週刊ハーツ
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2018.03.17
03月17日 江古田エイリアンズ戦 6-5
2018年03月17日 15:00~17:00
落合中央公園(ビジター)
フリーマッチ
【江古田エイリアンズ vs 南海ハーツ】
A 000 320 1x 5(勝敗の記録上、7回の攻撃は無効)
H 000 060 6
投:柴川〔勝〕→高松〔S〕
捕:福田→綿貫
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:今泉
1 (指)藤本【 5 】
2 (二)兵藤【23】
3 (左) 森 【 0 】
4 (遊)住吉【51】
5 (三)横井【 6 】
6 (捕)福田【 9 】
7 (一)筒井【18】
8 (指)山口【31】
9 (中)今泉【63】
10(投)柴川【 4 】
11(指)綿貫【14】
12(右)永山【36】
13(指)高松【49】
★ハーツ三賞★
殊勲賞=今泉(逆転の適時二塁打)
敢闘賞=高松(チーム初安打に、今季初セーブ)
敢闘賞=柴川(緩急つけた投球で勝利投手)
守備賞=筒井(野手陣の不安定な送球を堅実捕球)
守備賞=住吉(三遊間深い位置から一塁に刺す)
守備賞=柴川(自らの牽制刺でピンチを断つ)
山平賞=山口(積極的なポジショニングも、あと一歩で好捕を逃す)
ハーツの今シーズン初勝利は、20代から50代へ、若さから老練への投手リレーと、終盤の一気の逆転劇でもたらされた。
しかし、試合の内容はといえば、チームとしてまだ3試合目、この日初出場の選手もいるとはいえ、攻撃陣から快音がなかなか聞かれず、4回二死までノーヒットに抑えられるという寒い結果に終わった。
一二番を除くと、2打席しか回らず、チームとしてもわずかに3安打に抑え込まれた。5回の大逆転も、相手二番手投手の独り相撲に助けられたもの。桜の開花の噂があちこちから聞こえはじめ、春到来のムードが高まるなかで、ハーツ打線の春はまだ遠からじ、といった状況だ。
そのなかで目立った働きをしたのが、チーム初安打を放った高松〔左下〕、同点適時打の山口〔中下〕、勝ち越し適時二塁打の今泉〔右下〕だ。三週連続助っ人参加の今泉は試合後、ハーツへの入団を宣言。次週から開幕するGリーグ戦での貴重な戦力としての期待が高まる。
一方、守りに目を転じると、柴川〔左下〕、福田〔中下〕の若いバッテリーが序盤の均衡したゲーム展開を演出。この日の先発、柴川は、四死球で自らピンチを招くといういつもの悪い癖が影をひそめ、緩急を使った粘り強い投球で5イニングを投げ切った。5点を失ったものの(自責点は2)、内野ゴロ8本(失策1含む)と、打たせて取る投球が光った。横井、住吉の三遊間は再三にわたり堅い守りを見せ、一塁手筒井〔右下〕の安定したプレーも試合を随所で引き締めた。また外野陣では左翼手森の溌剌としたプレーが失点を防いだ。
6回から救援登板の高松〔左下〕は、この日が今季初登板にもかかわらず、ここぞというときの制球力は相変わらずで、守護神としての安定感にも磨きがかかってきた。
実績からすれば、ハーツの主戦は松尾〔中下〕、住吉〔右下〕の二枚看板となるはずだが、松尾は実践から遠ざかり、住吉も今季はまだ本格的な投球に入れずじまい。次週のGリーグぶんぶん戦の投手起用が気になるところだ。
【文責・背番号23】
2018.03.10
03月10日 フラワーズ戦 8-9
2018年03月10日 15:00~17:00
小豆沢野球場A面(ビジター)
フリーマッチ
【フラワーズ vs 南海ハーツ】
H 132 002 8
F 313 20x 9
投:柴川〔負〕→今泉※
捕:綿貫→住吉
三塁打:永山
1 (一)横井【 6 】
2 (二)兵藤【23】
3 (三)高松【49】
4 (遊)住吉【51】
5 (投)柴川【 4 】
6 (捕)綿貫【14】
7 (中)今泉※
8 (左) 森 【 0 】
9 (指)藤本【 5 】
10(指)山口【31】
11(右)永山【36】
※は助っ人
★ハーツ三賞★
敢闘賞=兵藤(レフトへ綺麗なヒット2本(2試合連続)、2打点。開幕から打撃絶好調!)
