週刊ハーツ

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2021.11.27

11月27日 新宿ブンブン戦 8-5

2021年11月27日(土)13:00~15:00
東台B面(ビジター)
フリーマッチ
【新宿ブンブン vs 南海ハーツ】

B 210 002  5
H 202 400  8

投:高松〔勝〕-矢野-高松
捕:筒井

本塁打:土屋(ハ)1号
三塁打:小西(ハ)
二塁打:兵藤(ハ)、森田(ブ)

 1 (中)土屋【13】
 2 (遊)矢野【32】
 3 (二)小西【29】
 4 (三)横井【 6 】
 5 (捕)筒井【18】
 6 (右)宮本【19】
 7 (一)菊池※
 8 (左)角田※
 9 (投)高松【49】
10(指)兵藤【23】
※は助っ人

★ハーツ表彰★
殊勲賞=土屋(人生初のホームランに、流れを変えるレフトでの好捕)
敢闘賞=小西(特大三塁打に、セカンドでの堅実な守備)
敢闘賞=兵藤(復帰後、初安打! そして走塁でも貢献)
技能賞=横井(マルチ安打に勝利打点)
守備賞=横井(三塁線ゴロでひとりゲッツー)
守備賞=土屋(風に負けずレフトフライをキャッチ)
守備賞=小西(セカンドでアクロバティックなゴロ処理に、中継で見事なホーム補殺)
山山賞=なし

試合動画

 今年はたくさん試合を組めた新宿ブンブンさんとの一戦。
 南海ハーツの先発は高松〔左〕。ブンブンは先頭の森田選手がいきなりレフトの頭を越える二塁打〔中〕。その後、無死二三塁となり、3番・田中舘選手のセカンドゴロの間に先制すると、4番・岡田選手はきれいなセンター前タイムリー〔右〕。打線のつながりで2点を先制する。

 ブンブンの先発は関投手〔左〕。すぐに反撃開始したいハーツは1回裏無死二三塁から3番・小西〔中〕のショート内野安打でまず1点。一死満塁では、6番・宮本〔右〕の一塁ゴロの間に矢野がホームを踏み、2点目。このあと三塁ランナーの小西が捕手から投手への返球の間に果敢に本盗を仕掛けるが、ここはバッテリーが冷静でタッチアウト。初回は両チームともに2得点でがっぷり四つ。

 2回表、ブンブンは一死から9番・斎藤(胤)選手が思い切りの良いスイングでレフトヘヒット〔左〕。高松は次打者から三振を奪い二死とするが、11番・藤井選手〔右〕がきっちりセンターへ弾き返し、再びリード。

 3回表、ブンブンは四死球で一死二三塁とし、追加点のチャンス。ここで岡田選手の放ったゴロは三塁線へ。抜けるかと思われたが、三塁手の横井がダイビングキャッチ、そのまま目の前の三塁ランナーにタッチし、一塁送球でダブルプレー。ピンチを切り抜けたハーツに流れが傾く。

 3回裏、先頭の10番・兵藤〔左〕がライトへ会心の当たり。右翼手のグラブの先を越え、兵藤はしっかり走り二塁打とする。これが嬉しい復帰後初安打となり、チームに勢いをもたらす。このあと二死となるが、3番・小西〔右〕が右中間へ貫録の三塁打。これで同点となり、押せ押せムード。

 つづく4番・横井〔左〕も得意のセンターへのヒットで小西を迎え入れる。ついにハーツが4-3と逆転。二盗後、5番・筒井〔右〕は鋭い当たりのピッチャー返し。セカンドがグラブに当てるも弾かれ、内野安打に。このとき三盗を試みていた横井は打球がセンターへ抜けたと思い込み、そのまま本塁を目指すが、ここはタッチアウト。ブンブンも相手のリードは1点にとどめる。

 打線の援護を受けた高松は中盤で快調なピッチング。4回は三者凡退。5回もヒットこそ許すが4人で締めて無失点。高松はバッティングでも見せる。4回裏、二死三塁で、きれいなセンター返し〔左〕。貴重な追加点を叩き出す。そしてこの日の主役は土屋。なおもチャンスがつづく二死一三塁から、ライトへ振り抜いた打球〔右〕は右翼手を越えて、フェンス方向へ転々と。快足の土屋はスピードを緩めることなく走る、走る。一気にダイヤモンドを一周し、ダメ押しの3点ランニングホームラン! 今季第1号は野球人生初の本塁打となった。ここまでホームラン王争いは2本の小西の独壇場だったが、この一打で土屋が2位に浮上。

