週刊ハーツ

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2020.09.19

09月19日 YBC-67戦 8-9

2020年9月19日(土)12:00~14:00
外濠公園総合グラウンド(ビジター)
フリーマッチ
【YBC-67 vs 南海ハーツ】

H 321 02(6)  8(14)
Y 414 00       9

投:高松〔負〕-住吉
捕:綿貫-筒井

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:筒井2、高松

 1 (遊)今泉【63】
 2 (捕)綿貫【14】
 3 (投)高松【49】
 4 (一)筒井【18】
 5 (左)住吉【51】
 6 (三)横井【 6 】
 7 (二)矢野【32】
 8 (中)宮本【19】
※守備を1名、YBC-67さんにお借りしました。ありがとうございます。

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=筒井(ポテンは一つもなし、すべて会心の3安打!)
技能賞=横井(打撃好調で2安打。ついに復活か!?…すでに何度も言われてる?)
守備賞=横井(サードで安定的な守備。本人も自信に)
山山賞=なし

動画はコチラ

 いつも対戦だけでなく、有志の練習にも誘ってくださるYBC-67さんとの試合。
 この週は人数集め、天候など、いろいろ不安な要素があったが、YBCさんのご協力もあり、無事に開催できた。
 試合は初回から点の取り合いで、どちらに勝利の女神が微笑んでもおかしくなかったが、ランナーを溜めたところで鋭いスイングからのタイムリーを重ねたYBC-67が紙一重の1点差で勝ちを収めた。YBCは南海ハーツ戦、初勝利。試合後の美酒で、宴も遅くまで続いたのではないだろうか。

 ジャンケン王子・綿貫がブルドラ戦に続き、先攻を勝ち取ると、ハーツは初回無死満塁で、4番筒井〔左〕がいきなりセンターへ2点タイムリー! 6番横井〔右〕もセンターへのライナーヒットで1点追加。3点を先制する。

 ハーツの先発は高松〔中〕。自信のある制球力で試合もコントロールしたいところだが、この日は普段に比べて調子がよくなく、四死球のランナーをタイムリーで返される苦しい展開。1回裏に4点を挙げられ、序盤から試合は荒れ模様。

 しかしハーツも負けていない。2回表、代わった若手の速球派サウスポーから、2番綿貫〔左〕が二塁手グラブの右横を絶妙に抜いていくヒットで、二塁ランナー今泉を迎え入れると、またしても筒井が左中間に大きな当たりのタイムリー二塁打〔右〕。泥臭くも真っ直ぐなプレーを信条とする筒井だが、この日の打球はまさに華やか。スラッガーとして誰もが憧れる打球を連発する。

 5-4と再びリードを奪ったハーツだったが、2回裏のYBCはノーヒットでしぶとく同点に追いつく。振り出しに戻った3回表、ハーツもノーヒットながら、7番矢野が四球から2盗塁で三塁に達すると、1番今泉〔左〕のセカンドゴロで生還。再度6-5とリードする。
 ここで打ち負けないのがYBCの強さ。3回裏、先頭から5番、6番が連続でライトにヒットを放つと、タイムリーと押し出しで7-6と再逆転。監督の高松は住吉〔中〕の救援を選択。押せ押せムードのYBCは、2番佐藤選手〔右〕がきれいなレフトへのヒットで2点を追加。9-6と主導権を握る。

 ここからは両投手が落ち着いたピッチングで、4回は初めて両チームとも無得点。
 そして5回表、またもや矢野が足を活かす。四球で出塁し二進後、牽制エラーの間に一気にホームへ〔左〕。今泉も積極的な走塁。なんと5回にも2つの盗塁を決め、計5盗塁。いずれも得点に絡み、各選手が自分の持ち味を発揮した。そしてここまで我慢の打席を続けてきた3番高松〔右〕が、しぶとく三塁への内野安打で打点を挙げ、8-9の1点差に。粘りの大切さを体現した。

 住吉は5回裏も無失点で、逆転へ望みをつなぐ。
 6回表、ハーツ打線が諦めない打撃を披露する。四球と野選で満塁とすると、8番宮本〔左〕がきっちり見極め、押し出し四球で同点。今泉の一塁ゴロもホームでの野選となり、住吉が生還し10-9と逆転。さらに1点追加すると、ここで不動の3、4番が意地を見せる。高松〔中〕がレフトへの2点タイムリー二塁打。時間のためラストバッターを宣告された筒井〔右〕は1球で仕留め、猛打賞となるセンターフェンス直撃のタイムリー二塁打。試合終盤で見せたクリーンアップの集中力は、自チームながら見事だった。
 この瞬間に14-9までリードを広げるが、6回表の得点はカウントされないため、記録上はYBC-67が9-8で南海ハーツに勝利。点を取り合いながらも接戦という、草野球の醍醐味に満ちた試合と言えよう。

 乱打戦とはなったものの、守備陣は随所で良いプレーを見せた。
 セカンドの矢野が後方への高いフライを諦めずにあと一歩まで追うなど、前後左右の動きに内野手らしい安定感がある。ショートの今泉には初回から強い打球が襲ったが、常に足を動かし、広い守備範囲でゴロもフライも処理をする。バックアップへの意識も素晴らしい。センターの宮本は2回のピンチに確実にフライを捕球し、YBCの反撃を止める。捕手を二人体制で務める綿貫と筒井は蒸し暑いなか、ショートバウンドを体で受け止め、巧みなハンドリングでなかなか後ろに逸らさない。
 そして、この日はとにかくサードへ打球が飛んだ。横井は数試合前の反省を胸に、前への打球に積極的に挑み、アウトを重ねていく。3回にはYBCの3番萩原選手が三塁線に放った二塁打コースの強烈な打球に飛びつき、グラブで叩き落とすと、一塁送球も間に合い、ピンチを切り抜ける。前週の日曜日にYBC-67の大島さんにお誘いいただき、住吉とともに同じ外濠公園での合同練習に参加したことが実ったようだ。そして投手住吉と、遊撃手今泉のアイコンタクトによる牽制タッチアウトのプレーも連係が際立った。
 点の取り合いのなかで、守備を堅実にこなしていく各選手の意識は、今後の試合に必ず役立っていくものと思う。秋にもグラウンド上で、多くの稔りを見つけていこう。

【文責・背番号6】

2020.09.05

09月05日 ブルードラゴンズ戦 10-5

2020年9月5日(土)14:00~16:00
世田谷公園野球場B面(ホーム)
フリーマッチ
【南海ハーツ vs ブルードラゴンズ】

H 710 100 1  10
B 000 032 0   5

投:住吉〔勝〕-今泉-松尾
捕:綿貫-筒井

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:小西、綿貫

 1 (中)久原【24】
 2 (一)松尾【17】
 3 (指)高松【49】
 4 (指)筒井【18】
 5 (左)小西【29】
 6 (遊)今泉【63】
 7 (三)横井【 6 】
 8 (投)住吉【51】
 9 (捕)綿貫【14】
10(右)兵藤【23】
11(二)矢野【32】
12(指)藤本【 5 】
13(指)山口【31】
14(指)宮本【19】
15(指)太田【16】

★ハーツ表彰★
殊勲賞=住吉(先発投手として4イニング無失点。右守備でも好プレーを連発し、チームを勝利に導く)
敢闘賞=久原(初回、1番打者として脚力を活かしたセーフティーバント&一塁へのヘッドスライディング。勝利への執念を体現し、チームを鼓舞)
敢闘賞=小西(初回、相手投手も脱帽の左中間を深々と破る二塁打を放ち、大量得点にはずみをつける)
敢闘賞=綿貫(得意のジャンケンで先攻をゲット! 警戒シフトの中でも得意の右打ちでマルチ安打)
技能賞=横井(監督のゲームマネジメントにきっちり対応。試合直前のグラウンド確保、試合では複数ポジションを堅実にこなし、チームに貢献)
技能賞=山口&藤本(揃って1安打。本家はコンビ解消も、ハーツのエンターティナーコンビはまだまだ健在か!?)
守備賞=矢野(内野手らしい軽快なステップで打球をさばく)
山山賞=なし

動画(前半)はコチラ
動画(後半)はコチラ

 当初の試合開始時刻にゲリラ豪雨予報が出たため、急遽、試合開始時刻を早めることになったが、両チームともに選手の確保が整い、14時10分のプレイボールで始まった。

 昨年の同カードでは苦杯をなめたハーツだったが、監督の期待通り、綿貫のジャンケン勝利で先攻をとると、1番打者久原の執念の内野安打をきっかけに、相手主戦に、初回だけで6安打を浴びせて大量7点を奪い、試合を有利に進め、住吉、今泉、松尾の投手リレーで逃げ切った。この試合は、開始時刻の繰り上げはじめ、15名の選手を使い分ける監督高松の打つ手がずべてに当たり、終盤、相手の反撃にあったが、気持ちのうえでは、完勝と言い切れるものだった。

 初回のハーツは、先頭の久原〔1左〕が内野安打で出塁、二盗、三盗を決め、続く松尾〔1中〕の中適時打であっさり先制。高松〔1右〕の内野安打でチャンスを広げると、筒井〔2左〕の内野ゴロ(記録は敵失)で1点を追加。この日5番に入った小西〔2中〕が左越え適時二塁打を放ち、さらに2人を迎え入れた。一死後、横井〔2右〕が内野安打で出塁、二三塁となっての住吉〔3左〕の一打は敵失を誘い走者2人が還り、6点目。さらに、じゃんけん勝利の大役を果たした綿貫〔3右〕が、得意のおっつけで中堅二塁打、さらに1点を加えた。

 2回は先頭藤本〔1左〕が右前打で出塁。二盗後、山口〔1右〕の振り逃げなどで、一死二三塁のチャンスをつくると、最高齢太田〔2左〕が遊撃を襲う適時打。4回には一死二塁で再び綿貫〔2右〕が右前適時打を放った。


 先発の住吉〔左〕は、ゆったりしたフォームから、直球、変化球ともに制球が安定、4イニングを被安打1、奪三振4、失点0に抑え込んだ。後を継いだ二番手、今泉〔右〕は代わり端、三連打を浴び3点を失ったが、[1-6-3]の併殺を完成させるなど、2イニングを投げ切った。