守備賞=高松(4回、インフィールドフライ後、飛び出した3塁ランナーを的確な判断で刺す)
守備賞=森(数度にわたるレフトフライを確実に処理し、声出しでもチームを鼓舞)
山平賞=藤本(今季初ヒットで通算250安打を達成し、6回にはタイムリーも)
山平賞=綿貫(しぶとくライト前タイムリー、守備でも2投手を盛り立てる)
山平賞=横井(初回先頭打者でレフト左に強い当たりのヒット、最終回にももう1本)
山平賞=今泉(2試合連続の好リリーフ、準メンバーながら早くもセットアッパーに)
今シーズン第2戦は、おそらく初めての板橋区小豆沢(あずさわ)野球場。主に人工芝で、2面あることから世田谷公園に似た雰囲気を感じさせる。天候にも恵まれ、「もうすぐ春ですねぇ♪」と歌いたくなってしまうほど。
例年、ハーツ打線は目覚めるまでに時間を要するのだが、この日は、打線のそこかしこでヒットの花が咲き、各選手、仕上がりの良さが目立った。
初回、南海ハーツは先頭の横井がレフト左へライナー性のヒット〔左下〕で出塁。盗塁後、2番兵藤が完璧な当たりでレフト前タイムリー!〔中下〕 打者2人で先制点を挙げる。自身の開幕日となった3番高松も初打席で鋭い三塁ライナーを放ち〔右下〕、バットが振れている。
ハーツの先発投手は2年目の柴川〔左下〕。開幕戦でも好リリーフを見せ、永山監督の期待を背負った登板である。1回裏、エラー絡みで不運なランナーを背負うと、犠牲フライや3連打などで3点を失うが、球には力があり、ストライクも入っていた。投球を重ねることで、より良い投手になっていきそうだ。
2回表のハーツは、一死満塁とランナーを溜めたところで、引っ張り専科の永山が登場。見事、ベンチの声に応える走者一掃の強烈な三塁打を放つ〔中下〕。このタイムリーで南海ハーツが4-3と再逆転。
フラワーズはしぶとくその裏に同点とするが、3回表にハーツは6番綿貫の得意のライト前〔右下〕などで6-4とまたもやリードを奪う。
このリードを保ちたかった柴川だが、3回裏にフラワーズの5番打者が豪快にライトフェンス越えの3ランホームラン!〔左下〕 これで再逆転。ここまで両チームともに毎回得点でシーソーゲームは続く。
苦しい流れを断ち切ったのがリリーフ登板の今泉投手〔右下〕だった。開幕戦で助っ人参加した今泉選手は、この日もチームに合流。2イニングを投げ、3者凡退を含む2失点で抑え、投手としての可能性を見せてくれた。
南海ハーツは4回表に記録が生まれた。先頭の森がレフト前ヒット〔左下〕で出ると、打席に向かうのは9番藤本。粘りの打撃で、しぶとく外野まで打球を運び、このヒットで通算250安打を達成!〔中下〕 ハーツ史上7人目となる貴重な一打だった。藤本は6回にも今度は引っ張りでタイムリーを放ち〔右下〕、記録に花を添える。
最終回、3点ビハインドの南海ハーツは、初回と同じく、横井〔左下〕、兵藤〔中下〕に連打が出て8-9と1点差にまで迫る。二死満塁。ここで迎えるは、通算500安打の新ミスター南海ハーツ・高松〔右下〕。千両役者の背中にハーツベンチから熱い視線が注がれたが、惜しくも逆転はならず。準ルーズヴェルトゲームとも呼べる1点差の接戦は、やはり春がよく似合うフラワーズの花びらが一枚だけ多かったようだ。
【文責・背番号6】
2018.03.03
03月03日 あしたば戦 5-14
2018年03月03日 14:00~16:00
東台野球場B面(ホーム)
フリーマッチ
【南海ハーツ vs あしたば】
H 003 020 0 5
A 462 200 x 14
投:横井〔負〕→今泉→柴川
捕:柴川→住吉
二塁打:住吉2、藤本※
1 (捕)柴川【 4 】
2 (二)兵藤【23】
3 (投)横井【 6 】
4 (遊)住吉【51】
5 (三)河合※
6 (一)藤本※
7 (中)今泉※
8 (右)藤本泰【 5 】
9 (指)山口【31】
10(左)永山【36】
※は助っ人
★ハーツ三賞★
敢闘賞=住吉(二塁打2本で4打点と四番の働き)
敢闘賞=兵藤(チーム初安打を含む2安打)
守備賞=住吉(ショートで後ろの飛球を背走し好捕)
山平賞=柴川(1イニングをノーヒットリリーフ)
いよいよ開幕。ハーツの2018年シーズンが始まった。この日は寒さも和らぎ、絶好の野球日和。気分よくスタートを切りたかったハーツだったが、ゲーム結果は2回で10点差をつけられる大敗。数人の選手を除いては全く寒く、春は遠いという印象に終わった。
とにかく、まずは人数の問題。開幕戦ながら正規メンバーのエントリーは7人。助っ人選手3人を得てゲーム開催にこぎつけたが、先発バッテリーを自前で出すのがやっとというのが実情だった。この日、欠席だった中に、今後多くの参加が見込まれるメンバーも幾人かはいるが、常に故障者が出てもおかしくないチームの年齢構成も考慮すると、今年は人数の問題がずっとついて回る可能性も漂う。
ただ、そんな状況の中でもしっかりと存在感を見せた選手もいた。まずは二番に入った兵藤。1回に会心の左前打〔左下〕でチームの今季初安打を放つと、第3打席でも低目のボールをうまくすくって左前打し〔右下〕、いきなりのマルチ安打。昨年は出塁率は.474ながら打率は.200に終わった兵藤だが、今年は打率のほうでも期待が持てそうだ。
存在感を見せたもう1人は住吉。この日は野手専念ということで四番に座ると、3回に二死二、三塁からレフトへ2点二塁打〔左下〕、5回にも一死一、二塁から左越えに2点二塁打〔右下〕と、チーム5点のうち4点をたたき出し、「四番の働き」を見せた。オフをどう過ごしたかまでは聞いていないが、兵藤、住吉の両選手は、オフの間の動きを開幕戦から結果につなげたと言えそうだ。
逆に春遠しだったのが、八~十番の藤本泰、山口、永山の3人。2巡目までは3人で5三振、いい当たりも永山のファウル1本〔左下〕の惨状だった。ようやく第3打席に藤本一直〔中下〕、山口中飛〔右下〕とそれなりの打球を飛ばしたが、アジャストまでに時間がかかり過ぎの印象は否めず。