 6回表、ハーツは高松から矢野〔左〕にスイッチ。抑え役を任された矢野だったが、寒さもあり、制球が定まらず、5四球を与えてしまう。2つの押し出しで8-5に。一打出れば試合の行方はわからなくなる。矢野が1/3イニングを投げたところで、再び高松がマウンドへ。一死満塁から5番・石塚選手が放った打球はレフトへのフライ。土屋の頭上を越えるかと思われたが、難しい体勢でナイスキャッチ。タッチアップを狙った三塁ランナーが、土屋-小西-筒井の見事な中継で刺され、チェンジに〔右〕。このプレーは大きかった。

 試合の流れが各局面で互いのチームに傾き、見どころの多い好ゲームとなった。南海ハーツが新宿ブンブンに8-5で勝利し、ハーツは3試合ぶりの勝ちを手にする。
 試合後はブンブンさん行きつけの中華店で両チーム合同の飲み。それぞれのチームの球史を知る機会にもなり、常に笑顔があふれ、楽しい交流の場になった。Gリーグに所属するチーム同士、この有意義な時間に感謝したい。

文責【6】

2021.11.20

11月20日 ビッグ アプセット戦 1-17

2021年11月20日(土)11:00~13:00
芝公園B面(ビジター)
フリーマッチ
【ビッグ アプセット vs 南海ハーツ】

H 000 010   1
B 820 304  17

投:矢野〔負〕
捕:筒井

本塁打:佐保(ハ)
三塁打:なし
二塁打:【17】(ビ)、【8】(ビ)、【1】(ビ)

 1 (三)横井【 6 】
 2 (投)矢野【32】
 3 (一)高松【49】
 4 (二)小西【29】
 5 (捕)筒井【18】
 6 (右)宮本【19】
 7 (遊)佐保※
 8 (左)高松※
 9 (中)今泉※
10(指)兵藤【23】
※は助っ人

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=なし
技能賞=なし
守備賞=なし
山山賞=なし

試合動画

 Gリーグ創設チームのひとつ、ビッグ アプセットさんにお誘いいただき、実現した試合。
 石井親子の投手リレーの前に、南海ハーツは高松監督のレフト前ヒットと、助っ人・佐保選手の本塁打のみで、失点も17。
 チーム全体で良いところなく、史上初?の表彰選手ゼロとなってしまった。

 ジャンケン大将・綿貫不在でも先攻を取れたところまでは良かったのだが、ビッグ アプセットの先発左腕・石井投手(息子さん)〔左〕に対し、1番・横井は緩急にやられ、三振。2番・矢野はよく粘るが、最後は三振。3番・高松は初球から積極的に振り、4球目をうまく合わせてレフトへのライナーヒット〔右〕。打撃好調を維持。しかし4番・小西も打ち取られ、先制ならず。

 ハーツの先発は矢野〔左〕。リズム良く初回を乗りきりたいところだ。内野エラー、ヒット、四球の一死満塁から、5番・櫻町選手の当たりはピッチャーゴロ。矢野はホームゲッツーを狙うが、捕手の筒井が惜しくもミットに収めることができず、先制を許す〔中〕。このあと押し出し四球を挟み、7番打者のレフト前ヒット〔右〕から、4者連続のシングルヒット。ビッグ アプセットがコンパクトな打撃で一気に8点を挙げる。

 ビッグ アプセットは攻撃の手を緩めず、2回も先頭の2番・石井選手〔左〕がライトへの二塁打を放つと、この回も5~7番が3連続シングルヒットで2点。4回には櫻町選手〔中〕含む2本の二塁打と単打で3点、6回は四球に3本のシングル〔右〕を重ね4点。草野球の点の取り方の見本のような攻撃で計17得点の猛攻だった。

 完投した矢野だが、惜しかったのは追い込んでからの勝負球が若干甘くなり、そこを狙い打たれたこと。大振りをしないビッグ アプセット打線が称賛されるべきだが、矢野の直球には力があり、緩急織り交ぜたピッチングもできるだけに、2ストライク後の投球に磨きをかけていきたいところだ。しかし3回、5回はきっちり三者凡退に打ち取っている。この日はチャンスに畳みかけるビッグ アプセットが“あっぱれ”だった。