 そして最終7回を迎えて10対5、ハーツのリードは5点。マウンド上にはクローザーに指名された松尾〔左〕。しかし、簡単に終わらないところが、因縁のブルードラゴンズ(ブルドラ)戦なのか。
 先頭を四球で歩かせると、いきなりの一塁牽制は悪送球。しかしカバーに入った右翼手住吉は、二塁ベースカバーの遊撃小西に矢のような送球で、走者を二塁上で刺す〔右〕。続く打者の二塁打後、次打者が二塁後方に難しい飛球を打ち上げると、またしても住吉。ダッシュよく好捕し、ゲームセットまであと一人にこぎつけた。だが、この日の松尾はいっこうに安定しない。自ら死球、四球を与え、二死満塁のピンチを招いてしまう。

 ここで監督高松が動く。内野陣をマウンドに集め、松尾に檄を飛ばす〔中〕。この一言でスイッチが入った松尾はたちまち相手打者を追い込むと、最後は力ない内野飛球に打ち取り、試合終了。

 気になる監督高松の檄の内容だが、「初球ボールなら降ろす」だったそう。

 初回にあげた大量得点を、最後までハーツが守り切った一戦。試合全般を振り返れば、随所に好守が光ったハーツに対し、ブルドラは内野陣の乱れが主戦投手の足を引っ張るかたちになった。もし、当日朝の、試合開始時刻の変更が相手の守りに影響を与えたとすれば、この一戦を雨で流したくないというハーツの熱い思いがチームを勝利に導いたともいえよう。

【文責・背番号23】

2020.08.29

08月29日 秋葉原ベースボールクラブ戦 2-10

2020年8月29日(土)14:30~16:30
東台野球場B面(ホーム)
フリーマッチ
【南海ハーツ vs 秋葉原ベースボールクラブ】

H 000 20   2
A 242 2x  10

投:兵藤〔負〕-今泉
捕:筒井

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし

 1 (指)山口【31】
 2 (指)藤本【 5 】
 3 (左)住吉【51】
 4 (一)横井【 6 】
 5 (投)兵藤【23】
 6 (中) 森  【 0 】
 7 (遊)今泉【63】
 8 (右)綿貫【14】
 9 (三)高松【49】
10(捕)筒井【18】
11(二)滝村(体験参加)

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=なし
技能賞=なし
守備賞=筒井(1回の守りで見せてくれた2連続、キャッチャーフライを好捕。猛暑の中、フルマスクとガッツは健在)
守備賞=今泉(2回、出足鋭く前方のショートフライをキャッチ。緊急救援にもキッチリ対応)
山山賞=なし

動画はコチラ

 8月のラストゲームは「灼熱の東台」。ハーツは秋葉原ベースボールクラブと対戦。高松監督は、この先の公式戦なども見据え、いろいろと試す形に。先発のマウンドを託したのは9月26日に還暦試合開催が決まった兵藤。さらに投手、内野がメインの住吉をレフトで起用。打線も、ブルドラ吉田さん(この後9月5日に対戦)が90年代最高デュオから命名した山口〔左〕、藤本〔右〕コンビを一・二番に並べた(お二人とも歌唱力抜群らしい)。
 そんな名コンビの第1打席に熱視線が集まる初回だったが、相手先発左腕に話題の中心を奪われる結果に。伸びのある速球に加え、内外にキッチリ決める制球力の前に、三者連続三振を喫してしまった。

 そしてその裏、相手打線が先発の兵藤〔左〕を襲う。先頭打者に四球を与えた後に相手二番にレフト頭上を越える二塁打を浴び先制点を献上。続く三番の左打者にもライトオーバーの三塁打を打たれ2点を失う。それでも続く四番を三振に抑え、さらに五、六番は女房役・筒井の三塁方向〔中〕、一塁方向〔右〕への猛ダッシュも光り、連続キャッチャーフライに仕留める粘りを見せた。その後、兵藤は3安打4四球がからみ4失点で2回の途中に降板。厳しいコースもしっかり攻めてはいたが、ストライクを何球もファウルにされ、球数が重なったことも痛かった。

 兵藤の後、急遽マウンドに上がったのは今泉〔中〕。2回は2死満塁の窮地をしのぐ粘投。さらに3、4回の2イニングも投げ、センター頭上を越える本塁打や味方の失策もからみ4点を失った(自責1)が、テンポの良さは健在だった。

 この試合は計10失点。とはいえ、「あれ?思ったより点数を取られていない」と綿貫が発言してしまうほど、両投手は走者をためながらも踏ん張りを見せてくれた。

 一方、攻撃は2回表に兵藤、今泉、綿貫が四球を選んだこともあり、2死満塁とチャンスを作るも無得点。4回には四球で出塁し、三塁まで進んだ藤本〔左〕と住吉〔右〕がそれぞれ敵失でホームインし2得点を奪ったが、タイムリーは出ず。

 打撃復調の兆しを見せている四番・横井〔左〕の鋭い打球もレフトのスライディングキャッチに阻まれ、さらに筒井〔中〕のライナー性の当たりはショート正面という不運。最後は5回、住吉〔右〕が角度のよい打球を放つもセンターフライ。

 終わってみれば左右両投手の継投の前に、なんと「ノーヒット」。
 晴天なのにハーツは「打てん」という悲しい結末が待っていた。

 この日は暑さに加え、対面のグラウンドでも試合が行われ、外野手同士が重なるなど、集中しづらい状況。だれてしまう要素はたくさんあったが、前述の筒井のダッシュやセカンドの滝村、ライトの綿貫とファーストへのベースカバーを怠ることはなかった。

 また、今回のように守備の時間が長くなってしまった時こそ、声のかけあいの必要性を再認識。苦境に立つ投手、失策した味方への励ましはもちろん、ポジショニングの確認、どういう打球が飛んできそうかなど「準備の声」も集中力を切らさないためにも大切だ。今回でいえばレフトの住吉がセンターの森に「太陽でまぶしいから、(打球の位置が)前か後ろの指示を頼む」と一声かける場面も。打球が見えにくい状況下でも最善のプレーをしようとする住吉の意識に加え、レフト方向がまぶしいと情報を共有することで森のカバーリングの意識も上がることにつながった。

 Gリーグ公式戦はこういった、ポジショニングの指示や声かけが、できている時ほど勝利へと近づいている印象だ。苦しい場面でもハーツらしく、チーム全員で楽しく試合をするためにも、起こりうる事態を想定した声のかけあいを、フリーマッチから大切にしていきたいところだ。

【文責・背番号0】

2020.08.22

08月22日 中野マシンガンズ戦 14-16

2020年8月22日(土)14:30~16:30
東台野球場B面(ホーム)
Gリーグ第4戦
【南海ハーツ vs 中野マシンガンズ】(1回戦)

M 4 11 1 (4)   16 (20)
H 4   1 9 (x)   14

投:住吉〔負〕-今泉-高松
捕:綿貫

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:今泉

 1 (中)久原【24】
 2 (遊)今泉【63】
 3 (指)高松【49】
 4 (右)筒井【18】
 5 (捕)綿貫【14】
 6 (投)住吉【51】
 7 (三)横井【 6 】
 8 (左)兵藤【23】
 9 (一)藤本【 5 】
10(二)山口【31】

☆Gリーグ表彰☆
最優秀=後藤選手(中野マシンガンズ)
 優秀=石井選手(中野マシンガンズ)
 優秀=横井選手(南海ハーツ)

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=横井(左右に2本のクリーンヒット。遂に復活か!?)
技能賞=今泉(緊急登板にもかかわらず、しっかりゲームを作る。打でも反撃開始の適時二塁打)
技能賞=久原(全打席出塁に4盗塁で、リードオフマンの役割を果たす。守備の安定感はチームの誇り)
技能賞=綿貫(フルマスクに、久しぶりのヒット。右打ちの技術は健在)
守備賞=なし
山山賞=なし

動画はコチラ

 真新しいマリンブルーのユニフォームに身を包んだ中野マシンガンズさんとのGリーグ第4戦。

 マシンガンズは1回表、一死満塁から5番後藤選手〔1左〕がライトへいきなり満塁ホームランで4点を先制する。その裏、ハーツは先頭の久原が四球で出塁し、二盗、三盗を決めると、2番今泉〔1右〕がライトへの二塁打ですぐに1点を返す。エラー絡みでさらに2点を追加後、4番筒井〔2左〕もしぶとく右前打。その後、一死一二塁とし、二塁ランナーが綿貫が三盗を試みた球で、7番横井〔2右〕が躊躇せずバットを振り抜くと、打球はセンター右へのライナーヒットとなり、4-4の同点に。初回から互いに点を取り合う、派手なスタートとなった。


 振り出しに戻り、2回から仕切り直しの投球をしたかった、ハーツ先発の住吉〔左〕だったが、この日のマシンガンズ打線は、繋がる、つながる。3番石井選手〔中〕のレフト線への技あり三塁打、またしても後藤選手の右フェン直三塁打〔右〕などで、大量11得点。特に左打者の鋭いスイングが印象的で、マシンガンを超えてチーム全体でバズーカ砲になったかのようだった。

 序盤で勝負が決まってしまったかと思われたが、住吉を継いだ今泉〔中〕の踏ん張りが、ハーツ打線に力を与える。

 ハーツは2回裏に無安打で1点を返すと、5-16で迎えた3回にはこちらもビッグイニングで反撃へ。エラーや四球で溜めたランナーを、筒井〔左〕が“四番の貫録”で返し、つづく5番綿貫〔中〕も同じく右へのチーム打撃でつなぐ。そして横井〔右〕がレフトへ2点タイムリー。この回なんと9得点で14-16に。一方的な展開が、あっという間に2点差という、戦っている両チームが驚く流れで、接戦に。

 その後、試合は4回表まで進み、3人目の高松〔中〕相手にも攻撃の手を緩めないマシンガンズがさらに4点を追加。時間切れでこの回の得点はカウントされなかったものの、終始主導権を握った中野マシンガンズがパワーで南海ハーツを下した試合だった。