ハーツ投手陣は、住吉が肩の具合がすぐれず登板回避、横井〔左下〕が「開幕投手」となったが、時折出る甘いボールをあしたば打線に痛打され〔中下〕、3回で12失点。被安打10のうち4本が長打と、かなり芯でとらえられてしまった。この日は3回で四死球は4に抑えており、ストライクを入れるコントロールというレベルはクリアしたが、次は、例えば「ストライクゾーンの半分より低目に投げる」とか、「外角側(または内角側)3分の1に投げる」など、真ん中高めに入れないレベルの制球が要求される段階と言えそうだ。一方で、最後にリリーフした柴川〔右下〕は、失策による1走者を含め4人をしっかりと打ち取り、次回へ期待を抱かせる内容を見せた。もちろん一番は住吉が肩の状態を戻すことだが、それがうまくいかないときには、先発機会が多くなるであろう横井、柴川の出来も今季の大きなカギとなるだけに、頑張りを期待したいところだ。
人数、投手陣、全開モードに遠い選手と、大きいものから小さいものまでさまざまな課題が開幕戦で噴出したハーツだが(うまくスタートできた選手はその調子でいくとして)、うまくスタートできなかった部分に関しては、ここの開幕戦はオープン戦的な位置づけと考え、Gリーグ開幕を目標に、形を整えていくしかなさそうだ。
【文責・背番号5】
2017.12.09
12月09日 あしたば戦 3-6
2017年12月09日 13:00~15:00
世田谷公園野球場B面(ホーム)
フリーマッチ
【南海ハーツ vs あしたば】
H 021 000 0 3
A 002 004 x 6
投:住吉〔負〕
捕:柴川
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:吉岡(あ)、三好(あ)、土井
1(中)宮本【19】
2(二)藤本【 5 】
3(投)住吉【51】
4(一)筒井【18】
5(右)福田【 9 】
6(捕)柴川【 4 】
7(三)土井※
8(左) 森 【 0 】
9(遊)横井【 6 】
※は助っ人
★ハーツ三賞★
敢闘賞=住吉(勝利には届かず完投負けも、5回まで2安打の力投)
守備賞=福田(右中間の当たりを走り込んでジャンピングキャッチ)
山平賞=柴川(投前に芸術的なセーフティーバントを決める)
いよいよハーツの2017年シーズンも最終戦。森の友人の女性陣2名が見学に訪れ、ベンチも華やぐ中でのゲームとなった。今季のハーツのここまでの成績は、15勝15敗3分けのピッタリ5割。シーズン勝ち越しか、負け越しかがこの一戦にかかる。
1回表、ハーツは宮本の遊撃内野安打〔左下〕を足場に無死一、二塁から捕逸も絡んで二、三塁とするが、クリーンアップがいずれも倒れて無得点。しかしこの日のハーツには、ベンチの女性陣のほかにも心強い助っ人がいた。この日七番・サードに入った土井選手だ。どっしりとした迫力満点の体躯はさながら西武の中村剛也選手のよう。そして、そのスイングと打球もまた、「おかわり君」並みのそれだった。2回表、柴川四球の無死一塁から打席に入ると、センター左を深々と破る二塁打〔中下〕で先制点をたたき出す。また4回には、レフトへ高々と放った打球〔右下〕が世田谷公園のフェンス中段を直撃、当たりがよすぎて単打止まりというシーンも。規定のためハーツ三賞からは外れたが、インパクト絶大なプレーを見せた。
ハーツは、2回にさらに1点を追加すると、3回にも住吉が内野安打で出て二盗、暴投で三進、内野ゴロの間に生還と足で加点した。
ハーツの先発は住吉〔左下〕。最近足踏みが続いているが、この最終戦にチームの年間最多勝タイ記録の12勝目がかかる。この日の住吉は、制球、球威ともに安定、3回裏に吉岡選手の二塁打〔中下〕で2点は失ったものの、あしたばの強打の三、四番の東岡、三好両選手にも、2打席目まで投飛、三振、投ゴロ、捕飛と抑え込むなど、5回まで2安打の好投。ハーツは、ライトの福田が右中間の飛球を走り込んでジャンピングキャッチ〔右下〕する好プレーも出るなど、このところ続いていた守備の大きな乱れもなく、1点とはいえ、リードを保ったまま、いいリズムで終盤を迎えた。
しかし……、あと少しで届くかと思われた勝利は遠かった。6回表に柴川の芸術的なセーフティーバント〔左下〕から作った無死満塁を併殺などで無得点に終わってしまったハーツはその裏、尾崎選手の左前打と四球で無死一、二塁とされると、続く吉岡選手の右飛を、この日好プレーを見せていた福田が落球し満塁。一死は取ったが、三好選手〔中下〕に三塁線を破る走者一掃の二塁打を浴びて逆転を許すと〔右下〕、さらに二死後、スピンのかかった一ゴロを筒井がはじき、ベースカバーに入った藤本もその送球を捕り切れずに二走の生還を許して、決定的な追加点を献上した。
あと一歩まではいいペースで行ったが、最後は守り切れずの敗戦、打線は土井選手以外の正規メンバーで5安打(3回住吉〔左下〕、6回森〔中下〕、7回筒井〔右下〕)と、ヒット数はまずまず出たが、チャンスでのあと一本が出ず……。
ハーツにとってGリーグ6連覇を果たした記念すべきシーズンだったが、一方で結局、守備力の不足と貧打という最近の課題は来季へ持ち越しとなった。もはやこの2つの課題は一朝一夕に何とかなるものではない気もするが、だからと言って年を重ねるままにただズルズルと衰えるのも芸がない。来年へ向け、メンバー全員が好きな野球を少しでも長く、多く楽しむために、もうひと踏ん張り何ができるか。ベテランはベテランなりに、若手は若手なりに何かあるはず。もちろん自分自身を含めてのことだが、来季に期待の持てるようなオフとしたいものだ。
【文責・背番号5】
2017.12.02
12月02日 中野マシンガンズ戦 5-10
2017年12月02日 14:00~16:00
上高田運動施設野球場(ビジター)
Gリーグ 第8戦
【中野マシンガンズ vs 南海ハーツ】(2試合目)
H 202 100 5
M 144 10x(0) 10
※Gリーグ上、6回裏は参考記録
投:住吉〔負〕→高松
捕:綿貫
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:橋口(マ)、柴川
1 (遊)柴川【 4 】
2 (指)宮本【19】
3 (投)住吉【51】
4 (三)高松【49】
5 (一)筒井【18】
6 (右)兵藤【23】
7 (二)藤本【 5 】
8 (捕)綿貫【14】
9 (中) 森 【 0 】
10(左)横井【 6 】
11(指)太田【16】
☆Gリーグ表彰☆
最優秀=川崎(中野マシンガンズ)
優秀=橋口(中野マシンガンズ)
優秀=柴川(南海ハーツ)
★ハーツ三賞★
敢闘賞=高松(初回先制適時打&無失点救援)
守備賞=なし
山平賞=太田(生涯初の右ゴロを喫す)