 ハーツ打線で唯一の見せ場となったのは、5回に息子からバトンを受け継いだ右腕の石井投手から左中間へのランニングホームランを放った佐保選手〔左〕の一振り。まさに助っ人の活躍だ。
Gリーグ創設に尽力した宮本と、石井投手(お父さん)との対峙〔右〕もあり、南海ハーツの球史を知るうえでも、この日の対戦は有意義だった。試合は17-1とビッグ アプセットが圧勝。次こそは接戦に持ち込み、手に汗握る展開を目指したい。

文責【6】

2021.11.13

11月13日 TEAMシゲル戦 3-15

2021年11月13日(土)15:00~17:00
萩中公園(ビジター)
山口信行選手還暦記念試合
【TEAMシゲル vs 南海ハーツ】

H 001 02   3
S 124 8x  15

投:山口〔負〕-矢野-住吉
捕:筒井

本塁打:なし
三塁打:矢野(ハ)
二塁打:松平(シ)、最上(シ)

 1 (投)山口【31】
 2 (遊)住吉【51】
 3 (一)高松【49】
 4 (捕)筒井【18】
 5 (三)横井【 6 】
 6 (左)松尾【17】
 7 (指)矢野【32】
 8 (二)藤本【 5 】
 9 (右)綿貫【14】
10(中)宮本【19】
11(指)太田【16】
12(指)兵藤【23】

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=山口(走攻守、全てにおいて、らしいプレーで盛り上げる!)
敢闘賞=兵藤(休養明け初戦から、しっかり出塁し、しっかり走った)
敢闘賞=渡部(試合・祝賀会には参加できずも、横断幕と記念品でチームを鼓舞)
技能賞=矢野(チーム唯一の長打は見事。ロングリリーフでも貢献)
技能賞=敬三(登録名を変更し心機一転、三宝を敬うごとく、走攻守で頑張ってほしい:高松監督談)
技能賞=住吉(守乱に心折れず、よく投げた。カメラマンとしても、山口さんにフォーカス)
守備賞=松尾(球際の強さは相変わらず、チーム随一)
山山賞=藤本(相棒の記念試合で、相棒以上の存在感を発揮)

試合動画

 本日は山口信行選手の還暦記念試合。前週に対戦したTEAMシゲルさんが快く球場を提供してくださり、天気も良く、楽しく開催することができました。

 1番・投手として登場した山口〔左〕は、試合開始と同時にバッターボックスへ。そして積極的なスイングで、ヒットを狙う。惜しくも先頭打者出塁はならなかったが、山口劇場はここから。先発のマウンドに登った山口は初球をストライク〔中〕。守備陣の期待も高まる。奪三振は夢に取っておき、打者一人に四球を与えたところで〔右〕、矢野にマウンドを譲る。

 代わった矢野〔左〕の心意気も嬉しかった。「山口さんに自責点をつけないぞ」。その気持ちが伝わったのか、2番打者の打球は、ファーストに入った山口のもとへ〔右〕。落ち着いてキャッチし、自ら一塁ベースを踏んだ山口がこの日最初のアウトを取る。その後、先制を許したものの、主役の山口を中心に試合は展開していく。

 2回表のハーツは、シゲル先発の小松投手から、7番・矢野〔左〕がセンターのグラブの先を越す大きな飛球で、俊足も活かし三塁打。この日、ハーツ唯一の長打を放つが得点ならず。その裏のシゲルは一死三塁から、8番・小松選手がレフトとショートの中間にフライを放つ。ここで球際に抜群の強さを発揮するレフトの松尾が長い距離を走りに走り、ぎりぎりで追いつきダイビングキャッチ〔右〕。素晴らしいファインプレーだったが、犠牲フライとなりシゲルが追加点。

 3回表、登録名を“敬三”に変えた?綿貫〔左〕が、右打ちの天才の実力を発揮し、きれいにライト前へ。そして嬉しいニュースは兵藤〔中〕が久しぶりにユニフォームを着て、グラウンドに登場。12番打者として打席に入り、きっちり四球を選ぶ。この二死一三塁のチャンスで、山口の2打席目。ここでも果敢にバットを振り、打球は三塁へ〔右〕。小さな奇跡で、三塁手がグラブに当てるもボールが手につかず、山口は一塁に生きる。この間にケイゾーがホームイン。ハーツ最初の得点は山口のバットから生まれた。

