since 1997

週刊ハーツ

2023.12.09

12月09日 FLAT Baseball Club戦 9-5

2023年12月9日(土)14:00~16:00
奥戸総合スポーツセンター(ビジター)
フリーマッチ
【FLAT Baseball Club vs 南海ハーツ】

F 130 01|2x    5(7)
H 134 10          9

投:矢野-小林〔勝〕-小西

 1 (指)中原【44】
 2 (左)小林【61】
 3 (投)矢野【32】
 4 (三)小西【29】
 5 (捕)丸山【39】
 6 (中) 森  【 0 】
 7 (指)横井【 6 】
 8 (遊)筒井【18】
 9 (二)兵藤【23】
10(一)藤本【 5 】
11(右)角田【 3 】

★ハーツ表彰★
殊勲賞=筒井(左中間二塁打に、貴重な勝ち越しタイムリー!)
敢闘賞=藤本(巧みなバットコントロールで広角に2安打)
敢闘賞=角田(レフト線に2点タイムリー二塁打、初長打)
技能賞=小西(初回にタイムリー内野安打&クローザーで締める)
技能賞=矢野(レフト前ヒットと犠牲フライ&先発で試合を作る)
技能賞=丸山(ライトへ技ありのタイムリーヒット)
技能賞=森(よく引きつけてレフト前ヒット)
技能賞=小林(試合中盤を無失点投球で、勝利投手)
守備賞=矢野(満塁のピンチに背走サードフライキャッチ)
守備賞=小林(初回に好判断でレフトゴロ:セカンドフォースプレー)
辻本賞=兵藤(3四球全出塁2得点)

試合動画

 2023年度の最終戦、序盤は点の取り合いとなったが、粘りのハーツ打線が機能し中盤に逆転、3投手のリレーで逃げ切った。

 今年は三本柱(高松、矢野、小西)でスタートしたハーツに、シーズン終盤、強力な四本目が加わった。最年少23歳の小林である。小西の職場の後輩として、体験参加後に入団表明。前週も圧倒的な存在感を見せた。この日は残念ながら主柱の高松不在となったが、矢野-小林-小西のヤング三本柱で臨めるのは心強い。

 先発の矢野〔左〕はコントロールに苦しむものの、初回はレフト小林〔右〕の好判断(セカンドフォースプレーのレフトゴロ)や2つのサードゴロをしっかり捌いた小西らに助けられ、無難に1失点。2回には守備の乱れもあり3点を失ったが、先発の責務を果たした。

 1回裏のハーツは、11月に初ヒットを放った中原〔左〕が1番で登場。この日、惜しくもヒットは出なかったが、チームに誘った辻本の分まで頑張る意気込みで、シーズン後半の出席率は常に上位。来季は土日ともにさらなる飛躍が期待される。
 ラスト1試合を残し、高打率.441で首位打者キープの高松を追うのは、打率2位の矢野。二死後、3番矢野の放った打球はきれいなレフトへのライナー。ヒットかと思われたが、レフトが捕球体勢に。しかし冬の陽射しが正面から襲い、グラブに当てつつも落球でエラー。最終戦8打数8安打なら逆転首位打者だった矢野の微かな希望が途絶え、不在ながらも高松の“気持ち”がグラウンドに届いていた?ようで、高松は首位打者に輝く。
 そして矢野を二塁に置き、4番小西〔右〕がサード前へのゴロで懸命に走りタイムリー内野安打。判断良く矢野が生還し、1-1の同点に。

 3点ビハインドの2回裏、先頭打者として左中間に強烈な二塁打を放ったのは筒井〔左〕。日頃からトレーニングを欠かさないそうで、今年も長打を期待される5番に座ることが多かった。フルスイングが最大の魅力で、グラウンド、飲み会での存在感は健在。今年から南海ハーツが参戦したシニアリーグも含め、チーム最多の34試合出場。文字通り、ハーツの鉄人である。今年は還暦を迎え、盛大な記念試合&祝賀会も開催された。対戦相手の中野マシンガンズさんには多大な協力をいただき、あらためて感謝を申し上げます。
 兵藤の四球後、ライトへ技ありのヒットを放ったのが藤本〔中〕。今年は打撃に苦しむ時期もあったが、11月4日のマシンガンズ戦では2安打、秋になり調子を上げてきた。また守備では初めてキャッチャーを経験し、その堂々とした捕球姿勢にベンチから称賛の声も上がるなど、新たな可能性を見せている。
 一死満塁となり、中原、小林の連続押し出し四球で1点差に迫ると、矢野〔右〕がセンターへ貫録の同点犠牲フライ。これで矢野は今季通算打点を25まで伸ばし、2位に10打点差をつける圧倒的な勝負強さで打点王。矢野の素晴らしさはグラウンド上だけではない。球場確保、マッチメイクなど運営の主要な役割を兼務しつつ、キャッチャー道具の運搬で何度も自ら手を挙げる姿も印象深く、献身度はチームナンバーワン。野球人として、誇れる存在だ。