 結果としては打撃戦になったが、勝負の綾は1回表にあった。先発住吉が先頭打者をファーストフライに仕留め、2番打者の打球は三遊間のバウンドの大きな打球。ここでサード横井は自分が捕りにいくか一瞬迷い、ショートの今泉に任せてしまう。今泉は懸命なプレーで打球に追いつき〔中〕、無駄なく一塁送球するが、深い位置での捕球だったため、ほんの少しの差でセーフ。

 この場面が内野安打でなく、サードゴロで簡単に二死を取っていたら、住吉は三者凡退で初回を切り抜けた可能性もあり、滑り出しが良ければ、2回以降も強力マシンガンズ打線を抑える結果になったかもしれない。横井の消極的なプレーが、記録上には表れないミスとなり、試合の流れにも影響を及ぼしてしまった。この時のサード守備については、試合後に数名の選手から同じ指摘があった。「たとえ捕れなくても、サードは前にチャージしていかなきゃ」。チャレンジしてのミスと、チャレンジしなかったミスの差は大きい。チームの士気を上げる意味でも、積極的なプレーを選択すべきだった。

 野手は投手を助け、投手は野手を信頼する。投手の踏ん張りが、守備のリズムを作り、打線の奮起にもつながる。
 野球は持ちつ持たれつのスポーツ。小さな場面の積み重ねが、回を追うごとに大きな差となり、結果に表れる。
 大事なGリーグで学んだ教訓を、後半戦に活かしていきたい。

【文責・背番号6】

2020.08.15

08月15日 武蔵シリウス戦 10-7

2020年8月15日(土)15:00~17:00
世田谷公園野球場B面(ホーム)
フリーマッチ
【南海ハーツ vs 武蔵シリウス】

S 070 000x  7
H 270 10    10

投:松尾-高松〔勝〕-横井
捕:筒井

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:小西、福田、高松

 1 (遊)小西【29】
 2 (二)今泉【63】
 3 (指)高松【49】
 4 (捕)筒井【18】
 5 (左)福田【 9 】
 6 (投)松尾【17】
 7 (三)横井【 6 】
 8 (中)矢野【32】
 9 (一)藤本【 5 】
10(右)山口【31】→永山【36】
11(指)太田【16】

★ハーツ表彰★
殊勲賞=筒井(猛暑の中、フルマスク&マルチヒット)
敢闘賞=横井(技ありのライト前ヒット&最終回の救援登板)
技能賞=福田(久しぶりの参加で、さすがの長打力を発揮)
技能賞=山口(誰にもマネできないバットさばきで繰り出したレフト前ヒット)
技能賞=小西(左中間を抜ける圧巻の長打に、深いショート守備からの補殺)
守備賞=なし
山山賞=なし

動画はコチラ

 天気予報は最高気温37度。15時スタートとはいえ、人工芝の球場でもあり、グラウンドも結構な温度があったはずで、相手チームばかりでなく、熱中症の危険とも戦わなければならない中でのゲーム。こういうときにはまず人数が何よりの武器となるが、ハーツは12人の参加があり、選手を交代させながら戦える態勢を作っての戦いとなった。

 相手は初対戦の武蔵シリウス。今回は本来の投手が参加できなかったということで、さまざまな選手が入れ替わり立ち代わりの登板となった。このところ打線が今一つというハーツにとっては、初見の投手への対応力を見せて、調子を上げていくきっかけをつかめるかが問われるゲームとなった。

 ハーツは初回、2四球を足掛かりにチャンスをつかみ、四番・筒井〔中〕が高めに浮いたボールを逃さず右前に落とす適時打、幸先よく先制した。

 ところが、初回は無失点でスタートした先発の松尾〔左〕が、2回に入って制球を乱し、4つの押し出し四死球。急きょ高松〔右〕がマウンドに上がったが、相手の四番に満塁走者一掃の三塁打を浴びて、一挙7点のビッグイニングを作られ、逆転された。

 それでもその裏、ハーツ打線が目を覚ます。「やられたらやり返す」のビッグイニング返しだ。2四球で走者をためると、小西〔1左〕が豪快に左中間に運ぶ二塁打でまず2点、足を絡めて走者を進めると、敵失で1点、さらに筒井〔1右〕が左前適時打して1点差と迫ると、久びさに参加の福田〔2左〕がレフトへ強烈な適時二塁打を飛ばし同点。なお満塁とすると、横井〔2右〕がきれいな右打ちでライト前に勝ち越し打。さらに押し出し四球で1点を加えた。つなぐ人がつないで長打でかえす、画に描いたようなビッグイニングの作り方だった。


 これで主導権を握り返したハーツは、4回にも高松〔左〕のレフトオーバーの二塁打から好機を作り、押し出しで1点。得点にはならなかったが、5回には山口〔中〕、今泉〔右〕にもヒットが出るなど、計8安打を放った。

 ハーツ投手陣は、逆転後は高松が相手打線を淡々と打たせて取って無失点の好投、さすがに5回でスタミナが切れたが、最後は横井〔中〕がリリーフ、6回途中時間切れでハーツが逃げ切り。高松の頑張りもあり、今泉、小西の肩を休ませつつ1試合を賄うことに成功した。

 走塁では、暑さに浮かされたか(?)、満塁の場面で一塁走者が飛び出してしまうというボーンヘッドもあったが、この日素晴らしかったのは守備。ショート・小西〔左〕が三遊間の緩い当たりをランニングスローでさばく好プレーがあったほか、サードの横井〔中〕も動きよく4つの打球を処理するなど、集中力を欠きやすい状況の中、ノーエラーで守り切った。12人がそろったこともあり、投手とベテランメンバーをベンチで休ませつつ、かつ、どのポジションにも大きな穴を出さない細かい用兵が「エラー0、熱中症0」の成果を生んだと言えよう。若手の矢野〔右〕がほとんどの場面でサードのランナーコーチに立ってくれたのも、熱中症0に貢献した。

 そんな中、おそらく最も負担のかかったのはバッテリーだったろうが、筒井〔中〕が持ち前の根性で?フルマスク。お疲れ様でした。

 いい形で酷暑のゲームを乗り切ったハーツ。あとはその成果を来週のGリーグにしっかりつなげることだろう。

【文責・背番号5】

2020.08.08

08月08日 あしたば戦 2-8

2020年8月8日(土)15:00~17:00
世田谷公園野球場A面(ホーム)
Gリーグ第3戦
【南海ハーツ vs あしたば】(1回戦)

A 100 223|0    8
H 010 001|0x  2

投:住吉〔負〕-高松
捕:綿貫

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:住吉

 1 (中) 森  【 0 】
 2 (捕)綿貫【14】
 3 (三)高松【49】
 4 (一)筒井【18】
 5 (投)住吉【51】
 6 (左)矢野【32】
 7 (三)横井【 6 】
 8 (二)兵藤【23】
 9 (右)山口【31】

☆Gリーグ表彰☆
最優秀=長堂選手(あしたば)
 優秀=福本選手(あしたば)
 優秀=森選手(南海ハーツ)

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=森(チーム初安打に、再三の飛球を好捕&前の打球を諦めずに突っ込みチームに勇気を与えた)
技能賞=なし
守備賞=森(外野の要として、多くの飛球を好捕)
守備賞=綿貫(自作自演の?キャッチャーフライ好捕)
守備賞=横井(センター前に抜けそうな打球をナイスポジショニングで好捕)
山山賞=なし

動画はコチラ

 南海ハーツは2勝0敗、あしたばは3勝1敗で迎えたGリーグ第3戦。首位攻防となるゲームだったが、試合は先制から効果的に加点したあしたばが、将棋で言えば先手からの優勢勝ち、相撲で譬えればがっぷり四つからじわりじわりの寄り切り勝ちといった結果になった。

 試合開始時には空に雲も浮かび、プレーしやすくも感じられた世田谷公園だが、暑さは時間とともに増し、選手の体力を奪い、真夏の戦いへと進んでゆく。

 ハーツの先発は住吉〔左〕。1回表、あしたばの先頭打者・福本選手〔中〕がレフト線に落ちるヒットで出塁すると、盗塁で二死二塁のチャンスを作る。ここで4番三好選手〔右〕が放った打球は、センターの前へのフライ。森は猛ダッシュで落下点へ。グラブの先がボールに触れるも惜しくもキャッチはできず、二塁ランナーが生還。あしたばが1点を先制する。

 1回裏、ハーツのトップバッターとして打席に入った森〔左〕は、あしたば先発・長堂投手〔中〕の速球を巧みなバットコントロールで流し打ちして、ライト前ヒットで出塁。4番筒井〔右〕もきれいなセンター前で、その後二死二三塁までチャンスを広げるが、惜しくも得点ならず。

 2回裏、ハーツは完成した32番のユニフォームで初試合となった新入団の矢野〔左〕がきっちりボールを見て四球で出塁。ワイルドピッチで二進後、7番横井〔中〕の打球はライトの前へ落ちるラッキーな安打で、無死一三塁。ここで横井が二盗を試みると、キャッチャーの送球がセンターへ抜け、この間に矢野がホームインし〔右〕、1-1の同点に。

 住吉は2回、3回を無失点に抑え、がっぷり四つの展開に。試合が動いたのは4回表。1番福本選手がレフト越えの三塁打〔左〕でチャンスメイク。一死から3番安藤選手〔中〕が放った打球は三塁前へ。ホームへ送球され、微妙なタイミングとなったが、わずかに走者の足が早くセーフ〔右〕で勝ち越し。その後1点を追加したあしたばが、3-1とゲームの主導権を握る。

 あしたばは5回表にも、先頭の熊谷選手〔左〕のライト前ヒットを起点に2点を追加し、優位な展開に。力投の住吉投手だったが、勝負所での与四死球が惜しまれた。ハーツは6回から高松投手〔中〕にスイッチ。テンポよく二死を取るが、ここからあしたば打線がつながり7番佐藤選手〔右〕まで4連打。さらに3点を追加し8-1となり、リードを大きく広げる。