 そして次打者の住吉〔左〕がレフトへクリーンヒット。勢いに乗ってきたハーツ打線。二死満塁で3番・高松〔右〕はレフトへ完璧な一打。タイムリーとなるはずだったが、強肩左翼手が三塁へ矢のような送球。二塁ランナーの山口も決してゆっくり走ったわけではないのだが、なんと判定はアウト。高松にとって今季2度目のレフトゴロとなってしまう。タイミングはほぼ同時で、もちろん山口はセーフと思っているし、ベンチからもそう見えたのだが、これも山口劇場。ショックに違いない高松だったが、ここは心の広さでお咎めなし。ある意味、持っている山口だった。

 シゲルは3回裏に4点を挙げると、4回表から新入団のサウスポー佐々木(健)投手〔左〕が登板。先ほどのレフトからの好返球でも見せた直球にノビがあり、今後の活躍が期待される。四球でランナーを出すものの、この回無失点。ハーツも4回裏は住吉〔右〕にスイッチ。最上選手の二塁打から始まり、ハーツにとっては不運なセンターとショートの間に落ちるヒットや内野陣の守備の乱れもあり、大量8失点。住吉には酷な展開となってしまったが、よく耐えた。

 陽も傾き、5回表が最終回に。宮本〔左〕、太田〔中〕がきっちり四球を選ぶと、無死一二塁で山口に第3打席が回る。ハーツを支えてきたベテラン勢からの贈り物だ。この日の山口はとにかく良いスイングを心掛け、清々しいプレー〔右〕。タイムリーとはならなかったが、各打席を大切に、じっくり味わいつつ、守りもフル出場。高松監督の粋な計らいで、サード、ショート、セカンドとイニングごとに内野を一巡。普段は外野手としてのイメージが強い山口だけに、内野手としての出場は新鮮だった。

 試合はTEAMシゲルが南海ハーツに15-3で完勝。試合後のエールでは「山口さ~ん、ファイト!」の嬉しい掛け声もあり、還暦試合に終始協力してくれたシゲルさんに深く感謝を申し上げます。

 
「還暦記念試合、山口信行選手の雄姿」 撮影:住吉誠

 試合後には還暦祝賀会が行われました。藤本さんの奥様、智ちゃんも参加してくれて、盛り上がります。渡部さんセレクトの贈り物があり、宮本さん、住吉さんからは個別のプレゼントも。各選手から山口さんへお祝いのメッセージのあと、山口さんご自身の言葉がまた素敵でした。縁あって、南海ハーツという草野球チームに入団し、最高の仲間に恵まれたことへの感謝の気持ちに、聞いていたこちらもジ~ンと来てしまいました。
 個人的には、ハーツの中で最も人気があるのは山口さんではないかと思っています。これまでにも山口ファンを公言した選手を何人も知っています。野球は常に真面目に取り組む選手ですが、守備での「前過ぎた!」など数々の名言に彩られ、山口さんがいるとベンチはいつも明るくなります。そしてバッティングは力強く、引っ張りの打球には魅力がいっぱい。またグラウンド担当として、長年抽選に臨み、練馬・杉並を中心に多くの球場を確保し続けてくださっています。
 感謝とともに、還暦おめでとうございます。これからも南海ハーツの“永遠のアイドル”として、よろしくお願いいたします!

文責【6】

2021.11.06

11月06日 TEAMシゲル戦 8-5

2021年11月6日(土)13:00~15:00
東台B面(ビジター扱い)
Gリーグ第8戦
【TEAMシゲル vs 南海ハーツ】(2回戦)

H 116 0  8
S 400 1  5

投:住吉〔勝〕
捕:筒井

本塁打:最上(シ)
三塁打:なし
二塁打:住吉(ハ)

 1 (遊)矢野【32】
 2 (中)土屋【13】
 3 (一)高松【49】
 4 (捕)筒井【18】
 5 (投)住吉【51】
 6 (左)松尾【17】
 7 (三)横井【 6 】
 8 (指)藤本【 5 】
 9 (右)山口【31】
10(二)綿貫【14】