 3回表からハーツは小林〔中〕にスイッチ。本職は捕手だが、その身体能力の高さから内外野どこでも守れ(この日は外野手に初挑戦)、特に投手の適性が群を抜いている。快速球も魅力だが、コントロールの良さが一級品。ハーツの投手陣で制球力といえば高松だったが、右打者の外角低めに決まるストレートは小林がトップではないだろうか。この日はやや制球を乱す場面もあったが、任された3、4回をただ一人の無失点投球。三振奪取率も圧巻で、来シーズンに向けてとても楽しみだ。

 小林の好投に乗せられるかのように、ハーツ打線は3回裏にビッグイニングを作る。簡単に二死となったが、横井がセンターへのヒットで出塁すると、筒井がライトへ貴重な勝ち越しタイムリー〔左〕。兵藤が四球でつなぎ二三塁とすると、この日好調の藤本がショートへタイムリー内野安打〔中〕。そしてラストバッター角田もレフト線に技ありで落とす2点タイムリー二塁打を放つ〔右〕。久しぶりのヒットとなったが、ここ最近は四球をよく選び、チームの四球王。そして自身の目標であった2023年全試合出場も達成(シニアリーグの応援参加も含む)。草野球は参加することが一番。誇れる数字だ。各試合のハーツ表彰選手の中では、角田が今季の“最多辻本賞”を獲得。本人にとって最も嬉しい賞だったに違いない。

 4回裏もハーツ打線の好調さは続き、4安打を集中させる。先頭の小林こそヒットが出なかったが、彼は試合数が少ない中、前週の第2号ホームランで、チームの単独本塁打王を獲得。そして矢野〔左〕がレフトへヒットを放ち、今季通算29安打で最多安打を手中に。そのまま二盗も決め、22個で盗塁王もゲット。
 二死三塁から、5番丸山〔右〕がライトへ巧みなバットコントロールでタイムリー。丸山はもともとチームがシニアリーグに参戦するために入団してくれたのだが、シーズン中盤からは土曜の試合にもほとんど参加し、あと1つで規定打席に達するほどの貢献ぶり。チーム一誠実で、物静かだが、試合後の飲み会にも烏龍茶メインで顔を出し、キャッチャー道具の持ち帰りなど運営面の協力にも積極的。そして声出しの姿が素晴らしく、それは同期入団の岩田にも通じるものがある。ただし岩田はグラウンドだけでなく、飲みの席でも自慢の声を轟かせる。この上ないプラス思考と明るさは、チームの宝だ。

 この回の攻撃はまだまだ続く。普段は仕事柄なかなか出席できないが、2週連続参加の若手最年長・森がレフト前ヒット〔左〕。常日頃から研究しているのか、打撃フォームが変わり、力強さが加わった。前週は猛打賞、規定打席未満ながら.421の高打率。もう少し出席率がアップすれば、さらなる活躍が期待できる。ちなみに“若手最年長”の名付け親は小西だそうだ。森自身もこのニックネームを気に入っており、今後も死守する意気込みである。続く横井も2023年度最終打席でレフト前ヒットを放ち〔右〕、打率.320で8年ぶりに3割復帰。去年はあと1本で届かなかっただけに、勝負弱さを払拭し、無心でバットを振った結果が今年は吉と出た。

 9-4とリードを広げたハーツは、5回からクローザーとして小西〔中〕が登板。今シーズンの最多勝は小西が6勝で獲得した。矢野とともに、Gリーグの他チームからストレートの威力を絶賛される存在。二人とも四死球の数を減らすという課題こそ残るが、小西は1試合の中で投げながらピッチングを立て直す力があり、持ち前の体力で長いイニングもOK。その粘りが最多勝に結びついた。特に印象深いのは、監督が横井になり今年の初戦からいきなり4連敗スタートとなった後、4月22日の永福コルセッツ戦で完投勝利を挙げた小西のピッチング。Gリーグでも1勝目となったこの試合、気迫の投球は見事だった。