Gリーグ、今季最終戦。すでに6連覇を決めているハーツが対するは、この日まで16試合連勝中のマシンガンズ。相手の連勝を阻止すべく臨んだ一戦だったが、序盤から守備陣の乱れによる失点を重ね、5-10、得点差以上に悔いの残る敗戦となった。
初回ハーツの攻撃は、柴川四球、住吉死球で迎えた一死二、三塁の好機に、四番高松が中前にしっかり運んで先制〔左下〕。さらに五番筒井の内野ゴロの間に、三塁走者住吉がホームに還り、幸先よく2点目をあげた。
しかしその裏、ハーツの先発住吉〔中下〕は相手の一番打者に三塁線を破る二塁打〔右下〕で出塁を許すと、失策、死球で無死満塁のピンチを迎える。四番、五番を抑えたものの、続く六番には押し出しの四球で1点を失う。2回は、二死から不運な安打、内野手の失策が重なり、4失点。続く3回は2安打、2四球に、3失策がからみ、さらに4点を与えてしまった。
ハーツの打撃陣も2回以降、抑え込まれたわけではない。3回には、先頭の柴川が中越えの二塁打〔左下〕を放つと、一死後、住吉が中前適時打〔中下〕。二死から筒井もしぶとく中前に落として2点を返した〔右下〕。その後は、両チームともに4回に1点ずつを追加。結局、相手主戦の56歳川崎投手に6回完投を許し、10-5で、ハーツは星を落とした。
両チームの攻撃内容を比べてみると、安打数は「ハーツ7本」に対し「マシンガンズ8本」とほぼ互角、選んだ四死球は「ハーツ3」に「マシンガンズ6」。それに対し、失策は「ハーツ5」に対し「マシンガンズ0」と、守りの差が如実に表れた試合だった。試合の序盤、一塁手への送球が傾いた日差しに重なるという厳しいコンディションにあったとはいえ、相手野手が無難に内野ゴロをこなしていただけに、自然のせいばかりにはできない。また内外野の間にあがった飛球の処理にも課題が見られた。
幸い、今季最終戦がまだ残っている。しかも、心のホームグラウンド、世田谷公園だ。残り1試合、チームとしての課題をメンバーで確認し、有終の美を飾りたいところだ。今季は序盤からケガ人が続出した。最終戦で大事に至ることのないよう、気を引き締めてプレーを楽しんでもらいたい。
【文責・背番号23】
2017.11.25
11月25日 新宿Bepps戦 3-5
2017年11月25日 14:00~16:00
明治百合ヶ丘総合野球場(ビジター)
フリーマッチ
【新宿Bepps vs 南海ハーツ】
H 200 100 0 3
B 212 000 x 5
投:住吉〔負〕→高松
捕:福田→柴川
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし
1 (中)柴川【 4 】
2 (二)高松【49】
3 (投)住吉【51】
4 (一)岩本【 1 】
5 (捕)福田【 9 】
6 (三)筒井【18】
7 (左)古川※
8 (指)宮本【19】
9 (遊)横井【 6 】
10(指)太田【16】
11(右)永山【36】
※は助っ人
★ハーツ三賞★
敢闘賞=高松(駆けつけ一本に、仁王立ちの好リリーフ)
守備賞=古川右翼手(久しぶりの実戦でもこれぞ野球経験者、的確な判断でライトゴロ達成)
山平賞=宮本(スマートに、紳士に、この日も巧みなバットコントロールで左前打)
山平賞=筒井(力強い打撃と、ぶれない内野守備。本気で“カムバック賞”狙ってます)
筒井選手の地元とも言える百合ヶ丘。球場はまさに小高い丘の上にあった。慣れない場所でもあり、各選手はグラウンドに辿り着くのに苦戦。プレイボールぎりぎりで9人ラインが揃い、試合は無事に始まる。
いきなり魅せたのは2番高松だった。着替えたばかりのユニフォーム姿でバット一閃〔左下〕。センター前ヒットで出塁すると、3番住吉も続く。こちらも綺麗にレフトへ打ち返し〔中下〕、一死一二塁。この後、エラーも絡み、ハーツが2点を先制する。
2回表には8番宮本も剣士のようにスパッと速球を捉え〔右下〕、レフト前へライナーヒット。本格派の投手相手に、ハーツ打線も負けていない。
しかしこの日は、もう一つの敵がいた。それは逆光である。バックネット後方に太陽が位置し、内野陣〔左下〕、特に投手の住吉〔中下〕は初回から眩しい光に苦しめられた〔右下〕。上の攻撃時と下の守備時における写真の明度の違いで一目瞭然だろう。エラーも絡み、1回から3回にかけて小刻みに失点し、ハーツは2-5と劣勢に。
ハーツの反撃は4回だ。先頭の“帰ってきた4番”岩本が渋い内野安打〔左下〕で出塁すると、6番筒井もバチン!としっかりミートし、ライト前へ〔中下〕。このチャンスに、横井の誘いで助っ人として来てくれた7番古川アントニオ君が、左打者のお手本のような美しいセンター前タイムリー〔右下〕で1点を返し、3-5と追い上げる。
打撃でリズムに乗った古川選手は、守備でもキラリと光っていた。6回裏にライト前に転がった打球を素早く処理し、ライトゴロに仕留める〔左下〕。ライトゴロといえば、“静かなるレーザービーム”兵藤の専売特許だったが、この日、左→中→右と外野を横断した古川君は、ここが俺の場所と言わんばかりの好プレーで、ハーツのおじさん達をビックリさせる。
そして百合ヶ丘でも大魔神のリリーフエース高松〔中下〕は、この回から登板し、見事に三者凡退。シーズン後半は常に安定した投球で、チームに貢献し続けている。一方、Beppsにも勝利の女神がいた。最終回、豪腕エースからのバトンを引き継いだ女性投手の前に、ハーツ打線は2三振を喫し、追い上げ及ばずだった〔右下〕。
南海ハーツの今シーズンも残すところ2試合。次はGリーグ最終戦が待っている。連勝街道まっしぐらの中野マシンガンズ相手に、有終の美を飾れるか。その期待とともに、各選手の個人記録もそろそろ気になってくるところだ。
【文責・背番号6】
2017.11.18
11月18日 中野マシンガンズ戦 5-11
2017年11月18日 12:00~14:00
哲学堂公園野球場A面(ビジター)
フリーマッチ
【中野マシンガンズ vs 南海ハーツ】
H 000 302 0 5
M 100 064 x 11
投:住吉→柴川〔負〕→横井
捕:綿貫
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:藤本
1(遊)柴川【 4 】
2(右)兵藤【23】
3(投)住吉【51】
4(三)高松【49】
5(一)筒井【18】
6(二)藤本【 5 】
7(捕)綿貫【14】
8(中)横井【 6 】
9(左)永山【36】