 (見学)兵藤【23】

☆Gリーグ表彰☆
最優秀=住吉選手(南海ハーツ)
 優秀=筒井選手(南海ハーツ)
 優秀=最上選手(TEAMシゲル)

★ハーツ表彰★
殊勲賞=住吉(先制二塁打に、投げても2回以降は外野まで打たせず完投)
敢闘賞=筒井(3回に反撃の適時打)
技能賞=山口(ファウルで粘って勝ち越しの押し出し四球選ぶ)
技能賞=藤本(暴投逃さず進塁し反撃の1点につなげる。同点押し出し打点も)
技能賞=綿貫(好守に阻まれるが実質適時打の打点)
守備賞=矢野(4度の守備機会で安定感抜群)
山山賞=なし

試合動画

 ハーツにとっての今季Gリーグ最終戦。今季は3勝4敗とすでに優勝の可能性はなくなっているが、来季につなげるためにも勝率5割には乗せたいところ。TEAMシゲルは勝てば優勝の可能性が残るという条件での戦いとなった。

 この日のハーツは、主砲・小西が欠場となったが、久しぶりに参加の松尾を含めた10選手に加え、先週に続いて兵藤が参加、試合前には軽くキャッチボールを行うなど、元気な姿を見せてくれた。

 試合は、1回表、敵失で出た土屋〔左〕が最上捕手の強肩をかいくぐって二盗を決めるなど、二死一、二塁と好機を作ると、住吉〔右〕がレフトに二塁打を放ってハーツが先制。

 しかし、ハーツ先発の住吉〔左〕は、初回は厳しいストライクゾーンもあって制球がまとまらず、最も警戒すべき打者の最上選手の前に2四球で走者をためる苦しい展開。一死一、二塁で迎えた最上選手はセンターへ鋭い当たり〔右〕。土屋が落下点に入ったかと思われたが、この時刻は秋の西日がセンターラインにちょうど重なってしまう悪条件。いつもは好守の土屋も捕球できず、ボールがそれる間に逆転3ランとなってしまう。シゲルはこの回、さらに1点を加えて1対4となった。

 リードを許したハーツだが、間をおかず反撃に移る。2回、一死から藤本が四球で出ると、内野ゴロの間に二進、打者・綿貫のとき、暴投の機を逃さず三塁を陥れる。ここで綿貫〔左〕はショートへ鋭いゴロ。相手の好守に阻まれたが、この間に藤本〔右〕がかえって2点差。

 さらに3回、ハーツは先頭の土屋が四球で出て二盗、高松も四球でつないで無死一、二塁。ここでこの日四番に入った筒井〔左〕が中前に適時打し1点差。続く住吉も四球で無死満塁と好機が続く。後続が2人倒れて二死となるが、続く藤本〔中〕はカウント0-2から冷静にボールを選んで同点の押し出し。なお満塁で打席には山口。山口〔右〕はフルカウントからファウル3球粘って押し出し四球をもぎ取り勝ち越し。さらに綿貫、矢野、土屋も押し出しの四死球を選んでこの回ハーツは一気に6点を挙げた。

 住吉は2回以降は立ち直り、変化球をうまく使って相手打線に一本も外野まで飛ばすことを許さず。しかし4回裏、3四球に失策も絡んで押し出しで3点差、なお満塁で四番の最上選手を迎える大ピンチとなった。
 しかしここで、バッテリーの配球が1回とは違う結末を導き出す。カウント1-2からの4球目、フロントドアの変化球で見逃し三振。この場面でのフロントドアはコントロールが狂えば長打もあるだけに冒険だが、相手の予想を完全に裏切ったことでピンチ脱出の切り札となった。(無論、四番の前に走者をためないことがまず大事だが)、ピンチでの思い切った配球が好結果を生んだと言える。

 ハーツは8対5で逆転勝ち。この日はヒットは2本のみであり、相手投手の制球の乱れに乗じての逆転劇ではあったが、先制を許してもしっかり守って丁寧に点差を詰めておけば、こういう展開が手にできることもある、ということが証明されたゲームではあった。ハーツは勝率5割で今季のGリーグは全日程を終了。来季はあと1つ、2つと星を伸ばして優勝争いに絡んだ終盤戦を迎えられるようにしたいものだ。

文責【5】

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