで、俊足成岡が好走塁でホームイン〔中〕。高松の三塁への内野安打〔右〕でもう1点追加。ハーツは7-0とリードを広げる。
3回表、一死三塁で2番打者が打席に入る。投手高松と背番号49対決だ〔左〕。放たれた打球は最初はセンターの少し右かと思われたが、ぐんぐん風に流され、右中間へ。あっという間に三塁打となり、内外野で風の影響が顕著に。しかし高松は落ち着いて後続を打ち取り、最少失点で3イニングを投げ切る。
3回裏からGABは長身投手に交代。ハーツは先頭の8番青木選手〔中〕がセンターへの二塁打で出塁すると、一死後に成岡〔右〕が今度も芯で捉えたレフト前安打。この後、住吉が放ったライナーはレフトのエラーを誘い、2点を追加する。
4回から高松の後を継いだのは、投手として頭角を現してきた矢野〔左〕。先頭打者を投ゴロに仕留めるが6番打者には右中間に運ばれ、次打者も四球で一死一二塁。ここでセンターから成岡が忍び足で二塁ベースカバーへ。タイミングを見計らい矢野は牽制球を投げるが、ここは風も関係なく成岡のグラブのはるか上をボールが通過〔右〕。それを見た二塁ランナーが一気に生還。3度目の登板にして、これが矢野の初失点となる。しかし矢野は次打者を三振に。二死後、9番打者の打球はまたもセンターから右へ右へと流される。ヒットとなり、2点目を失うが、この回は不運も多かった。
9-3で迎えた4回裏、ハーツは追加点をきっちり取っておきたい。サードゴロエラーで二塁に達した高松が盗塁で無死三塁。続く筒井のライナー〔左〕はサードのグラブを弾く。しかし三塁ランナーの高松が挟まれ、タッチアウト。この打席もなぜか筒井にはピントが合っていない。他の選手は合っているのに、なぜなのか。風のせいか、筒井の気迫にカメラがビビったのか、この試合で最も重労働だったのはビデオくんだったのかもしれない。
二死三塁となり、打席には8番矢野。前の打席で完璧な右打ちが風に押し戻されファウルに。悔しい思いをしただけに、この場面では気合が入る。今度こその打球はむしろ先ほどより勢いはなかったが、それが功を奏し、いい具合にライト線を抜けていき、矢野の俊足なら軽々三塁打〔右〕。前々週に初ヒットを放ってから、早くも3本目に到達だ。そして初長打になる。あれ、この打席もピント合わず。筒井マジックでなかったことは判明したが、風の悪戯はこんなところにも。ハーツはこの回にも2点を追加し、11-3に。
既にここまででかなりの時間を費やした試合。高松監督はクローザーとして5回に住吉〔左〕を投入。先頭をエラーで生かすも、次打者の投ゴロで判断よく三塁ランナーを挟殺する。一死三塁から2番打者の(通常なら)セカンドフライはまたも風に流され、一塁後方でフェアゾーンに。三塁ランナーが生還。そして一塁ランナーが走った時に、3番打者の打球はショートへ。ここで矢野が柔らかい身のこなしで、セカンドへトス〔中〕、村瀬二塁手も素早く一塁へ送球。ダブルプレー成立かと思われたが、惜しくも一塁の判定はセーフ。しかし非常にきれいな連係プレーだった。住吉は4番打者から三振を奪い、最少失点。
5回裏、一死から住吉〔右〕がレフトへクリーンヒット(またもやピンボケですみません)。盗塁後に三進。横井のサードゴロエラーの間に住吉がホームイン。これでハーツは毎回得点を決める。5回を終えたところで時間切れ。
南海ハーツが12-4でゴールデンアームボンバーズに勝利した。
最初から最後まで風に翻弄される試合ではあったが、清々しい快晴のもと、気温も11月とは思えないほど暖かで、久しぶりに参加のメンバーも含め、楽しく野球ができた。
フルマスクでこの試合も頑張ってくれた筒井捕手からは「今日は3投手ともボールが来ていた」。追い風で速球投手となった高松投手や、変化球を試した矢野投手、直球・スライダーともにキレが増した住吉投手。彼らのリズムの良い力投が、ハーツ打線のつながりにも好影響を及ぼしたようだ。
【文責・背番号6】
2020.11.14
11月14日 中野マシンガンズ戦 6-8
2020年11月14日(土)12:00~14:00
哲学堂公園野球場B面(ビジター)
Gリーグ第7戦
【中野マシンガンズ vs 南海ハーツ】(2回戦)
H 410 01|3x 6(9)
M 221 12| 8
投:住吉-今泉〔負〕-住吉
捕:筒井
本塁打:橋口(マ)
三塁打:筒井(ハ)
二塁打:横井(ハ)
1 (遊)今泉【63】
2 (中)綿貫【14】
3 (一)高松【49】
4 (捕)筒井【18】
5 (右)小西【29】
6 (投)住吉【51】
7 (三)横井【 6 】
8 (指)山口【31】
9 (二)松本※
10(左)大島※
※は助っ人
☆Gリーグ表彰☆
最優秀=橋口選手(中野マシンガンズ)
優秀=菊地選手(中野マシンガンズ)
優秀=横井選手(南海ハーツ)
★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=横井(久しぶりの猛打賞。3安打目で南海ハーツ通算200安打達成!)