★ハーツ三賞★
敢闘賞=藤本(二塁打含む2安打、1得点)
守備賞=住吉(強肩を生かした中継プレーで本塁に走者を刺す)
山平賞=横井(左打席で反撃口火の左前打)
山平賞=藤本(セカンドで珍プレー連発)
当初は、「勝てば優勝」の条件でのGリーグ戦。天気が心配される中ではあったが、ハーツナインはそれぞれにテンションを高めてグラウンドに集った。ところが、この日はゲーム開始時間に相手チームの人数がそろわず。マシンガンズさんからの不戦敗の申し出を受け、Gリーグとしては延期(今後、雨等で試合が成立しない場合はハーツの不戦勝とする)とし、練習試合に変更してゲームを行うことになった。
初回に1点を失ったハーツは、1回の二死一、二塁で筒井〔左下〕が三直、2回の一死二塁で横井が遊直と、チャンスでいい当たりが捕られる不運もあり、3回まで無得点が続く。
しかし4回、ハーツは反撃を開始。一死から筒井が四球で出ると、続く藤本〔中下〕が右翼線に落とす二塁打。綿貫の投ゴロが敵失を誘って同点となったあと、なお二死二、三塁から永山の左前2点適時打〔右下〕で逆転に成功した。
ハーツの先発・住吉〔左下〕は、2回以降は、ピンチもあったものの、得点は許さず。ゲーム前半は、ハーツがリードを奪って終わった。だが5回、ハーツがピッチャーを代えたところからゲームの潮目が代わる。2番手の柴川〔中下〕は、制球が安定せず、四球で走者をためてピンチを招いたことでリズムを失い、6失点して逆転を許した〔右下〕。
ハーツも6回表に左打席に立った横井〔左下〕の左前打と永山〔中下〕の左前打で好機を作り、内野ゴロと敵失で2点差としたが、その裏からマウンドに上がった横井は、丁寧に外角にボールを集めて頑張りを見せたものの〔右下〕、せっかく打ち取った打球も、セカンドの藤本がお手玉を連発し、さらにはアンダーハンドトスでまで悪送球をするなど散々足を引っ張ってしまったことで4失点を喫し、ハーツは最終的には5対11の逆転負けとなった。
最後は崩れてしまったハーツ守備陣だが、ゲーム途中では、長打の走者を2度、ホームで刺す〔左下〕というプレーも見せた。1度目は右中間への打球を、横井から藤本、柴川、綿貫とリレー〔中下〕。2度目は、左越えの当たりを、永山からの返球をつないだ住吉がロングスローでホームに刺した〔右下〕。1本目は柴川、2本目は綿貫がカットマンを的確に動かすなど、しっかりと声を出して指示をしたことが功を奏した。
この日、自力でVをつかむことはできなかったハーツだが、試合後に、優勝を争っていたTEAMシゲルが敗れたという報が入り、この時点で優勝決定を知ることになった。
何とか、前半戦の貯金を生かして逃げ切る形でGリーグ6連覇を達成したハーツ。もちろん、群雄割拠の中、目標の6連覇を達成できたことは誇ってよいところだが、後半だけに限れば、ここまで1勝1敗1分けと、紙一重の戦いになってきていることも確か。他チームとの平均年齢の差を考えても、来季はさらに気合を入れてかからなければならなくなることは間違いないだろう。
【文責・背番号5】
2017.11.11
11月11日 新宿ブンブン戦 10-8
2017年11月11日 13:00~17:00
世田谷区総合運動場(ホーム)
Gリーグ 第7戦
【南海ハーツ vs 新宿ブンブン】(2試合目)
B 300 014 0 8
H 103 033 x 10
投:住吉→柴川→高松〔勝〕
捕:綿貫
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:住吉
1 (指)柴川【 4 】
2 (遊)兵藤【23】
3 (投)住吉【51】
4 (三)高松【49】
5 (一)筒井【18】
6 (二)藤本【 5 】
7 (捕)綿貫【14】
8 (左)横井【 6 】
9 (中)久原【24】
10(右)永山【36】
☆Gリーグ表彰☆
最優秀=高松(南海ハーツ)
優秀=住吉(南海ハーツ)
優秀=砂川(新宿ブンブン)
★ハーツ三賞★
殊勲賞=高松(4番として3打点、守護神として試合を締める。文句なしの二刀流)
敢闘賞=住吉(先発投手としてきっちり試合を作り、打でも勝負強さを発揮)
敢闘賞=兵藤(逆転タイムリーに、再逆転四球。勝利に大きく貢献)
守備賞=なし
山平賞=筒井(追加点の欲しいところで、見事に期待に応える。ファーストの守備も安定度抜群)
前週の敗戦で、優勝へ向けて負けられない試合となった南海ハーツ。新宿ブンブン戦は乱打戦になることが多いのだが、この日もまさにそんな展開となった。グラウンドが2コマ確保できたこともあり、7回終了まで行う(その後は練習試合)というルールで、13:30にプレイボール。
1回表、ブンブンは一死一三塁で、一塁ランナーのスタートが目に入った高松が三塁への牽制球を捕球できずボールがファールグラウンドに転がる間に1点を先制。二死二塁からはショートとセカンドの間に上がったフライを内野陣が捕球できず傷口が広がり、6番砂川選手がそこを逃さず、綺麗なセンター前2点タイムリー〔左下〕。一気に3点をリードする。
しかしハーツも1回裏に一矢を報いる。四球で出た柴川が三進すると、4番高松が貫録のレフト前タイムリー〔中下〕。そして先発住吉の2回以降の粘りのピッチング〔右下〕が、さらなる反撃を生むことに。
3回裏、先頭の10番永山がセンターの前にポトリと落ちるヒット〔左下〕で出塁すると、一死一二塁から3番住吉が完璧な当たりで左中間を破り〔中下〕、2-3と追い上げる。ここで頼れる男・高松がセンター前へ逆転タイムリー〔右下〕。4-3としてハーツが初めてリードを奪う。
しかしブンブン打線はチャンスを確実にものにして、5回表に11番佐々木選手のタイムリーで同点に。勝利の女神はどちらに微笑んでもおかしくなかったが、ハーツは5回裏に2番兵藤のレフトへのクリーンヒット〔左下〕で5-4と勝ち越し。つづく住吉のセンターフライでは、俊足の三塁ランナー柴川がスタート良くホームイン〔中下〕。そして永遠の野球少年・5番筒井のセンター前タイムリー〔右下〕で止めを刺したかと思われた。
いやいや、勝負はここからだった。ハーツは夏から秋にかけて構築した勝利の方程式で、6回に住吉からセットアッパー柴川にスイッチ。しかし三茶から大蔵まで長距離移動となった柴川は制球が定まらない。3連続四球でランナーを溜めると、1点を失い7-5となり、迎えるはブンブンの黄金ルーキー砂川選手。新人対決はド派手な結果となった。柴川渾身の一球を砂川もフルスイング〔左下〕。打球はライトへグングン伸び、なんとフェンス越え〔中下〕。逆転3ランとなり、土壇場でブンブンが8-7と再逆転。この時点で“ルーズヴェルトゲーム”と同じスコアに。