 反撃したいハーツ打線は6回裏に奮起する。先頭の3番高松〔左〕がレフト前へクリーンヒット! 続く筒井もしっかり捉えるが、センターの好捕で一死に。ここで5番住吉が左中間に、この日ハーツ初の長打となる二塁打を放ち〔中〕、一死二三塁。見せ場で打席に入ったのは6番矢野。結果はサードゴロとなったが、この間に三塁ランナー高松がホームインし、矢野はハーツ入団後初打点を記録〔右〕。

 しかしハーツの反撃もここまで。試合は7回裏二死まで進んだが時間切れとなり、Gリーグとしてのスコアは6回表裏までがカウントされ、あしたばが8-2で南海ハーツに勝利。Gリーグの成績を4勝1敗に伸ばし、首位で一歩抜け出したかたちだ。長堂投手の勝負所での奪三振と完投が光った。

 長打力の差で試合に敗れたハーツだったが、守備ではセンター森と、キャッチャー綿貫の動きが良かった。森は6回のピンチに右中間の打球をもぎ取り、イニングを終わらせる。2回、5回〔左〕にもセンターフライを堅実に捕球し、この日の外野の要となる守備を見せた。4回には綿貫がキャッチャー前の難しいフライを飛び込んで捕球し〔右〕、ベンチを沸かせた。

 この日は、あしたばとハーツ双方の選手と交流のある女性陣が応援に駆けつけてくれて、差し入れまでいただき、ベンチにはひまわりの花が何輪も咲いたようだった。スーツや私服でなく、ユニフォームで野球をしている姿を見るのは初めてだったようで、夏の思い出のワンシーンとなったなら、こんなに嬉しいことはない。

 ハーツのGリーグ成績は、2勝1敗となったが、まだまだ折り返し前。これから勝ち進んでいくことで、優勝争いに加わっていきたい。8月22日のGリーグ第4戦(中野マシンガンズ戦)に向けて、ここ最近湿りがちな打線の調子を上げ、守備の良い流れは継続しつつ、夏の連戦を乗り切ろう。

【文責・背番号6】

2020.08.01

08月01日 新宿ブンブン戦 5-4

2020年8月1日(土)16:30~18:30
東台野球場A面(ビジター)
Gリーグ第2戦
【新宿ブンブン vs 南海ハーツ】(2回戦)

H 021 02(1x)  5(6)
B 001 03        4

*Gリーグ記録は5回終了まで

投:住吉〔勝〕-高松-松尾〔S〕
捕:筒井

本塁打:なし
三塁打:松尾
二塁打:なし

 1 (中)矢野【32】
 2 (右)綿貫【16】
 3 (一)高松【49】
 4 (捕)筒井【18】
 5 (遊)松尾【17】
 6 (投)住吉【51】
 7 (三)横井【 6 】
 8 (左)兵藤【23】
 9 (二)太田【16】→永山【36】
10(指)今泉【63】

☆Gリーグ表彰☆
最優秀=松尾選手(南海ハーツ)
 優秀=住吉選手(南海ハーツ)
 優秀=森田選手(新宿ブンブン)

★ハーツ三賞★
殊勲賞=住吉(4イニングスを被安打1、奪三振6、失点1。勝利投手に)
敢闘賞=松尾(先制のきっかけをつくる三塁打含む猛打賞)
技能賞=太田(1安打、1盗塁、勝利打点)
技能賞=筒井(4番の貫録、ダメ押し適時打)

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 前回に続くGリーグ第2戦。相手も同じく新宿ブンブンだったが、序盤から相手投手の制球の乱れに乗じた足攻めで効果的に得点、Gリーグ記録上の最終回にはヒヤリとする場面もあったが、先発住吉の1失点の好投が光り、Gリーグ戦連勝のスタートを切った。

 ハーツの2回は、先頭の松尾〔左〕が右頭上を超える三塁打を放つ。住吉、横井が四球を選び、一死満塁から、今季ここまで全出塁の太田〔中〕が押し出しの四球を選び、先制。ぎっくり腰で痛々しい今泉〔右〕の内野ゴロの間に横井が還って2点目をあげた。

 続く3回は四球出塁後二盗を決めた高松が、筒井の内野ゴロ処理を相手がもたつく間(記録は失策)に一気に本塁に駆け込んだ〔左〕。さらに5回、失策出塁の綿貫が二盗、三盗を鮮やかに決めると、筒井〔右〕が中前適時打。相手守備の乱れもあって、二塁走者高松も本塁に還ってきた。

 ハーツ先発の住吉〔中〕は、4イニングを1安打、6奪三振、1失点に抑え込み、3対1のリードを保って三塁の守備に就いた。

 5回表を終えて、ハーツ5対1と4点のリード。この回からマウンドに立ったのは高松〔左〕。先頭打者に安打で出塁を許すと、味方の守備の乱れと四球で無死満塁のピンチを招く。続く2人を投ゴロで連続本塁封殺といつもの粘りをみせたが、さしもの高松も、ここから死球、四球、死球の3連続押し出しで、5対4の1点差に詰め寄られてしまう。なおも満塁、相手は三番打者。このピンチをバッサリ断ち切ったのが救援松尾〔右〕だった。

 Gリーグ規定で、5イニングまでの記録となったが、6回ハーツの攻撃では今季入団の矢野〔中〕がスピード感あふれる走塁を見せた。四球出塁後、すかさず二盗を決める。続く内野ゴロで三進すると、相手投手の投球の乱れを逃さず、判断よく本塁を陥れた(記録上は暴投)。猛暑のなかでの一戦、しかも最終イニングでの、この迷いのない走塁には敬意を表したい。

 明るい話題が多いこのゲームだったが、一点、心配な点もある。チーム最年長、今季は打率10割、出塁率10割、守備率10割と絶好調の太田が、今季初盗塁を決めた際、足を痛めてしまったことだ。その場でベンチに下がり、試合後の反省会にも元気な顔を見せていただけに、大事には至らなそうだが、ささいなケガでも、ベテラン選手の場合には選手生命を断たれかねない。平均年齢の高いチームとしては、いくら注意してもしすぎることはない。

【文責・背番号23】

2020.07.11

07月11日 新宿ブンブン戦 7-0

2020年7月11日(土)15:00~17:00
上井草スポーツセンター野球場D面(ホーム)
Gリーグ第1戦
【南海ハーツ vs 新宿ブンブン】(1回戦)

B 000 000  0
H 302 011  7

投:住吉〔勝〕-今泉
捕:綿貫

本塁打:なし
三塁打:今泉
二塁打:松尾、住吉

 1 (中)久原【24】
 2 (遊)今泉【63】
 3 (指)高松【49】
 4 (指)筒井【18】
 5 (捕)綿貫【14】
 6 (一)松尾【17】
 7 (三)横井【 6 】
 8 (投)住吉【51】
 9 (二)兵藤【23】
10(左) 森  【 0 】
11(右)矢野【32】
12(指)宮本【19】

☆Gリーグ表彰☆
最優秀=今泉選手(南海ハーツ)
 優秀=住吉選手(南海ハーツ)
 優秀=関選手(新宿ブンブン)

★ハーツ表彰★
殊勲賞=住吉(4回6K無失点の快投。打っても6回に適時二塁打)
敢闘賞=今泉(右翼頭上を越える三塁打。好走塁&好救援とフル回転)
技能賞=横井(1回裏、センター前に鮮やか2点適時打)
技能賞=久原(勝負強いぜ!3打席目の中前打に怖いもの知らずの4盗塁)
守備賞=なし
山山賞=なし

動画はコチラ

「これが、ハーツなのか?」
 待ちわびたGリーグ初戦は新宿ブンブンを相手に7対0と快勝。住吉、今泉の継投策がはまり完封リレー。打っても四球などで得た好機を生かし7得点。6月20、27日と2試合連続となる二ケタ失点で完敗していた姿はそこにはなかった。
 ナインの公式戦に懸ける意気込みは試合前から髄所に感じられた。
「保瀬って誰や?」
 試合開始約4時間前、高松監督から届いたオーダーを伝えるメールに謎の人名が。六番の打順に目を向けると「保瀬」という名の「謎の助っ人」が。試合が崩れたら登板も予定。この大事な公式戦で、そこまで頼る保瀬さんとは――。
 その正体は長年、ハーツを攻守走投で支える背番号17・松尾だった。松尾が来てくれたー。指揮官のサプライズに笑顔あふれるハーツナイン。その松尾に加え、ベテラン・宮本、スコアラー兼緊急事態に備える永山も久々の参戦。久原も素敵な方を同伴させるなど、それぞれが熱い思いを秘めて試合は始まった。

 まず、試合を作ったのは先発・住吉〔左〕だった。前回の恵比寿アタック戦同様、力まない投球を見せてくれた。この日はスライダーがさえた。リードする綿貫〔右〕も制球がよいと見ると変化球中心の攻めを徹底。住吉の速いストレートを想定していたであろうブンブン打線の裏をかき4回6奪三振。右打者がひっかけた三ゴロ5つに加え、打たれた2安打も右打者のセンター、ライト方向。いつもレフトを襲う弾丸性の打球はゼロという、相手の持ち味である強振を許さぬ快投劇を披露した。

 攻撃は初回から全開。失策で出塁した二番・今泉が二盗、三盗を決めると三番・高松の遊撃への当たりで先制のホームイン〔左〕。さらに2死満塁とすると七番・横井の中前安打〔中〕で三走・高松に続き、筒井も二塁からスタート良く本塁へ生還〔右〕。幸先よく3点を先制した。

 さらに3回裏、久原が四球を選ぶとすかさず二盗、三盗成功〔左〕。続く二番・今泉〔中〕の弾丸ライナーは右翼の頭上を越え適時三塁打。さらに四番・筒井〔右〕の遊ゴロの間に今泉が生還。2点を追加した。

 5回は中前打で出た久原〔左〕がこれまた二盗、三盗。さらに相手の暴投でホームイン〔右〕する「独壇場」。

 6回は松尾〔左〕、住吉〔右〕が二塁打を放ち1点ずつ挙げるなど着実に加点した。

 守っては前述のように三ゴロが多く飛んできたが、横井〔左〕、高松〔右〕がしっかり対応。特に4つの三ゴロをさばいた高松は久々の三塁守備で送球がすべて右に逸れてしまったが、これを一塁手・筒井がしっかりカバー。二人の「共同作業」でアウトをつかみとってみせた。