 5回裏、2023年度シーズン最後の攻撃、先頭の兵藤〔中〕が再度四球を選ぶ。3打席すべて四球で2得点。出塁で勝利に貢献した。兵藤は年を重ねるごとにスイングが進化し、シュアな打撃を披露。セカンドの守備も鉄壁だ。丸山と同じく物静かな男だが、ベンチや飲み会での発言には鋭さがあり、ドキッとさせられることも多い。まさに南海ハーツは多士済々だ。

 6回表二死で時間切れとなるまで小西が投げ切り、ハーツは9-5で勝利。有終の美を飾った。

 2023年度が締めくくられたので、1年を振り返ってみよう。
 私が個人的に印象に残っているのは今年最初の試合。監督初采配時、メンバー表の1番打者の欄に記したのは高松だった。期待に応え、レフトへ完璧なヒットを放ってくれた。その瞬間に緊張感からふわっと解放され、安心してシーズンに入っていけたのを覚えている。高松はその後も好調を維持し、投打の中心であり続けた。4割超えの首位打者は素晴らしいの一言だし、何より「毎週野球をやりたい」という強い気持ちが全身にみなぎり、野球はハートだとあらためて感心させられた。

 今シーズン、代表としてチームを引っ張った宮本への感謝は尽きない。結成25周年を越えた南海ハーツの歴史を未来へ引き継いでいくための深い思慮、それは試合を重ねるごとに肌身で実感した。野球チームである前に、社会人の集まりであること。相手チーム、審判さん、そしてチームメイト、一人ひとりを尊重し、互いに高め合いながら、真剣に、そして笑顔で週一の草野球を楽しむ。それによってまた仕事にも精が出るし、家族の支えも実感することになる。宮本自身、特に前半戦は打撃も好調で、3割を狙う勢いだった。外野守備も健在。最年長の太田(人数がピンチの週には秘密兵器として顔を出してくれる)とともに、プレーヤーとしての魅力を存分に感じさせてくれた。

 哀しい出来事もあった。今年は南海ハーツの大切な二人の選手を、あまりにも急な体の不調で失った。
 入団2年目、いつも笑顔で野球が大好きな辻本大輔選手。チーム運営にも協力的で、特に同期入団の角田とは仲が良く、師弟関係、いや親友と言ってもよかったのかもしれない。新宿ブンブン戦の満塁ホームランは今も脳裏に焼きついている。辻本は私の1歳下。本当に早すぎた。
 永山智浩選手は記録のプロ。長年にわたり、南海ハーツの全記録を残し続け、毎年分厚い冊子を作ってくれた。記録に関しては特に厳しく、ヒットかエラーかも永山Eyeがいつも正確に判定していた。そして監督時代の3年間、常に男気と決断力があり、「勝てば選手の手柄、負ければ監督の責任」は格好良すぎた。打撃では引っ張り専門のフルスイングが代名詞、そして一番自信のある外野守備で2014年にはMVPも獲得。飲みの席でのカラオケでは洋楽一本で酔わせた。
 二人とも天国で野球を続けていてほしい。

 出場試合数こそ少なかったものの、事務局長を担った綿貫は、明るい文面のメールでチームを鼓舞。グラウンド確保で毎年多大な貢献のある山口は、やはり勝負強い打撃が魅力だ。チームのイベント時にデザイナーとして貢献する渡部はシニアリーグを中心に4割の打率を残している。成岡も打率.444。シニアだけでなく、土曜の試合でももっとプレーを見たい。通算100勝が懸かった松尾投手には、次のシーズンこそチーム初の栄誉を達成してもらいたい。

 次週12月16日は、2024年度の開幕戦扱い(今シーズンの記録集計は前週までのため)。この試合には久しぶりに参加の福田が息子さんを連れて登場予定。久原、土屋の久々の参加も嬉しい。菊池は腰の状態が良くなく、顔を見られるのは春になりそうだが、一人でも多く集まれるといい。マネージャーとしてチームを支える、藤本選手の奥様も参加。智ちゃんがいれば、スコア記入も安心だ。今年最後の試合と納会を、ゆっくり楽しみましょう。

文責【6】

コメント

コメントフォーム

表示:PC