ハーツ万事休すかと思われたとき、再度、勝利への手綱を引き寄せたのは、成城の大魔神・高松投手だった。柴川からバトンを引き継ぐと、落ち着きはらったマウンド捌きで次のバッターを投ゴロに打ち取り〔右下〕、ハーツの攻撃に望みをつなぐ。
6回裏はブンブンもエース小野沢投手から砂川投手にリレー。この日5打点の砂川選手はここで抑えれば、まさに投打のヒーローとなるところだった。しかし野球は筋書き通りには進まない。先頭の8番横井がバントの構えも見せつつ四球で出ると、こちらも3連続四球。無死満塁から三塁ゴロエラーで同点とすると、兵藤がしっかり球を見極め〔左下〕、押し出し四球で久原がホームを踏み〔中下〕再々逆転。ハーツはさらに1点を加え、10-8に。
最終回となった7回表、ブンブン打線は粘りを見せ2安打を放つが、最後は守護神高松が低めいっぱいに決まる球で見逃し三振とし〔右下〕、もつれにもつれたシーソーゲームを南海ハーツが制した。
薄氷の勝利を手にした南海ハーツはGリーグのポイントを23に伸ばした。しかし優勝を争うTEAMシゲルも同時間帯に勝ったため、こちらのポイントも22で1差は変わらず。ともに残り1試合ずつ。今季のGリーグは最後の最後までわからない展開となった。次週、天候に恵まれれば、優勝トロフィーの行方が決まる。
【文責・背番号6】
2017.11.04
11月04日 TEAMシゲル戦 1-3
2017年11月04日 15:00~17:00
東綾瀬公園野球場(ビジター)
Gリーグ 第6戦
【TEAMシゲル vs 南海ハーツ】(2試合目)
H 000 001 1
S 000 30X 3
投:住吉〔負〕→柴川
捕:綿貫
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:兵藤
1 (遊)柴川【 4 】
2 (捕)綿貫【14】
3 (投)住吉【51】
4 (三)高松【49】
5 (左)松尾【17】
6 (一)筒井【18】
7 (中)横井【 6 】
8 (指)藤本【 5 】
9 (二)兵藤【23】
10(右)永山【36】
☆Gリーグ表彰☆
最優秀=稲垣(TEAMシゲル)
優秀=山口(TEAMシゲル)
優秀=兵藤(南海ハーツ)
★ハーツ三賞★
敢闘賞=兵藤(チーム唯一の長打を放つ)
守備賞=松尾左翼手(往年の好守を連発)
守備賞=高松三塁手(土グラウンドでも堅実)
山平賞=柴川(チャンスを広げる投前犠打)
Gリーグ戦ここまで無傷のハーツ。この試合に勝てば優勝決定という一戦だったが、ここ数試合、貧打の続くハーツ打線は、相手先発の稲垣投手〔左下〕のズシリとくる速球に力負け、最終回の反撃も及ばず、1-3で敗れ、優勝決定とはならなかった。
初回ハーツの攻撃は、柴川、綿貫の一、二番が連続三振。住吉の内野安打、高松四球で二死一、二塁のチャンスを迎えたが、続く松尾が三振に倒れ先制ならず。2回は三者三振であえなく終了。3回は先頭、兵藤が三塁線を破る二塁打〔中下〕で出塁、永山も四球を選び、一番柴川が投前犠打〔右下〕で、一死二、三塁の絶好機をつくる。迎えるは右打ち名人の綿貫。その二球目は相手捕手のミットを大きくはじく暴投。ところが三塁走者の兵藤はホームへスタートをきれず逡巡。綿貫、住吉と倒れ、先制点を奪うことができなかった。
ハーツの先発は住吉〔左下〕。緩急をつけた投球にバックの堅い守りもあり、3イニングをゼロに封じてきたが、4回、2本の二塁打〔中下〕〔右下〕を含む3安打を集中され、3点を失った。
ハーツは最終6回、一死から住吉〔左下〕、高松〔中下〕が四球で出塁。続く松尾〔右下〕の内野安打と相手守備の乱れで1点を返したが、筒井、横井が倒れ、悔しいゲームセット。この結果、Gリーグのポイントは、ハーツが19、シゲルが18で全くわからない展開となった。ともに2試合を残しており、ここからの一戦が大事になってきた。
ハーツのカギは、何と言っても打線につきる。湿り切った打線に活を入れるラッキーボーイの登場に期待したい。
この試合の終盤にはヒヤリとするシーンがあった。5回、永山のこめかみ付近を襲う死球。メガネのフレームがクッションとなり、直撃は免れたが、大事をとって臨時代走を送ることとなった。気になる永山のその後の経過だが、本人によれば大事には至っていないようであり、ひと安心。永山監督の好采配に影響はなさそうだ。
【文責・背番号23】
2017.10.28
10月28日 東大和タートルズ戦 1-2
2017年10月28日 11:00~13:00
東大和南公園野球場(ビジター)
フリーマッチ
【東大和タートルズ戦 vs 南海ハーツ】
H 100 000 0 1
T 000 002 x 2
投:住吉→柴川→高松〔負〕
捕:福田→小谷
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:住吉
1(左)松尾【17】
2(投)住吉【51】
3(捕)福田【 9 】
4(三)高松【49】
5(遊)柴川【 4 】
6(一)小谷※
7(中)横井【 6 】
8(二)藤本【 5 】
9(右)永山【36】
※は助っ人
★ハーツ三賞★
敢闘賞=住吉(チーム唯一の安打となる二塁打。足で先制点も。投げても3回0封)
守備賞=横井(ゲッツー成立させるものを含めファーストで2度の好捕)
山平賞=柴川(投手で冷静に1-6-3の併殺を取るなど2回ゼロ封)
3週連続で雨天中止と、このところ天候に恵まれていなかったハーツ。この日も試合時間近辺に雨が降り出すという予報で、ゲーム決行が危ぶまれたが、雨も小やみとなり、人数的にも、助っ人の小谷選手を加えて9人をそろえることができて、ハーツは約1カ月ぶりのゲームに臨んだ。
この日、助っ人に来てくれた小谷選手は、大学では準硬式をやっていたという本格派。ゲーム途中からは本職のキャッチャーに入って、チームのリズムを引き締め、守り合いとなった好ゲームを演出してくれた。
ハーツは1回表、一死後に死球で出た住吉が、足元の悪いグラウンドに相手の強肩捕手という悪条件をかいくぐって二盗〔左下〕、三盗〔中下〕。三盗のとき相手の悪送球があって、幸先よく1点を先行した〔右下〕。