 そして5回から二番手で登板した今泉〔中〕も6回は2球で2アウトを取るなどテンポの良い投球を披露。2イニングを完璧に抑え、大魔神と称された高松、好左腕・松尾、60歳の豪腕・兵藤も温存させる快投だった。

 無安打に終わったものの、矢野〔左〕は2回裏、インコースを巧みにさばき左翼へ長打性の大飛球。惜しくもファールとなったがベンチ、相手もうならせた。そして森〔右〕は一生懸命にプレーするも打球は前に飛ばず。ただ最終打者となった6回裏、捕邪飛となったことで7対0での試合成立に「貢献」。安打となっていたら6回の得点はカウントされていないだけに、今後の得失点差、順位争いに好影響が出ることを期待したい。

 大敗続きのフリーマッチの不安を払しょくしてのGリーグ初戦快勝。公式戦となると人が変わったようになるハーツらしさも出た。このような完璧な試合展開はなかなかできないことは承知だが、喜びは格別だけにこれからも目指していきたいところだ。

【文責・背番号0】

2020.06.27

06月27日 恵比寿アタック戦 3-10

2020年6月27日(土)13:00~15:00
荒川戸田橋緑地野球場2面(ビジター)
フリーマッチ
【恵比寿アタック vs 南海ハーツ】

H 010 020     3
A 100 351x  10

投:住吉〔負〕
捕:筒井

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし

 1 (三) 森  【 0 】
 2 (二)綿貫【14】
 3 (一)高松【49】
 4 (捕)筒井【18】
 5 (遊)小西【29】
 6 (投)住吉【51】
 7 (右)山口【31】
 8 (左)持田※
 9 (中)横井【 6 】
10(指)兵藤【23】
※は助っ人

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=住吉(久々の実戦登板で6回完投と奮闘。3回まで相手の強打線を1点に抑え、試合をつくった)
技能賞=横井(チーム唯一のヒット&打点)
守備賞=なし
山山賞=なし

動画はコチラ

 東京は板橋区の新高島平。埼玉県に近い荒川戸田橋緑地野球場2面でハーツは恵比寿アタックと対戦。Gリーグ開幕前の最後のフリーマッチとなる一戦は先発の住吉が試合をつくり、3回までは1対1の接戦。4回以降は相手の強力打線が力を出し、失策も絡み、終わってみれば3対10と敗北。それでも緊張感ある試合展開だった。

 久々の実戦のマウンドに登った住吉〔左〕。この一戦は「投げてよし、守ってよし、走っても住よし」と言える活躍だった。
 力一辺倒ではなく、制球力重視の投球はリードする筒井〔右〕も絶賛。内外にコントロールもされ、1回は満塁の窮地を1失点にしのぎ2、3回も走者を背負うも無失点に切り抜ける粘り強さを発揮した。

 4回以降も失点を許すも集中力は切らさなかった住吉。3月21日のコマンドZ戦で珍プレー続出の雪辱を期していた森の空回りの三塁守備(この試合も2失策)にもひるまず強力打線を相手に4奪三振〔左〕。3つの投飛の処理〔中〕、そして三塁内野安打性の当たりも巧みなフィールディングで投ゴロに抑える〔右〕など高い守備力を見せてくれた。

 一方、打線は8四球、3死球を選んだものの、なかなかあと一本が出なかった。安打での得点シーンは2回表の攻撃のみ。前回の試合で腰を痛めていた横井〔左〕が2死一、二塁の場面できれいに左前打。足場がぬかるんだグラウンドも関係なしに住吉が二塁から激走しホームイン〔右〕しての得点だった。

 この時点で1対1。これで勢いづくと思われたが、チームの安打は横井の一本のみ。Gリーグを前に「お祭り打線」の本領発揮とはいかなかった。

 住吉の投球、11四死球奪取以外で収穫があるとすれば、前述の森以外は無失策というところか。遊撃の小西〔左〕はインフィールドフライ宣告の中での落球こそあったが、要領の良さは健在で、大事なところでは広い守備範囲を披露。そして高温多湿の中、ガッツあふれるキャッチングで筒井〔中〕は捕手でフル出場。助っ人の左翼・持田選手、センター・横井も豊富な運動量を発揮。特に横井は腰痛再発の不安を抱えながらも懸命なプレーを見せた。さらに右翼・山口〔右〕も足場の悪いグラウンド、打球が止まることも把握し、左打者の強い打球も対応した。

 Gリーグ初戦を前に自信をつけたいところだったがそうはならず。それでも危機感を持って公式戦初戦に臨めることはハーツにとっては好材料か。待ちわびたGリーグ初戦。相手は新宿ブンブンだ。前回の昨年12月14日の試合でいずれも2安打を放っている久原、綿貫、高松、兵藤を含む参加は12人の予定。手の内を知られている相手とはいえ、目標とする「優勝」へ好発進といきたいところだ。

【文責・背番号0】

2020.06.20

06月20日 Outlaws戦 5-12

2020年6月20日(土)13:00~15:00
舎人公園野球場1面(ビジター)
フリーマッチ
【Outlaws vs 南海ハーツ】

H 002 012   5
O 052 014  12

投:今泉〔負〕-滝村-高松
捕:綿貫

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし

 1 (投)今泉【63】
 2 (左)矢野【32】
 3 (三)高松【49】
 4 (捕)綿貫【14】
 5 (中)小西【29】
 6 (遊)住吉【51】
 7 (一)横井【 6 】
 8 (二)太田【16】
 9 (右)滝村※
10(指)筒井【18】

※は体験参加

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=太田(今年も最年長安打記録更新、隙のない走塁で2得点)
技能賞=なし
守備賞=小西(レフトの大飛球を後ろに下がって軽やかにキャッチ)
守備賞=太田(今季守備率10割の見事なセカンド守備)
守備賞=綿貫(バックスピンの捕手前打球に素早く反応し補殺)
守備賞=滝村(センターに抜けそうな当たりをマウンド右で好捕)
山山賞=なし

動画はコチラ

 前日までの雨でグラウンド状態が心配されたが、舎人公園野球場は水捌けがとてもよく、梅雨時の晴れ間を見せてくれた空の下、無事に試合を行うことができた。
 相手のOutlawsとは、2018年8月4日に東台野球場で対戦があり、それ以来の試合。男女混合チームのOutlawsさんは、礼儀正しく、爽やかで、実力もあり、終始楽しい野球の時間となった。

 この日の主役は、文句なしで太田稔、この人であろう。南海ハーツの最年長記録を毎年更新し続けるアイアンマンは、攻走守すべてにおいて“あっぱれ”な活躍。チーム内で一番身体が動いていたのではないだろうか。今回は太田のプレーを中心に試合を追ってゆこう。

 先攻ハーツの上位打線に立ちはだかったのは、投球術が光るOutlawsの先発投手〔左〕。力のあるストレートと切れ味鋭い変化球で的を絞らせない。なんとハーツは初回三者三振。2回も三者凡退で序盤は手も足も出ず。対するハーツの先発・今泉〔中〕もいつも通り抜群のコントロールで初回を三者凡退。投手戦を予想させる立ち上がりとなった。そして早速初回にセカンド太田〔右〕の守備機会が訪れる。右寄りのゴロに素早い脚の回転で追いつき、余裕を持った一塁送球。まったく無駄のない動きだった。

 試合が動いたのは2回裏。Outlaws4番打者〔左〕の左中間二塁打の後、5番〔中〕のセンター前ヒットで三本間に挟まれたランナーがホームイン。1点を先制すると、そこから打線がつながる。7番の女子選手〔右〕が巧みなバットコントロールでレフトへ流し打ちヒットを放つなど、計5得点。迫力のある攻撃だった。

 反撃したいハーツは3回表、一死から8番太田〔1左〕が四球で出塁すると、パスボールに反応よく二塁を陥れる〔1中〕。そして1番今泉〔1右〕のセカンドゴロで、二塁ランナー太田は送球の隙を見逃さず、なんと一気にホームへ。セーフのゼスチャーをしながら、忍者のようにホームイン〔2左〕。若手選手でもなかなかできない好走塁で、ハーツも1点を返す。
 続く2番矢野〔2中〕は、太田の紹介でハーツの野球に参加し始め、この日に入団宣言もしてくれた。背番号は【32】を希望し、大先輩太田【16】の2倍は活躍する(これは校正者・太田氏の分析です)という宣言とも受け取れる。フルカウントまでよく粘り四球を選ぶ、きっちりとした仕事ぶりで二死満塁。ここで迎えるはチームの主砲・3番高松〔2右〕。タイムリーとはいかなかったものの、こちらも貫録の押し出し四球。ハーツは2-5とし、接戦に持ち込めるかという展開に。

 3回裏からマウンドに登ったのは、体験参加後初登板となった滝村投手〔左〕。この回こそ、連続でヒットを浴び2点を失ったものの、タイミングの取りづらい投球フォームとボールの軌道で2イニングを無難に切り抜ける。自らの好フィールディング〔中〕もピンチを救った。捕手の綿貫〔右〕もハーフバウンドの小フライに的確に反応し、落ち着いて一塁送球。バッテリーの動きが機敏だった。

 この日の太田は本当に当たっていた。5回表、先頭打者として登場すると、デッドボールで出塁〔左〕。牽制エラーの間に、すかさず二進。出塁したかと思えば、すぐに自慢の足を活かす。ここで、午前中に仕事を終え10番打者として出場した筒井〔中〕が、いつもの豪快な引っ張り打球ではなく、ライトとファーストとセカンドのちょうど中間にポトリと落とす頭脳的なヒットでチャンスメイク。続く今泉のピッチャーゴロで投手は二塁へ送球。ゲッツーを防ぐ意味もあったか、三塁ランナー太田は止まらぬ脚で、これまた見事なスライディングを見せホームイン〔右〕。5回までのハーツの3得点のうち、2点は太田の判断力と足でもぎ取ったものだ。