技能賞=筒井(初回大量得点の原動力となるタイムリー三塁打)
技能賞=今泉(センスあふれる走塁で、5盗塁、3得点)
守備賞=住吉(俊足を活かし、登板後のセンターでも好守備)
守備賞=綿貫(ショートゴロで突き指を負いながらも、慌てない一塁送球で回を終わらせる)
山山賞=なし
ハーツにとっては微かに可能性が残るGリーグ優勝に向けて、残り2試合、ひとつも負けられない状況で臨んだ中野マシンガンズ戦。一方のマシンガンズさんはこの試合に勝てば悲願の初優勝となる。
1回表、先頭の今泉が死球で出塁し、2番綿貫は四球。ダブルスチールで無死二三塁とすると、3番高松のサードゴロで、今泉が相手の僅かな隙を突き、好走塁でホームイン〔左〕。1点を先制後、4番筒井〔中〕が勝負強くタイムリー三塁打。さらに二死二三塁から、7番横井〔右〕がセンターへの2点タイムリー二塁打を放ち、ハーツは幸先よく4点を先制。
ハーツが優位に試合を進めるかと思われたが、この日のマシンガンズ打線は初回からハーツ先発の住吉〔左〕に食らいつく。1番橋口選手が左中間へのヒットで出ると、盗塁後、2番赤木選手も左中間安打ですぐに1点を返す。ランナーを三塁に置き、4番後藤選手は一塁線に強烈な打球。これをファーストの高松がよく止めて一塁ゴロとするが、その間にランナーが生還し、初回のマシンガンズは2点。
2回表のハーツは二死から今泉が四球出塁すると、盗塁後に、ミスター右打ちの綿貫〔右〕が巧みなバット捌きでライト前タイムリー。実は哲学堂のB面は球場設置のバットしか使えず、なかなか経験できない試合。綿貫いわく「自分のバットでない時に、オレはめっぽう強い」。その言葉通りの見事な適時打だった。
5-2とハーツのリードで迎えた2回裏、監督兼選手としてチーム運営の大部分を担うマシンガンズの6番下田選手がセンター前ヒット〔左〕。続く菊地選手が右中間タイムリーで、またもや反撃開始。橋口選手の強烈なライト前ヒットなどで一死満塁とすると、赤木選手のショートゴロの間にさらに1点。5-4となり、マシンガンズ打線の粘りにハーツは焦りを感じ始める。
3回表、5番小西は最大の長所である長打力を封印し、まさかのセーフティーバント〔右〕。ハーツベンチも驚いたが、それはマシンガンズ守備陣も同じで、一塁はセーフ。小西の勝利に向けての執念を感じさせる一場面だ。しかし小西の猪突猛進ぶりは一塁ベースを駆け抜けるにとどまらず、牽制後の一塁手の偽投にはまってしまい、タッチアウト。追加点はならず。
3回裏、先頭の後藤選手の当たりはまたもや強烈なゴロ。ここでも一塁手高松がよく止めるが、ベースカバー住吉へのトスがタイミング合わず、ランナーが残る。一死二三塁の場面で、菊地選手はピッチャーゴロ。飛び出した三塁ランナーに対し、ランダウンプレーとなるが、住吉からの送球を横井が捕ることができず〔左〕、生還させてしまう。マシンガンズ、ついに同点に追いつく。このプレーが終盤の点差に響いてくることに。
4回表、先頭の横井はこの日2本目となるセンター前ヒット〔右〕で出塁。三塁まで進み、一死で打席には助っ人の松本選手。マシンガンズは勝負に出る前進守備。セカンドゴロとなるが、三塁ランナー横井は一瞬ためらい、本塁に突入できず。この判断ミスが痛かった。試合前から、高松監督より走塁への意識が徹底されていたなかで、勇気を持ったゴロゴーができなかったことは、勝ち越しのチャンスという試合展開から考えても、悔やんでも悔やみきれない。このあたりから、流れはハーツからマシンガンズに。