しかし、ハーツ打線は、先取点の後は、この日の空のごとく、どんよりと湿りっぱなし。1回の一死一、二塁を後続が倒れて逃し、2回に四球で出た藤本が内野フライのとき帰塁が遅れたとみられて併殺を取られると、3回から5回まではすべて3者凡退と、力のあるストレートを投げてくる相手投手に完全に抑え込まれ、ノーヒットが続く。ようやく6回一死から、住吉が三塁線を破る二塁打〔左下〕、何とかノーヒットは免れたが、結局その1安打に終わった。
攻撃ではさえなかったハーツだが、守りでは、住吉-柴川とつないで、5回までしっかりと相手打線を抑え込んだ。住吉〔中下〕は3回まで7奪三振。ヒットは3本打たれたが、真芯でとらえられた当たりはほとんどなかった。柴川〔右下〕も4回は2三振に捕邪飛と抑え込み、5回には一死一塁から投ゴロを捕球すると冷静に二封、ショートからの転送がワンバウンドとなったが、横井が難しいバウンドをしっかり押さえてゲッツーを成立させた。
1点のリードを保ち、完封リレーまであと一歩だったハーツだが、6回にマウンドに上がった高松は、足の速い先頭打者を四球で出したところから傷口を広げ、前進守備を強いられての二ゴロ失で同点、そのあとも内野ゴロの間に走者をかえされ、逆転を許した。
逃げ切り勝ちは惜しくも逃したハーツだが、来週からのGリーグ3連戦を前にして、とにかく1試合を、締まったクロスゲームの中でできたということは、実戦の勘を取り戻すためには意味があったと言っていいだろう。打線のほうは貧打が解消されないままだが、打てなかったにしても、それぞれに課題が目の前に現れたという意味では役立てることができるはず。Gリーグ3連戦へ向け、浮上させるための時間は長いとは言えないが、なんとかこのゲームを糧に調子を上げていきたいものだ。
【文責・背番号5】
2017.10.07
10月07日 キャッチボールプロジェクト
前日の夜から降り続いた雨のために、10月7日(土)のYBC-67対南海ハーツの試合は早々と中止が決定していた。開催予定だった外濠公園総合グラウンド(通称:三角公園)は水捌けがあまり良くないためだ。しかしこういう日に限って、天気は回復する。予報より早く、朝には雨がやみ、曇り空になったかと思えば、お昼にはなんと晴れ間も見え始めた。
判断が早すぎたのではないか…記者は諦めきれず、外濠公園に足を延ばした。
そのときの外濠公園の状態である〔左上〕。あめんぼスイスイの絵に描いたような水溜まり。これではちゃんとしたプレーはできまい。湿った土を踏んでみる〔右上〕。この段階で完全に「これでは無理」と気持ちを吹っ切ることができたが、このままでは取材もできない三連休となってしまう。
記者はここで想像力を働かせてみることにした。この足跡、ロマンティックな砂浜で戯れる若き男女のものとしたらどうだろう。一気に青春ムービーが脳を支配した。よく見ると、ハーモニーが美しい男性デュオのシングルスベスト盤のジャケットにも似ているではないか。
記者はあの名曲『蕾』を口ずさみながら、外濠公園をあとにした。今年のドラフト会議まで約3週間。この日は、南海ハーツの中に指名される選手がいないか偵察に来たわけだが、それも叶わなかったので、公園を“はしご”してみる気になったのだ。外濠公園から西池袋公園へ。記者の足は自然と北西に向かっていた。
さすがにここには有望な選手などいないだろう。そう思ったとき、目に飛び込んできたのは衝撃的な光景だった。
Gリーグで好敵手の南海ハーツとあしたばの若手選手が、池袋で密会しているではないか!?
いや、よく見ると、ただ二人で会っているのではない。彼らは互いに真剣な眼差しでボールを投げ合っている。こ、これは…キャッチボールではないか。
“週刊文秋”の記者として腕が鳴る。気づいたときには二人への直撃インタビューとなっていた。
真相はこうだ。
遡ること、前週(9月30日)に、YBC-67さんから助っ人依頼があり、ハーツの柴川選手、あしたばの長堂選手が試合に参加したとのこと。そこで二十代同士、意気投合し、連絡先も交換していたという。この日は両チームともに試合が中止となり、柴川選手〔左上〕が声を掛け、長堂選手〔右上〕との《キャッチボールプロジェクト》が発足したわけだ。
双方でピッチングフォームを確認しながら、じっくり球を投げ合う。野球においては、言葉よりもボールの回転や勢いで選手は会話ができるのである。
将来的には、両チームを背負って立つであろう若手のホープが率先して合同自主トレを行う姿に、記者はちょっとした感動を覚えた。ドラフトの有望選手発掘よりもステキな宝物を手にした気分だ。こうしてチーム間の交流が増えていけば、Gリーグもさらに盛り上がっていくのではないだろうか。
記者は気分よく、西池袋公園に一礼した。
おっと、個々の写真は撮れたものの、ツーショットを撮り忘れてしまった。我が雑誌初の野球担当となったのはこの秋から。それまではスクープ班だったのだ。この二人の関係がどこまで進んでいるのか…つい、そんなところに目が行ってしまうのが悲しい性である。
いや変な臆測はやめよう。
野球大好き青年たちが、試合中止の午後にキャッチボールのできる公園を探し、白球の軌道を確かめ合う。それだけで十分じゃあないか。
彼らは次の日曜日にも、同じ西池袋公園で《キャッチボールプロジェクト第2弾》を行うらしい。記者もペンをグラブに持ち替え、足を運んでみようと思っている。
※この物語は一部ノンフィクション(二人のキャッチボールシーン)で、あとはすべてフィクション(妄想)です。
写真提供:三角公園=YBC-67・大島さん、西池袋公園=南海ハーツ・柴川選手
ご協力、ありがとうございました。
【文責・さすらいのY記者】
2017.09.30
09月30日 東京南海ホークス戦 4-9
2017年09月30日 13:00~15:00
羽根木公園野球場B面(ビジター)
フリーマッチ
【東京南海ホークス vs 南海ハーツ】
Ha 110 7 9
He 004 0 4
投:柴川〔負〕→高松
捕:住吉
本塁打:なし
三塁打:なし
二塁打:なし
1(一)藤本【 5 】
2(右)兵藤【23】
3(捕)住吉【51】
4(三)高松【49】
5(投)柴川【 4 】
6(遊)筒井【18】
7(中)横井【 6 】
8(二)山口【31】
9(左) 森 【 0 】
★ハーツ三賞★
敢闘賞=筒井(一時は逆転となる、ライト線への技あり2点タイムリー!)