 試合も終盤、5回からは高松監督〔左〕が登板し、最終6回までを投げ切る。守備に足を引っ張られる場面もあったが、動じることのない落ち着いた投球ぶりはこの日に限らず見事だ。Outlawsの打者で目立ったのは、背番号5の水上選手〔右〕。3打数3安打、2本の二塁打と、左打席でのシュアな打撃が印象に残った。

 本戦評を締めくくるのは、またも太田だ。6回表、ハーツは簡単に二死を取られたが、5番小西〔左〕がしっかり四球を選ぶ。6番住吉〔右〕もつなぎの打撃で内野安打。そして打席に向かうのは太田。かなりスピードのある投手から、コンパクトなスイングでジャストミート。この試合、ハーツのメンバーでただ一人、会心の当たりでのレフト前ヒットを放つ〔中〕。これで最年長安打記録を順当に更新。この先どこまでも伸ばしていく勢いだ。

 この日の太田は、3打席で1打数1安打、1四球、1死球。2020年シーズンで、打率10割、出塁率10割、守備率10割。おまけに好走塁も連発。草野球人として、遠き目標とすべき素晴らしい活躍に、心からの拍手を送ろう。

【文責・背番号6】

2020.06.06

06月06日 アメーバ戦 14-2

2020年6月6日(土)11:00~13:00
台東リバーサイドスポーツセンター野球場A面(ビジター)
フリーマッチ
【アメーバ vs 南海ハーツ】

A 002 000 0x 2
H 200 039     6

投:今泉-高松〔勝〕-兵藤
捕:綿貫

本塁打:なし
三塁打:横井
二塁打:筒井

 1 (投)今泉【63】
 2 (捕)綿貫【14】
 3 (三)高松【49】
 4 (右)筒井【18】
 5 (遊)住吉【51】
 6 (左)横井【 6 】
 7 (二)兵藤【23】
 8 (一)藤本【 5 】
 9 (中)滝村※

※は体験参加

★ハーツ表彰★
殊勲賞=住吉(先制2点適時打を含む3安打)
敢闘賞=今泉(先発で3回自責点0、試合を作る)
敢闘賞=綿貫(暑さの中、最後までマスクをかぶり、2安打も)
技能賞=横井(久しぶりに見た長打)
技能賞=兵藤(還暦を迎えて、なお進化していると思われる強烈なヒット)
守備賞=兵藤(レフトでの堅実な守備)
山山賞=なし

動画はコチラ

 緊急事態宣言の解除を受け、チームとしても約2カ月半ぶりの活動。仕事もテレワークになっていたりする状況の中とあって、入場時の検温や、円陣、試合前後の集合しての挨拶を省略する、ベンチでも極力密な状態を避けるなど、さまざまな注意を払いながらのゲームとなった。
 ステイホームが続き、プレー自体が何カ月かぶりというメンバーもある程度いたはずで、まずはケガを避けつつボールになじむ、同時にコロナウイルス感染防止対策下での行動様式になじむ、というところがテーマになった。

 ゲームのほうは、久びさのプレーという部分が守備で多く出てしまい、球際でバタつくようなプレーが次々と出てチーム計8失策。7イニング中4度も先頭打者を失策で出塁させるという、ピッチャーには酷な展開となったが、先発の今泉〔左〕が3回、高松〔中〕が3回、兵藤〔右〕が1回、それぞれエラーで足を引っ張られた後も気持ちを崩さず、冷静に投げてピンチを切り抜け、相手打線を2安打、2失点(もちろん自責点は0)と抑え込んだのが光った。今泉は3回1四球、高松は3回無四球と、失策の後に四球で走者を重ねてためることがなかったのが、少ない失点で切り抜けられる要因となった。

 一方、攻撃のほうは、1回に二死二、三塁から住吉〔左〕の2点適時打で先制したあと、前半は抑えられていたが、後半に入って爆発。同点に追いつかれた後の5回裏、無死二、三塁から内野ゴロの間に勝ち越すと、住吉の投横内野安打〔中〕で1点、さらに横井〔右〕が左越えに三塁打を放ってリードを奪った。

 6回には死球と滝村〔左〕の中前打でチャンスをつかみ、綿貫〔中〕がしぶとく右前適時打。野選で1点加えてなお満塁から筒井〔右〕がレフトへ2点二塁打を放ち四番の仕事。

 住吉の足で稼いだ適時内野安打〔左〕、横井の中犠飛〔中〕、その後も滝村のライトゴロ、今泉の適時内野安打〔右〕などが続き、打者14人を送り込んで9点を挙げ、勝負を決めた。

 打線のほうは、このほか兵藤〔左〕、藤本〔右〕にもクリーンヒットが出ており、全員安打こそあと1人で逃したが11安打と、さほどブランクを感じさせなかった。あとはより速いタイプの投手が出てきたときにこなせれば本調子、という形になるか。

 まずは快勝で再スタートを切ったハーツ。試合後の飲み会レビューができないのはちょっと寂しいが、まだしばらくは我慢。まずはプレーができるようになったことをかみしめつつ、次は守備での球際にも、感染予防の行動様式にも、もっとしっかり慣れていきたいところだ。

【文責・背番号5】

2020.03.21

03月21日 コマンドZ戦 6-3

2020年3月21日(土)13:00~15:00
調布市民西町野球場(ビジター)
フリーマッチ
【コマンドZ vs 南海ハーツ】

Z 001 001 1  3
H 100 104 x  6

投:今泉-高松〔勝〕-住吉
捕:綿貫-横井

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし

 1 (投)今泉【63】
 2 (右)福田【 9 】
 3 (中)久原【24】
 4 (捕)綿貫【14】
 5 (左) 森  【 0 】
 6 (一)高松【49】
 7 (三)横井【 6 】
 8 (遊)住吉【51】
 9 (二)兵藤【23】
10(指)矢野※
11(指)石井※
12(指)山口【31】

控え:永山【36】
※は体験参加

★ハーツ表彰★
殊勲賞=久原(黄金の輝き、勝ち越し2点二塁打!どうもありがとう)
敢闘賞=今泉(先発好投にマルチ安打。投手で1番、お見事)
技能賞=綿貫(四番の仕事で2安打3打点。3月7日に、時は戻さない)
守備賞=森(レフト線のフライをダイビングキャッチ)
山山賞=森(超ファインプレーからの2エラー。それも野球だ、悪くないだろう)

動画はコチラ

 駅からは少し歩くが、たどり着くと、そこには豊かな自然が広がる武蔵野の森公園。その一角に、調布市民西町野球場はある。少年野球場や、三鷹市大沢総合グラウンドの球場も隣接し、スポーツをするにはうってつけの場所だ。この地で数年ぶりに対戦できるのが、コマンドZさん。かつて南海ハーツと同じGリーグでしのぎを削っていた盟友だ。懐かしい面々との再会もまた草野球の醍醐味である。

 今週も、時を戻そう…。3月14日の試合は残念ながら雨天中止となってしまった。そのとき参加予定だったのが、矢野藤隆選手と石井怜選手。ハーツ創設メンバー太田稔の紹介で縁ができた、若手の二人である。仕切り直しで調布まで来てくれることになった。

 南海ハーツの先発は今泉投手〔中〕。実は彼自身も久しぶりの野球。1番ピッチャーでの起用は、高松監督の期待の表れでもある。コントロールの安定感はチーム一、丁寧な投球でいきなり2三振を奪い、無失点で上々の滑り出しだ。

 先制したのはハーツ。肩を温め始めたばかりの1番今泉が打席でも奮闘、いきなりライトへクリーンヒット〔中〕。進塁後に内野陣のエラーも絡み、あっという間にホームを踏む。

 続く2回表、ここから派手に、そして静かに“森真平劇場”は開幕していた。宮本、永山、福田、森、久原…と外野の名手がそろうハーツ。その中でも2016年入団の森の外野守備は、当時からチームメイトの厚い信頼を得ていた。
 まず彼の最大の長所は外野からの声出しだ。よく通る声で、一球ごとに内外野に呼び掛ける。特に投手はマウンド上でピンチには孤独な時がある。そんな場面で真平からの一声は大きな勇気を与えるのだ。ハーツではセンターからキャリアをスタートさせた森。ここ数年はさらに若手、久原の台頭もあり、レフトを守るケースが増えたが、守備の安定度は健在だ。
 そして見せ場がやってきた。コマンドZの7番打者が放った打球はレフト線への鋭い当たり〔中〕。これは二塁打コースか、と思った瞬間、森がドンピシャのタイミングでダイビングキャッチ! ビデオの画角切れで、残念ながらここにそのシーンを載せることはできないが、相手ベンチはがっくり、ハーツナインからは「ナイス、レフト!」の声が届く。この日は、ザ・シンペイデーになるはずだった…。

 野球は本当に怖いスポーツである。一瞬にして、流れは変わる。3回から守備隊形が変わった。名手・森はレフトからサードへ。ここには、高松監督の「内野も経験させよう」という意図がある。この回こそ守備機会はなかったが、真平がボールを呼んだのは4回だった。
 先頭バッターは平凡なサードゴロ、しっかりキャッチした森は一塁へワンバウンド送球〔中〕。草野球で、内野手のワンバン送球は決して悪くない。ファーストミットの届かない悪送球のリスクを避け、捕球しやすいワンバウンドなら合格点なのだ。しかしこの日は運が悪かった。ファーストベースの手前で送球がイレギュラー。打者走者を生かしてしまった。ここは一塁手の横井に非がないとも言い切れない。バウンドを合わせようと、後ろに下がったのが判断ミス。ミットを前に伸ばし、ショートバウンド捕球を試みていたら、アウトにできていただろう。

 野手は守備位置が変わったとき、ファーストタッチを無難に処理できるかどうかで気持ちが全然違う。森の心の声が伝染するかのように、ここから内野陣全体に緊張が加わり、ミスの連鎖が起こる。次打者のショートゴロでもランナーが生き、無死一三塁。野球の神様は意地悪だ。打球はまたしても真平の前に…。今度はボールが手につかない。焦るときはこういうもの。森は両手両足をグラウンドにつけてしまう〔中〕。