ハーツは4回裏から今泉〔左〕が登板。対するは、この日絶好調の元気印・橋口選手。思い切りよく振り抜いた打球〔右〕は、長身のライト小西のグラブの先を抜け、右中間を転々…。俊足のハッシーは走る、走る。あっという間に本塁も駆け抜け、値千金のランニングホームラン。マシンガンズがついに6-5と勝ち越す。
なんとしても追いつきたいハーツは、5回表に今泉と高松がともに死球で一死二三塁。筒井の三塁ゴロで、今泉が初回に続き、炎の走塁を見せる。気迫のヘッドスライディング〔左〕で、同点のホームイン。これこそが優勝を諦めない選手の姿だ。なおも二死三塁で小西が放った打球は右中間への強い当たり〔右〕。しかしライトが好捕し、勝ち越しならず。
一進一退の攻防が続くこの試合。5回裏、マシンガンズは一死三塁から、8番嶋田選手〔左〕がファウルで粘り、右中間へフライを放つ。センター住吉、ライト小西ともに懸命に追うが、打球はそのちょうど間に落ちる。マシンガンズはこの回まで毎回得点となるタイムリーで7-6と再び勝ち越し。ここで高松監督は住吉の再登板を選択し〔右〕、執念の采配を見せる。マシンガンズはその後も1点を追加し、5回終了時点でマシンガンズが8-6とハーツをリード。
試合も終盤、ここからは時間との戦いも始まる。6回表、ハーツは四球出塁の住吉が連続盗塁で無死三塁。ここで横井〔左〕がライトへタイムリー。この日猛打賞となった一打は、ハーツ通算200安打のメモリアルヒットに。これで1点差。そして一死三塁から松本選手の放ったゴロがショートのエラーを誘い、ハーツは同点。助っ人の大島選手もエラーで生き、一死一三塁。ここで、最後のバッターの宣告をされた今泉の打球はライトへ〔右〕。惜しくもライトが捕球できず、三塁ランナーが生還。この瞬間にハーツは9-8と勝ち越すが、リーグの規定でカウントされるのは5回裏までのスコア。
手に汗握るシーソーゲームは、8-6で中野マシンガンズが南海ハーツに勝利。
そしてマシンガンズはリーグ終盤驚異の追い上げで、逆転初優勝を決めた。
中野マシンガンズさん、おめでとうございます。一時はあしたばさんが独走かと思われた2020年度のGリーグ。その名の通り、連打のマシンガンズ打線が力を発揮し、優勝を手にしました。南海ハーツが対戦したGリーグ2試合を振り返ると、1回戦は特に若き左打者のフルスイングが印象的で、得点力の高さを感じました。守っていても怖かったです。そしてこの日の2回戦。先制したハーツは有利なはずなのに、じわりじわりと追い上げられ、ついには勝ち越されてしまう。数人の優れた打者ではなく、チーム全体で打線につながりがあったからこその得点だったと思います。
南海ハーツが6連覇を達成したあと、優勝はTEAMシゲルさん、あしたばさん、中野マシンガンズさんと毎年変わり、5チームに力の差がないことが、Gリーグの面白さ、楽しさにつながっています。
高松監督の優勝に向けた熱い想いを共有したハーツの各選手も全力プレーで各チームに挑みましたが、今年は力及ばずでした。現在の南海ハーツは、健在のベテラン選手に交じり、入団から数年の若手選手も力をつけてきて、チームとしての戦力バランスは整ってきているように感じます。来シーズンこそは優勝トロフィーを再び手にできるよう、チーム一丸で頑張ります!
【文責・背番号6】