守備賞=兵藤(ライトの前を襲う強いライナーを的確にキャッチ)
山平賞=高松(チーム初ヒットと、この日も安定の火消し役)
山平賞=住吉(3回裏、追い上げの起点となるレフトへの2点適時打)
気持ちいい秋風の吹く土曜日、羽根木公園で行われた東京南海ホークス戦。ぜひ実現したかった「南海」対決です。
南海ハーツは、新宿ゴールデン街のバー「南海(なみ)」が発祥の地ですから、もちろん南海(なみ)ハーツですが、野球ファンが「南海」という文字を目にしたら、97%の確率で無条件に「なんかい」と読みます。ハーツが初対戦するチームも審判さんも皆「なんかいハーツ」と何の迷いもなく口にします。それほど「南海ホークス」の存在はプロ野球史で大きく、人々の記憶に残っています。この日の対戦相手は、正真正銘の「東京南海(なんかい)ホークス」さん。そのユニフォームも我々が最も馴染みのあるであろう、あの緑色のデザインでした。一方、南海ハーツの新調されたユニフォームは、イメージでいえばオリックスに近いと言えます。羽根木公園の約3,000人?の観客は、南海vsオリックスのパ・リーグ対決〔左下〕がこの場所で!と思ったかもしれません。
ハーツのスターターを任されたのは、先発登板は初の柴川〔中下〕。横手からの投球フォームが特徴で、貴重な二十代投手になってほしい存在だ。永山監督の起用に応え、3回1/3を投げ、4回の失点を除けば、ランナーは出すものの要所を締めるピッチングだった。何より、登板後のコメントが「いろいろ試したいことがありました」というくらいだから、マウンド度胸はピッチャー向きと言えるだろう。
1回裏のハーツ打線は、2番兵藤が見事なミートでライト前に打球を飛ばすが〔右下〕、当たりが良すぎたのが災いし、右翼手の積極守備もあり、悔しいライトゴロ。結果的に三者凡退で無得点に終わる。
2回裏のハーツは先頭の4番高松〔左下〕がライトとセカンドの間にポトリと落とす精密機械のような打球で出塁すると、5番柴川〔中下〕は意表を突く送りバント(オールセーフ)。ハーツ野球では滅多に見ることのない作戦だが、自らの登板でチームメイトを信頼し、勝負強い6番筒井に回す意識は褒められるだろう。意気に感じた筒井は強烈な打球〔右下〕を左中間に打ち上げるが、センターの好守にあい、この回も得点ならず。
0-2の劣勢で3回裏を迎えたハーツは、ようやくつながりを見せる。先頭の9番森〔左下〕がセカンドに強烈な打球を放つと全力疾走。相手の焦りを誘い、エラー出塁。1番藤本、つづく兵藤も堅実に四球を選び無死満塁として、好調マッスルマン・3番住吉〔中下〕が前進守備のショート左を抜く値千金の2点タイムリー! この時、二塁ランナー藤本の好走塁が光った。三塁コーチャーも一か八かで腕をぐるぐる回したが、それに応えた藤本はスピードを緩めず、“スライディングの神様”の異名のとおり、お手本となる体勢でタッチの差でホームイン〔右下〕。この回の主審を務めた山口のセーフのゼスチャーも見事な末広がり。
なおもハーツ打線の勢いは衰えない。二死後、二三塁から、パワーヒッター筒井が今度は技ありのライト線安打〔左下〕で、兵藤、住吉を迎え入れ、4-3と逆転〔中下〕! 7番横井も追い込まれながら久しぶりのレフト線ヒット〔右下〕で続き、この回はいい攻撃ができた。
しかし4回表のホークス打線は、ハーツをさらに上回るつながりで、打者一巡の猛攻〔左中右・下1〕。柴川をマウンドから引き摺り下ろし、ハーツは赤羽橋の大魔神・高松〔左下2〕に急遽スイッチ。ここで高松がまたしても素晴らしい火消しを見せる。最初のバッターを空振り三振〔中下2:見事に空を切らせている〕。次の打者はサードフライに打ち取り〔右下2〕、パーフェクトリリーフ。
試合は4回裏二死で時間切れとなり、東京南海ホークスが南海ハーツに9-4で快勝。「南海」対決は、世間一般に広く浸透している「なんかい」がその支持率のままに勝利をものにした。シンプルだが“難解”な読みの南海ハーツは、知名度でも試合結果でも南海ホークスを上回ることはできなかった。
この試合、永山終身名誉記録部長によると、珍しい記録が誕生していたようだ。ハーツはまさかの盗塁ゼロ。昨年8月14日の夢のドリームス戦以来。その前が2014年5月24日の夏乃戦で、かなりレアなケースとのこと。
次週のYBC-67戦では外濠公園のドカベン・大島捕手が待ち構える。南海ハーツは走る野球も意識していきたい。
【文責・背番号6】