 無死満塁。真平の心臓のドキドキは痛いほどわかる。実はこの日の私も初回のサードゴロを送球エラーしている。願うのはこの回無失点。好投の今泉のためにも…。
 ここから森は頑張った。極限の緊張の中で、なんと今度もサードゴロ。今度こそ、素早く処理し、ホームへ送球
〔中〕。しかしその軌道が山なりすぎて、捕手の綿貫は前のめりになりながら拝み捕り。ベンチの願いも包み込むようにキャッチし、ホースアウトで一死満塁。
 その後、左打席に入った男の子(コマンドZの選手のお子さんだろうか)は鋭いスイングで打球を放つ。しかし飛んだところが不運で、投手前。ホーム、ファーストと転送され、まさかのダブルプレーに。

 ハーツにとっては奇跡的に、この回無失点。最後の最後で、野球の神様は森真平に優しかった。1イニングの守備だけで3枚も写真が載ったのは、森が初めてだろう。前例を破った、ある意味パイオニア的な目立ち方で、文句なしの山山賞獲得。長~いワンイニングだった。

ぺこぱの松陰寺さん風に言葉を選ぶなら、
「エラーは、初恋だ…
誰にでもあり、ほろ苦い」 by よこぱ

 時を戻そう。遡ること2週間、今年初の山山賞をこれまた受賞理由多数でゲットした綿貫敬三が、今日の4番。このあたりがハーツらしさ、高松監督の愛情だ。綿貫のすごさは、どんなミスもいっさい引きずらないところ。前回を反省し、なんとしても打たなくちゃ…ではなく、俺の“四番”も悪くないだろう。そして本当に打ってしまう。
 ファウルで粘り、俊足を活かし出塁した久原〔左〕が盗塁でチャンスを広げると、綿貫〔中〕は得意の右打ちで軽々と打点をあげる。しかも貴重な勝ち越し打。文句なしの四番の働きである。プレッシャーとは無縁の男。前回の週刊ハーツで、森が称賛した綿貫のメンタルの強さが顕著に表れた瞬間だった。
 山山賞を受賞した選手が、次の試合で活躍する―この流れを敬三が作ったからには、きっと真平選手も次に打ってくれるでしょう。実は打順もこの日は綿貫の次だった森。彼の名誉のために触れると、打席の感じは悪くない〔右〕。ヒットこそ出なかったものの、レフトとショートへ鋭い打球を放っていた。

 そして、この時点のハーツベンチの思いは、好投の今泉を勝利投手に。必勝リレーで、高松〔左〕がバトンを受ける。強心臓は高松も同じ。危なげない投球で5回表を無失点。
 さあ5回裏には追加点を。一死一二塁で、9番兵藤〔中〕の打球はショートのグラブをかすめ、センターへと抜ける。ここでも森がコーチャーズボックスから話題を提供する。真平の「Go!」という声を聞き、セカンドランナー高松はホームへ。しかしバックホームは予想より速く捕手のミットに。半ば走塁を諦めざるを得ないタイミングで、高松はターンも虚しくタッチアウト〔右〕。
 森曰く「ゴーとは言ったけど、行けという意味ではない」。それを復唱する高松監督の声に、ベンチは爆笑(ビデオに声も残ってました)。まるで禅問答のようなセリフだが、この日の森には、笑いの神が降りているから、真意の深追いは無意味だ。

 こんな南海ハーツ劇場を目の当たりにして、初参加の矢野選手〔左〕と石井選手〔右〕はどうでしたか? 楽しんでいただけたなら幸いです。お二人は大学の同級生で、ハーツの守り神・太田が矢野さんを誘い、彼が石井さんも連れてきてくれた、という流れ。本来なら、初参加メンバーにもっとスポットを当てたいのだが、その他の選手が目立ちすぎです。でも二人は試合後の飲みにも参加してくれて、これはメンバーも嬉しかった。ぜひ馴染んでくださいね。

 なんとかこのまま1点を守りたいハーツ。しかし6回表、コマンドZの8番打者にタイムリー二塁打が出て、2-2の同点に。勝負は終盤までもつれた。
 実はここからが本当の意味でのハーツ祭り。6回裏に、選手一丸でビッグイニングを作る。一死から山口がよ~く見て四球〔左〕を選ぶと、続く今泉が一塁内野安打〔中〕、今年初出場の福田も死球〔右〕で、満塁とチャンスを広げる。

 ここで打席に入るのは、ハーツの若大将・久原平。金髪にして注目を浴びると思ったら、あまりに森選手が持っていってしまうものだから、この一球に懸けていた。守備での球際の強さに加えて、打席での勝負強さも身に付けてきた若手のホープはバット一閃。左中間を抜ける2点タイムリー二塁打〔左〕で、ハーツが勝ち越し。自称バットコントロールの天才・綿貫も続き、渋くライト前ヒット〔右〕でさらに2点を追加。この日最後の攻撃で、ハーツ打線は見事なつながりを見せた。

 あとは守るだけ。ハーツはクローザーに住吉〔中〕を起用。ストレートの速さとともに、スライダーの切れもあり、しっかり抑え、6-3で南海ハーツが2020年初勝利を手にする。

 この流れで勝ち続けていきたい、そう思った矢先に、都内の週末外出自粛要請が出て、3月28日は中止に。現時点では4月4日も中止を決めた。先が全く読めない状況ではあるが、一つひとつの出来事を冷静に見つめ、的確な判断をしながら、また青空の下で野球を楽しむ日々を目指すのも悪くないだろう。

【文責・背番号6】

2020.03.07

03月07日 ツインリバーズ戦 3-16

2020年3月7日(土)15:00~17:00
石神井公園B野球場(ビジター)
フリーマッチ
【ツインリバーズ vs 南海ハーツ】

H 102 000   3
T 443 500  16

投:高松〔負〕-住吉
捕:筒井-横井

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし

 1 (中)久原【24】
 2 (遊)住吉【51】
 3 (一)小西【29】
 4 (捕)筒井【18】
 5 (左) 森  【 0 】
 6 (三)横井【 6 】
 7 (投)高松【49】
 8 (二)兵藤【23】
 9 (右)山口【31】
10(指)綿貫【14】

控え:永山【36】

★ハーツ表彰★
殊勲賞=なし
敢闘賞=住吉(4イニングのロング救援で奮闘。終盤2イニングを無失点。1安打1盗塁2得点と光る投走打)
技能賞=久原(一走・住吉が盗塁阻止を狙う捕手の二塁送球間に三塁からホームイン。持ち前の積極ダッシュで1点奪取)
技能賞=森(速球派対策の当て逃げ流し打ちが奏功)
守備賞=久原(1回裏の前に落ちそうな打球のランニングキャッチはじめ3刺殺と安定の中堅守備)
守備賞=森(レフト好捕&高松監督の指示通りの守備位置でほぼ一歩も動かずライトフライをキャッチ)
守備賞=兵藤(軽快な二塁守備。一・二塁間を抜けそうな深いゴロを回りこんでキャッチ。正確送球でアウトを奪う)
守備賞=筒井(ダイブに近い形でのキャッチャーフライ好捕に敵味方関係なく拍手をもらう。後ろに逸らさない体を張ったプレーも健在)
山山賞=綿貫(ほろ酔いもあぶさんにはなれず。昨季無失策男が3失策を記録。それでもチームの士気を下げないキャラクターで昨年最多・山山賞の本領発揮)

動画はコチラ

 いよいよ2020年初戦!
 ハーツは石神井公園Bでツインリバーズと対戦。試合は相手の攻守にわたる巧さに圧倒され3対16の完敗を喫した。だがゲームはテンポよく6回まで完了。好プレーあり、珍プレーありのハーツ野球は健在だった。

 時を試合前に戻そう。

 まず綿貫が試合当日、都内某所で飲んでいたのも影響し、電車で寝過ごし遅刻。想定外の出来事がさらに続く。速球派投手・小西の肩痛が先発回避の緊急事態。十番・指名打者予定だった高松〔中〕が「七番・投手」となる急ピッチ仕上げを余儀なくされた。

 そんな暗雲立ち込める中、先制したのはハーツ。1回表、二番・住吉が左安打で出塁〔左〕。さらに一塁走者として大きなリードで相手バッテリーに揺さぶりかけると、捕手の悪送球を誘い二塁進塁。続く小西が左安打を放ち〔右〕、住吉が先制のホームを踏んだ。

 その裏の守りもポテンヒットになりかねない先頭打者の打球を中堅手・久原が一歩目鋭く好捕〔中〕。これで流れはハーツかと思ったのも束の間、相手打線が高松の「遅球」を見極め3四球に加え、満塁の窮地では走者一掃の三塁打を浴びるなどこの回、4失点。2回も本塁打を浴びるなど8点を献上した。本来なら相手の打ちたい欲求を逆手にとり、引っ張らさせて凡打の山を築く高松。ただ今回は相手打線の攻めに翻弄される形となる。球を引き付けて流し、セーフティーバントも絡める巧みな攻め。さらに計5四球をもぎ取る選球眼の良さを見せつけられた。

 それでもハーツは意地を見せる。投げては3回から救援の住吉〔中〕が序盤は失点するも5、6回の2イニングを無失点に抑える奮投。6回は2奪三振とボールに勢いがあった。

 攻撃では3回に三塁まで進んだ久原がホームスチール〔1左〕を決める快走。1死一、三塁の場面で一走・住吉がスタートし、捕手が二塁へ送球した瞬間に判断良くホームに突入。積極果敢な走塁で昨季盗塁王の脚力を発揮した。また、昨年に行われた10安打11得点と猛打をふるった開幕戦で快音なしだった筒井〔1右〕と森〔2左〕が5回に今季初となる安打を記録。横井〔2右〕も1安打、1盗塁と結果を残した。


 守りでは1回、一塁を守った小西が二飛とも思える打球を捕りにいくなど、先発回避のうっぷん晴らす軽快な動き。右翼で先発の山口は変わったばかりの左翼でフライをさばき柔軟な対応を見せた。

 これだけ奮闘のプレーを披露したハーツだったが、奇しくも主役の座をかっさらってしまったのは綿貫。一塁を守った3回には三塁・横井のストライク送球をまさかの落球〔左〕。この後に兵藤〔中〕が右翼へ抜けそうな打球を回り込んで二ゴロに仕留める好プレー。また、捕手・筒井〔右〕が倒れこみながらキャッチし、両チームから拍手を浴びるプレーを見せただけに悔やまれる。さらに綿貫は4回の三塁守備で1プレー2失策の珍記録。昨シーズン無失策の男はチームに爆笑を誘い、山山賞、一直線の活躍でお役御免となった。

 2019年の初戦も足がもつれ「三本間のど真ん中で、名古屋城の金のしゃちほこのような反りの体勢から地面にバッタリ」(19年3月2日の週刊ハーツより抜粋)倒れる走塁を披露。記念すべき第1回山山賞を獲得した綿貫。しかし、その顔には全く悲壮感はない。ここでは触れないが、次戦にキッチリ修正してくるあたりは、さすがの一言。この強靭なメンタルは学びたいところである。

【文責・背番号0】

2019.12.14

12月14日 新宿ブンブン戦 17-0

2019年12月14日 13:00~15:00
石神井公園A野球場(ビジター)
フリーマッチ
【新宿ブンブン vs 南海ハーツ】

B 00  0  000   0
H 20 14 01x  17

投:小西〔勝〕-兵藤-高松〔S〕
捕:横井-綿貫

本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:久原、高松、小西

 1 (中)久原【24】
 2 (遊)綿貫【14】
 3 (三)高松【49】
 4 (一)筒井【18】
 5 (投)小西【29】
 6 (捕)横井【 6 】
 7 (右)兵藤【23】
 8 (左) 森  【 0 】
 9 (二)藤本【 5 】
10(指)宮本【19】

★ハーツ表彰★
殊勲賞=小西(3回2安打ゼロ封、打っても二塁打含む3安打2打点)
敢闘賞=久原(二塁打含む2安打など全4打席出塁、3得点)
敢闘賞=綿貫(しぶとく2安打放ち3得点)
技能賞=藤本(猛攻の口火となる右中間安打)
技能賞=兵藤(右へ左へ2安打2打点)
守備賞=久原(センターからの好返球で2度走者刺す起点に)
山山賞=なし

動画はコチラ

 試合後に納会を控えた、シーズン最後のゲームであり、かつ、記録的には来季の開幕戦。ハーツは集中打と完封リレーで、Gリーグの好敵手・新宿ブンブンに大勝してシーズンを締めくくった。

 ハーツは1回裏、久原〔1左〕、綿貫〔1右〕の一、二番が四球を選び、足を絡めて二、三塁に。続く高松〔2左〕、筒井〔2右〕の内野ゴロの間に生還し、ノーヒットで効率よく2点を先行した。


 この日のハーツの先発は小西〔左〕。初回を1死球のみで無難に立ち上がると、一死満塁のピンチを招いた2回は中飛からの久原の好返球を、自ら冷静に中継して走者を刺しピンチ脱出〔右〕、3回も二死から2四球を出したが落ち着いて後続を断ち、反撃を許さなかった。だいぶピッチャーにも慣れてきたようで、立ち上がりやピンチでも力みが取れてきた感じがあり、来季へ向け、大いに期待を抱かせるこの日のピッチングだった。

 一方、三番から七番までが5人連続三ゴロに打ち取られるなど、相手先発の術中にハマり、2回までノーヒットに抑え込まれていた打線は、3回に集中打を見せる。この回先頭の藤本〔1左〕が、(コスらずとらえて)ライト左へのヒット。これが猛攻のノロシとなった。一死後、久原〔1中〕、綿貫〔1右〕が左へ右へとヒットして満塁とし、高松〔2左〕の左前打で1点。さらに敵失を突いた久原の好走塁で1点。筒井死球で満塁とした後、小西〔2中〕が中前適時打、続く横井〔2右〕も2点適時打、兵藤〔3左〕も左前適時打で続く。この回打者2巡目となっても攻撃は止まらず、敵失を挟んで(この間にも1点)、宮本〔3中〕も2点適時打、久原〔3右〕がレフト線に2点適時二塁打、綿貫〔4左〕が内野安打で適時打、高松〔4中〕の左中間二塁打と筒井の四球で満塁とすると、仕上げに小西〔4右〕の左中間2点二塁打が出て、なんとこの回、計14点を奪って、勝負を決定づけた。1イニング12安打は、おそらく空前絶後のことだろう。


 ハーツは4回からは兵藤〔左〕-高松〔右〕とつないで3安打で完封。5回には三飛から飛び出した相手走者を刺し併殺、6回にまたもセンター久原からの好返球で走者を刺したプレーも、完封勝利に大きく寄与した。

 投打がかみ合い、これ以上ない形でシーズンを締めくくり、また記録上では来季シーズンをスタートさせたハーツ。多くの選手がすでに「来季初安打」を記録し、楽な気持ちで来季の本当の開幕を迎えられることになるが、この日ヒットが出た選手も安心してしまうことなく、またヒットが出なかった選手も巻き返す気持ちを持ちつつオフを過ごしたいもの。また来年春、元気な姿で会えることを楽しみにしたい。

【文責・背番号5】

2019.12.07

12月07日 中野マシンガンズ戦 11-4

2019年12月7日 13:00~15:00
下高井戸運動場B面(ホーム)
フリーマッチ
【南海ハーツ vs 中野マシンガンズ】

H 442 010 0   11
M 101 000 2x   4

投:小西〔勝〕-斎藤
捕:横井

本塁打:小西
三塁打:なし
二塁打:筒井

 1 (中)久原【24】
 2 (遊)兵藤【23】
 3 (二)高松【49】
 4 (捕)横井【 6 】
 5 (投)小西【29】
 6 (右)筒井【18】
 7 (左) 森  【 0 】
 8 (一)藤本【 5 】
 9 (三)斎藤※
    永山【36】(守備のみ)
※は助っ人

★ハーツ表彰★
殊勲賞=小西(先制満塁弾含む3安打6打点&初先発5回2失点で勝利投手に好走塁も光る)
敢闘賞=横井(捕手でフル出場し小西、斎藤を好リード。四番としても適時打)
敢闘賞=斎藤(助っ人として参戦。部下の野次にもめげず1安打&好救援)
技能賞=藤本(2回に流し打ち名人の本領発揮し右前へ適時打)
技能賞=久原(チーム唯一の無安打も補ってあまりある6盗塁の激走。逆転で盗塁王を獲得)
技能賞=兵藤(1安打に加え、4盗塁3得点と勝利に貢献)
技能賞=森(流し打ちで1安打。小西の好走塁もあり、投ゴロなのにラッキー2打点)
守備賞=筒井(5回の一塁守備で鮮やかなショートバウンド送球処理をはじめ計7刺殺)
山山賞=なし

動画はコチラ

 気温5度。千葉県や都内一部でも雨が降り、雪で中止の心配もあった12月7日。それが嘘のように決戦の地・下高井戸の降水量はゼロ。無事、今季最終戦を行った。

 対するは中野マシンガンズ。Gリーグこそ1勝1敗だが、フリーマッチを含めた対戦成績は、これまで1勝4敗と大きく負け越し。この試合で勝利し、来季に向け何とか苦手意識を払しょくしたいところだ。

 その初回、ハーツの先制攻撃は鮮やかだった。先頭の久原〔1左〕が敵失で出塁すると、二盗、三盗を連続で成功。なお一死満塁とし、打席には五番・小西。その2球目を完璧にとらえると打球はレフトオーバーの大飛球〔1右〕。3人の走者一掃、さらに小西も生還する「ランニング満塁本塁打」で一挙4点を先制した。さらに得点には結びつかなかったが、六番・筒井〔2左〕の二塁打、七番・森〔2右〕の右安打などで満塁の好機を作るなどハーツ打線の出足は好調だ。


 2回にも二番・兵藤〔左〕の左前打を皮切りにまたも満塁のチャンスを作ると、筒井が低めのボールをしっかり見極め追加点。続く森の投ゴロでは三走・横井が生還し、さらに一塁への送球間に二塁から小西が本塁を陥れる好走塁を見せ、2点を追加。そして八番・藤本〔中〕も技ありの右前適時打でこの回も4得点を挙げた。3回は小西〔右〕がこの試合6打点目となる2点適時打を左前へ放ち、序盤の3イニングで10得点の猛攻を見せた。

 守っても主役は小西! 初の先発マウンドながら、持ち前の伸びのある速球が内外に決まる〔左〕。さらに相手に速球を意識させたところで、初球、緩い変化球でストライクを取って見せるなど巧さも見せ5回2失点3奪三振の力投。3回裏の守りでは1死満塁の窮地で1-2-3の投ゴロ併殺に仕留める〔右〕など粘り強さも発揮した。

 また、この日は久原、小西の上司である斎藤が助っ人で参戦。九番で出場した打撃では部下からのプレッシャーもあってか1、2打席目は三振。さらに3打席目はレフトへ放った痛烈なライナーを好捕されるという不運…。ただ、6回表の最終打席で念願の安打をセンター前に運んだ〔左〕。その裏の守りではマウンドに立ち、センター・久原、ショート・小西と信頼する部下へ打球を処理させ、この回を無失点で切り抜ける好救援を見せた〔右〕。

 試合は序盤の集中打に加えて、小西-斎藤の継投もはまり、11対4で手強い中野マシンガンズに勝利。中でも攻撃は久原以外の先発8人が安打を記録するなど10安打13盗塁。そして唯一、安打を放っていない久原は、なんと6盗塁をマークし、逆転で初の盗塁王を奪取。今季の久原を象徴する「出塁=三塁打」という健脚はこの一戦でも健在だった。

 持ち前の一丸野球で今季の最終戦を飾れたハーツ。特に今季13勝のうち7勝が二ケタ得点。8得点以上の白星は12を数えた。打線は水物というが、一丸で集中打を浴びせるのがハーツの勝ちパターン。来季も、こういった「お祭り野球」をたくさんし、勝利を上積みしたいところである。

【文責・背番号0】

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